2014年5月31日土曜日

佐波と謝花に関して

「佐波」は「さば」と読むことが多いですが、他に「さなみ」と「さわ」という読み方もあります。
いずれも実在は確認できています。

問題は「さば」と「さわ」は同じと考えるかどうかです。
「吉原」の読み方として、「よしはら」と「よしわら」を同じものと考えるなら、やはり「さば」と「さわ」は同じものと考えるべきでしょう。


「謝花」はどうでしょうか?
これはやはり沖縄県に多く見られる苗字です。
「苗字の百貨店」で見ると、「じゃはな>しゃばな(ざはな・じゃばな)」となっていました。

上の「さば」と「さわ」の問題と関わるのですが、基本的には前の漢字に引きづられて音が変化した場合の違いは”些細な違い”と考えています。
この場合でいうと、「じゃはな」と「じゃばな」です。
これは私にとっては”些細な違い”です。

しかし「じゃばな」と「しゃばな」はどうでしょうか?
一文字目に濁点がつくかどうかは、その名詞の印象をガラリと変えてしまう気がするのです。
今までと同様に別扱いとしておきたいです。

「ざはな」も難しいです。

例えば「谷」を「たに」と読むか「や」と読むかで、その苗字はまるで別のものとなります。
それらを漢字が一緒だからといって、同じ苗字だとするのはどうかと思うのです。

しかし、「謝花」に関して、「じゃばな」と「ざばな」はそれほど大きな違いではない気はします。
それを言ってしまうと「しゃばな」もそれほど違わないのですが…

悩ましい問題です。
「謝」自体には「ざ」という読み方はなさそうですし。
「ざはな」と名乗っている方はいそうではありますが、日本国内にはほとんどいなさそうです。

とりあえず、実数の多そうな「じゃばな」と「しゃばな」に分けます。
「ざはな」は保留します。

2014年5月30日金曜日

猿谷に関して

「猿谷」は「さるや」と読むことが多いですが、稀少な読みとして「さるたに」もあります。
どちらも実在を確認できました。

他にないか探したところ、「えんや」という読みを見つけました。
これは新規の読みです。

念のため、「えんたに」も探しましたが、これは見つかりませんでした。

2014年5月29日木曜日

向坂に関して

「向坂」は「苗字の百貨店」で「さきさか>さぎさか・むこうさか(むこうざか・さきざか・むかいざか・こうざか・むこさか・むかいさか)」となっていました。

かなりたくさんの読みがありますね。

まず「むこさか」です。
これまでにも「向田(むこだ)」や「向原(むこはら)」、「向山(むこやま)」を確認しています。
要するに「向」という漢字を「むこう」ではなく、「むこ」と読んでいるということです。
ローマ字で書くと「むこう」も「むこ」も違いがはっきりとしませんから、ひらがなでふりがなをふってもらわないと確認できないわけです。

探したのですが、「向坂」で「むこさか」は見つかりませんでした。
ただこれまでの経過からすると、いないとは言いきれません。
見つけ次第、加えます。

濁点の有無はこれまでの通り、考慮しません。
ただ注意しておきたい点としては「さきさか」と「さぎさか」と「さきざか」があるということです。
「さきさか」と「さきざか」は問題がないです。
「坂」に濁点をつけるかどうかだけですから。

問題は「さきさか」と「さぎさか」です。
「向」という漢字に対して「さき」と「さぎ」のふたつの読みがあるということです。
実際に調べてみるまで「向」で「さぎ」という読みがあるとは思いませんでしたが、実在は確認できます。
漢字の読みというのは多様ですね。

とりあえず、「向坂」は「さきさか>むこうさか・(こうざか・むかいざか)」の4通りに整理しました。
全て実在は確認できました。

2014年5月28日水曜日

高祖に関して

「高祖」は「こうそ」と読むことがほとんどです。

稀少な読みとして「たかす」というものが載っていました。
福岡県に「高祖(たかす)」という地名がありました。

おそらくそのように名乗っている方もいると思いますが、実在が確定できるほどの証拠が見つかりませんでした。
確実にいると思えるまでは載せないでおきます。

2014年5月27日火曜日

皆藤と金武と神農に関して

「皆藤」は「苗字の百貨店」で「かいとう>かいどう(みなとう)」となっていました。

濁点の有無は気にしないことにしているので、「かいとう」と「みなとう」と調べました。
いずれも実在を確認できました。

それ以外に「みなふじ」という読みも見つけました。
自然な読みのような気がしますが、これも新規のものです。


「金武」は「かねたけ」、「きん」、「かなたけ」と読みます。
それぞれ実在も確認できました。

数でいうと、「かねたけ・きん・(かなたけ)」になります。

ウェブの「写録宝夢巣」で見ると、岐阜県に集積が認められます。

「きん」という読みは沖縄県のものであり、稀少な読みである「かなたけ」を除いて考えると、岐阜県に集積しているのは「かねたけ」ではないかと考えました。
ただ調べてみるとそういいきれる根拠も集まりませんでした。
単なる仮説のままです。


「神農」は「苗字の百貨店」で「かんのう>しんのう(かみのう・じんのう)」となっています。
これらは全て実在を確認できます。

ただ、例えば「かんのう」でいえば「かんの」と名乗っている方もいるようです。
同じことが他でも言えそうです。

要するに「のう」と「の」で2種類ずつ、計8種類の読みがあるかもしれないということです。
基本的には「狩野」を「かの」と「かのう」に分けなかったのと同じように、分ける必要はないと思っています。
ただ併記するかどうかという問題もあります。
併記するとなるとかなりの量になりますから。

ちょっとこの問題は保留にしておきます。

2014年5月26日月曜日

葛山に関して

「葛山」は「苗字の百貨店」で「かつらやま >くずやま・かつやま (かずらやま・かづらやま・つづらやま)」となっていました。

「葛」は普通に読めば植物の「くず」ですが、東京都の「葛飾(かつしか)区」も有名ですね。

「かつら」に濁点がついた場合、「かづら」になるのか「かずら」になるのかは意外と難しい問題のようで、「かずら」と名乗っている方が多そうです。
ただ濁点の有無は気にしないことにしているので、とりあえずそれは置いておきます。

そうするとまず、「かつらやま >くずやま・かつやま・ (つづらやま)」です。

「かつらやま」、「くずやま」、「かつやま」は実在を確認できました。
しかし「つづらやま」が見つかりません。

代わりに「つづやま」が見つかりました。
これも新規の読みということになります。

「葛篭(つづら)」という名詞があるので、そこからの連想があれば読めないことはないですが、かなり難しいですね。

2014年5月25日日曜日

鹿子木に関して

「鹿子木」は「苗字の百貨店」で「かのこぎ・かなこぎ★>かこぎ・かこぎ」となっていました。
全て実在は確認できたのですが、「かこぎ」が重複しているのが不思議です。

なにか(例えば濁点のつかない「かこき」とか)の誤記ではないかとあれこれ調べたのですが、該当するものが分かりませんでした。

それによって「かのこぎ」と「かなこぎ」と「かこぎ」を全て1/3ずつ存在するものと考えるか、「かこぎ」だけが少ないと考えるかが微妙に違うのです。

分からなかったので、上記の3つだけということにしておきます。

2014年5月24日土曜日

上別府に関して

「上別府」は鹿児島県に最も多く、ついで宮崎県に多いです。
この2県だけで全体の7割以上です。

読み方で最も多いのは「かみべっぷ」です。
これは当然でしょうね。

「苗字の百貨店」では「かみべっぷ>かんべっぷ(うえんびゅう★・びふ★)」となっていました。


「苗字の百貨店」では1割以上5割未満もありそうな「かんべっぷ」ですが、調べてみると全く見あたりません。
これは意外ですね。
他にも「あげべっぷ」、「うえべっぷ」、「じょうべっぷ」など「上」という漢字の読みを変えて探しましたがいずれも見つかりませんでした。

代わりに「かんびゅう」が見つかりました。
沖縄県ではなく、鹿児島県にこのような読み方をする苗字があることに驚きました。
これは新規の読みということになります。
ひょっとして「苗字の百貨店」で「かんべっぷ」と書いてあるのは「かんびゅう」の誤植ではないか?と思うところもあるのですが、とりあえず1割未満ということにします。

「かんびゅう」もあるのなら「うえんびゅう」もあるのか?と思い調べると、こちらも見つかりました。
これは難読です。

「びふ」は見つかりませんでした。
さすがに「上」という漢字をまるで無視した読みだから違うだろうと思っていましたが、「びゅう」という読みが見つかりました。
複数人が見つかったのでアダ名とかではないと思います。
これは本当に読めません。
新規の読みです。

整理すると、「上別府」は「かみべっぷ・(うえんびゅう・かんびゅう・びゅう)」になります。
いずれも難しいです。

2014年5月23日金曜日

岡下に関して

「岡下」は「苗字の百貨店」で「おかした>おかもと(おかしも)」となっていました。
ありがちそうな苗字に思えますが実際には1,900人ほどだそうで、それほど多くありません。

ただ、調べてみると「おかした」ばかりで、「おかもと」は全く見つかりませんでした。
カッコ内にある「おかしも」は見つかりました。

「おかもと」はカッコ内にないので全体の1割以上5割未満はいるはずなのです。
それが見つからないというのはおかしいなと思います。

とりあえず「岡下」の読みは「おかした(おかしも)」に変更します。
新たに見つかれば「おかもと」も追加します。

2014年5月22日木曜日

嘉手苅と嘉手刈に関して

「嘉手苅」は「かでかる」と読みます。
読み方で想像がつくかもしれませんが、沖縄県に集中しています。
 稀少な読みとして、「かでかり」もあります。
どちらの読みも実在を確認できました。

 対して「嘉手刈」はずっと少ないです。
ウェブの「写録宝夢巣」では全国で5件。うち沖縄県で3件でした。
これだけ少ないとウェブ上ではなかなか見つかりません。
誤字ではなく、実在していると思えるものは見つかりませんでした。

「嘉手刈」は幽霊苗字の可能性もあるので、扱いは慎重にしたいと思います。
今の時点では「嘉手刈」は載せません。

2014年5月21日水曜日

樗木に関して

本日は「樗木」です。

「樗」は読めますか?
JIS第1水準の漢字で、ニガキ科の落葉高木の名称だそうです。
音読みが「チョ」で、訓読みが「オウチ」(だそうです。
「オウチ」とは「栴檀」の古名だそうです。

《意味》
  1. 木の名。にがき科の落葉高木。皮はあらく、材は柔らかくて白く、用途はない。葉に臭気がある。にわうるし。臭椿(しゅうちん)ともいう。昔、日本では、みつばうつぎ科のごんずいにこの字を当てた。 
  2. 転じて、役にたたないもの。無用の長物。
  3. <国訓>おうち。暖地に生ずる落葉高木。せんだん。平安時代、獄門に植えて罪人の首をさらした。

ちなみに「樗沢」は「ぶなさわ」と読みます。
「樗」一字の苗字もあり、これは「おち」と読むそうです。

他には「樗」のつく苗字はなさそうです。
では最初に戻って「樗木」は何と読むのか?
「苗字の百貨店」では「おてき★・ちしゃき★(福岡)>おおてき・おうてき(おうてぎ・ちさき)」となっていました。
「★」は難読を表す印です。
福岡県と鹿児島県に集中している苗字です。

これは整理が難しいです。
まず「おうてき」と「おうてぎ」は濁点の有無だけですから同じものと考えて良いでしょう。
「樗」が「おうち」と読むことを分かっていれば、「樗木」は「おうち」+「木」で「おうてき」となるのも分かる気がします。
「おおてき」も「おうてき」も発音している限りはあまり違わないので、これも同じものと考えますが、これも漢字の読みから考えると「おうてき」が本来なのでしょう。

これらから「樗木」は「おてき・ちしゃき>おうてき・(ちさき)」まで整理できました。
結論からいうと、これらは全て実在を確認できています。

これまでと同様に「おてき」と「おうてき」は発音した印象が異なるので、別の読みと考えます。
(ここは悩むところですね。ひょっとしたら「おてき」と「おうてき」を分ける意味はないのかもしれません)

次が「ちしゃき」と「ちさき」の扱いについてです。
これは発音してみると、ほとんど違わない気がするんですよ。
しかも「樗」という漢字を詳しく調べても「ちしゃ」や「ちさ」というよみがどこからきたのかが分かりません。
いちおう、「ちしゃき」に「ちさき」を併記するという形にしておきます。

2014年5月20日火曜日

榎園と榎薗に関して

本日は「榎園」を。
「園」と「薗」はいつも一緒に調べています。
異体字の関係にあり、どちらもJIS第1水準だからです。

「榎園」も「榎薗」も鹿児島県に多く見られます。
「苗字の百貨店」によると、「榎園」は1,800人ほどで「えのきぞの>えぞの(えのその)」、「榎薗」は180人ほどで「えのきぞの>えぞの」となっていました。

調べてみると、「榎園」では「えのきぞの」と「えぞの」は見つかりましたが、「えのその」は見つかりませんでした。
「榎薗」では「えのきぞの」しか見つかりませんでした。
「榎薗」の場合、「えぞの」という読みはカッコ内に入っておらず、全体の1割以上5割未満というはずなのですが、もとが180人ほどと少ないので、あまり当てにならないのかもしれません。

結果の通り、「榎園」は「えのきぞの>えぞの」、「榎薗」は「えのきぞの」としておきます。
今後、他のものが見つかった場合は1割未満の読み方であると考えます。

2014年5月19日月曜日

上門に関して

「上門」は全体の半数近くが沖縄県、2割程度が鹿児島県に集中しています。
沖縄県に集中しているということは、やはり特別な読み方があるということです。

最も多い読み方は「うえじょう」です。
他に「うえかど」と「かみかど」もあります。
これらは全て実在を確認できました。

「苗字の百貨店」では他に稀少な読みとして「かみじょう」と「じょうもん」が載っていましたが、いずれも見つかりませんでした。

「門」と書いて「じょう」と読むのは沖縄県独特なのでしょうが、他の都道府県ではかなり難読になるので、読み方を変えたのではないかと想像します。

他に読み方がないかな?と探したところ、「うえもん」という読みを発見しました。
これも新規の読みです。

2014年5月18日日曜日

上阪と上東に関して

「上阪」は「うえさか」と読むことが多いですが、 他に「こうさか」と「かみさか」もありました。
もちろん全て実在を確認できます。

「上」のつく苗字といえば、「じょう」という読みを調べておく必要があります。
調べたところ、「じょうさか」が見つかりました。
新規の読みです。


「上東」は「苗字の百貨店」で「うえひがし>かみひがし・じょうとう(かんとう)」となっていました。

「うえひがし」、「かみひがし」、「じょうとう」は実在を確認できます。

「かんとう」はどうでしょうか?
これは確認できませんでした。
「上」を「かん」と読むのは難しいですね。
「かみとう」ではないのでしょうか?
「かみとう」で検索しなおしたところ、見つかりました!
新規の読みです。

もうひとつ、念のために「うえとう」で探したところ、こちらも見つかりました。
これもまた新規の読みです。
(「じょうひがし」は見つかりませんでした)
ここのところ、新規の読みがどんどんと見つかっています。

2014年5月17日土曜日

清末と小保方に関して

「清末」は「苗字の百貨店」で「きよすえ(せんまつ★)」となっていました。
「★」は難読を示す印です。

当然、「きよすえ」はあります。
もうひとつの「せんまつ」が問題なのです。
最初に見たとき、誤記だと思ったのです。
「清末」が「きよすえ」でなければ「せいまつ」としか読めないと思ったからです。
「せい」ではなく、「せん」というのがおかしいのです。
ただ「せいまつ」であれば、わざわざ難読のマークをつけるほどでもありません。

いちおう、他の苗字のサイトでも調べてみましたが、やはり「せいまつ」ではなく、「せんまつ」となっていました。
下記の「苗字由来net」では「きよすえ・きよまつ・せいすえ・せんまつ」となっています。
http://myoji-yurai.net/searchResult.htm?myojiKanji=%E6%B8%85%E6%9C%AB

「苗字の百貨店」以外のサイトというのは読みの正しさというのを全く検証せずに、そのまま載せているので、全く当てにならないのですが、そこでも「せいまつ」ではなく、「せんまつ」となっています。

ですが、実際に検索すると「せんまつ」は見つかりません。
代わりに「せいまつ」は実在を確認できました。
いちおう新規の読みということになります。

おそらく最初にどこかのサイトで「せいまつ」を誤って「せんまつ」としてしまい、それが広まってしまったのでしょうね。
こうやって幽霊読みができるのでしょう。


流行に乗ったわけではありませんが、「小保方」も調べました。
もちろん「おぼかた」と読みます。
群馬県に集中している苗字です。

「苗字の百貨店」では「おぼかた(こもかた・こぼかた)」となっていました。
「小」に「お」と「こ」のふたつの読み方があるのは普通ですから「こもかた」や「こぼかた」があっても不思議ではありません。
しかし実在は確認できませんでした。
珍しい苗字の場合、その苗字を持つ有名人が出てきてしまうとそればかり検索でひっかかってしまってなかなか調べたいものが見つかりません。

見つからないので、「小保方」は「おぼかた」のみとしておきます。

2014年5月16日金曜日

上尾に関して

「上尾」は「苗字の百貨店」で「うえお>あがりお(のぼりお(山口)・かみお・うわお・あげお)」となっていました。

ひとつひとつ検討していきます。
「うえお」、「あがりお」、「のぼりお」、「かみお」、「うわお」は見つかりました。
この中で唯一発見できなかったのが「あげお」でした。

埼玉県に「上尾(あげお)市」がありますし、その「上尾(あげお)」の名称は江戸時代からあったようです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E5%B0%BE%E5%AE%BF

こういう古くからある地名は、だいたい苗字としてもありそうなんですが…
ウェブで検索しても「上尾(あげお)市」に関するものしか見つかりません。

有名な地名と一緒の場合は、そういうことがよくあります。
しかし、手持ちの電話帳を探してみたのですが、そちらにも載っていませんでした。

「あげお」はありそうですが、とりあえず載せるのは保留しておきます。

ちなみに、念のために「上」を「じょう」と読むものがないか探しましたが、見つかりませんでした。

2014年5月15日木曜日

石出と猪谷に関して

「石出」は「苗字の百貨店」で「いしで(こくだし)」となっていました。

当然、「いしで」はあります。

「こくだし」はないのではないか?と疑っていましたが、調べると見つかります。
これは難しい。

「出」という漢字が二文字目にくるときは「で」と「いで」と両方の読みがあることが多いです。
念のために「いしいで」を探してみたところ、やはり見つかりました。
新規の読みです。


猪谷は「いのたに・いたに>いのや・いがや」となっていました。

これらは全て見つかりました。

後は似たような組みあわせも試しました。
「いや」とか「いのがや」とか。
「谷」を「がい」と読むこともあるので、「いがい」や「いのがい」も試しました。
全て見つかりませんでした。

念のためにと思って試したところ、「ししや」という読みを見つけました。
「猪」を「しし」と読んでいるんですね。
これも新規の読みです。

(「しし」と読む他の「ししたに」なども試しましたが、見つかりませんでした)

2014年5月14日水曜日

相島と相木と相浦に関して

「相島」は「苗字の百貨店」で「あいじま・あいしま(おおしま)」となっていました。

「相島」を「おおしま」と読むのは難しいなあと思い、調べていきました。

まず、「あいじま」ですが、これはもちろん実在します。
ただし、「あいしま」の方が多いか、同程度ではないかという印象でした。

「おおしま」という読みも稀少ながら、ありそうでした。


ちなみに「相嶋」は「あいじま・あいしま」となっており、それ以外の読み方はなさそうでした。


「相木」も同様に「あいき(おおき)」となっていました。
こちらも「あいき」、「おおき」ともに実在しているようです。


ここで悩んだのが、「相」は「おお」で良いのか?ということです。
調べてみると、微妙です。
「相島」と「相木」のどちらでも、「おお」と名乗っていそうな方と「おう」と名乗っていそうな方がいました。

下記のページで見ると、「相」が苗字で用いられるときは「おう」となっていて「おお」とはなっていません。
http://moji.tekkai.com/zoom/%E7%9B%B8/page.html

「相」を「おお」と読む根拠が分かりませんでした。
音読みでは「そう」か「しょう」ですから、「おう」と読む方が自然なのかなとも思いました。


とりあえず、これらのことから「相島」は「あいしま・(おうしま)」、「相木」は「あいき・(おうき)」としました。


「相浦」は「あいうら>あいのうら(さうら)」となっていました。
こちらの方は分かりやすいですね。
全て実在を確認できました。
「相模(さがみ)」が有名なので、「さうら」も読めないことはないです。

念のために「相浦」で「おううら」とか「おおうら」とか、それに類する読みがないかもチェックしましたが、見つかりませんでした。

2014年5月13日火曜日

伊集に関して

本日は「伊集」です。

一見、簡単そうです。
「いじゅう」としか読めません。

ウェブの「写録宝夢巣」で見ると、全体の9割が沖縄県に集中しております。
最近は沖縄県の苗字の読み方で悩むことが多いです。

下記のように「伊集(イジュ)」の花というものがあるそうです。
「伊集(イジュ)」というのは「ヒメツバキ」の沖縄県内の別名だそうです。
http://www4.ocn.ne.jp/~uutaxi/p_ijyu1.htm


そして「苗字の百貨店」では「伊集」は「いじゅ>いじゅう・いず・いしゅう」となっていました。
これもまた悩ましいです。

検索してみると、全ての読みが見つかります。
これは読み方が4つある苗字と考えるべきでしょうか?

まず、「発音してみて、あまり違いがない読み方は同一と考える」という原則からすると、「いじゅ」と「いず」は同じであるような気がします。
また「濁音の有無にはこだわらない」という原則から考えると、「いじゅう」と「いしゅう」も同一とすべきではないかと考えます。

「狩野」のときにさんざん悩んだ「かの」と「かのう」を別にすべきかどうかという問題ともつながりますが、「いじゅ」と「いじゅう」は同一ではないか?ということも考えるべきです。

そうやって今までの原則を延々と考えていくと、「伊集」の読みはひとつしかないのではないか?という気になります。
実際には「いじゅ」と「いしゅう」は発音してみると全く違う気がするのにです…

これは悩みます。
結論が出ません。

とりあえず「伊集」は「いじゅ」としておきます。
併記して「いじゅう・いしゅう・いず」としておきます。
分ける必要が出てきたら、修正するかもしれません。

2014年5月12日月曜日

五百蔵に関して

「五百蔵」はいかにも珍しそうな苗字です。
全体で1,600人ほどなので、割と珍しい方だと思います。

読み方は「いおろい」です。

「八百」を「やお」と読むことを考えれば、「五百」を「いお」で問題はないでしょう。

旧仮名使いで「八百」を「やほ」、「五百」を「いほ」と書いていたというのも問題ないことです。

他の稀少な読み方として「いおくら」があります。
これは確認できました。

前後しますが、「苗字の百貨店」では「いおろい>いよろい(いおくら・いほろい)」となっていました。

これまでの例にならうと、やはり「いよろい」と「いほろい」はほとんど発音した印象が「いおろい」と変わらないのです。
数がある程度あれば良いのですが、「いよろい」も「いほろい」も「いおろい」に比べると圧倒的に少ないのです。
わざわざ別の読み方であるとする意味はないと考えます。

「五百蔵」は「いおろい(いおくら)」だけとしたいと思います。

2014年5月11日日曜日

雨谷と青葉に関して

「雨谷」は「苗字の百貨店」で「あまがい・あめがい>あまや・あまたに(あまがや・あめたに)」となっていました。

1,800人ほどの苗字なのですが、ずいぶんと読み方が分かれています。
全て実在も確認できました。

念のために他の組みあわせ(「あめや」と「あめがや」)も検索してみましたが、それらは見つかりませんでした。

ひょっとして「雨」を「う」と読むのはないか?と思い調べたところ、「うがい」と読む方を発見しました。
これは驚きでした。
もちろん新規の読みです。

「うがい」も含めると全部で7種類。
かなり読み方が多様な方ではないでしょうか。


「青葉」は簡単そうですよね。
「あおば」と読みます。
他に読み方はなさそうですが、なんと「ときわ」という読みがありました。
まさか?と思って調べてみましたが、実在も確かなようです。

これは読めないです。
いったいどのような由来があるのでしょうか?

2014年5月10日土曜日

小計

2,000人以上いる苗字の整理が終わりました。

ここまでの合計は9,730種類になりました。

3,000人以上いる苗字の整理が終わったのが2ヶ月前で、その時点で9,049種類だったので、700種類しか増えていません。
かなりペースが落ちています。

全部で10万種類あるとしたら、まだ1割。
8万種類だとしても2割も終わっていません。

ただ、扱っている苗字をみてもらえば分かりますが、ほとんどのひとが出会ったことがないような苗字の検討ばかりになっています。

次は1,500人以上2,000人未満の苗字で読み方が複数のものを全て整理していきます。
1,000人以上2,000人未満を一気に整理しようと思ったのですが、かなり膨大な数になりそうなので、細かくやっていこうと思います。



再宣伝しておきます。

「日本の苗字を数えるHP」
https://sites.google.com/site/ribennomiaoziwoshueruh/

「日本の苗字を数えるHP」の掲示板
http://9312.teacup.com/myoji/bbs

2014年5月9日金曜日

良知と吉次に関して

「良知」と「吉次」は、ともに苗字ではありますが、ファーストネームとしてもありうるものです。
そのため、かなり探しにくかったです。


「良知」は「らち」と読むことがほとんどです。
稀少な読みとして「りょうち」というものもありました。
このふたつは確認できました。

もうひとつ、「苗字の百貨店」で「よしとも」というのがありました。
実在しないともいえないのでしょうが、検索してもファミリーネームの方ばかりがひっかかってきてしまいます。
諦めていましたが、手持ちの電話帳で調べると、「よ」の欄にありました!

「吉留」と「吉中」の間でした。
「よしとも」は実在していると考えて良いと思います。


「吉次」はどうでしょうか?
「よしつぐ」と読むことが多く、稀少な読みとして「よしつぎ」もありました。

こちらも、もうひとつ「きちじ」という読みが載っていました。
こちらも調べていくとファーストネームばかりがひっかかってきます。

facebookでは、ひとりだけ「吉次」と書いて「きちじ」と読む方を発見しました。
ただ、ひとりしかいません。

本名のようですが、ひょっとして…という疑いが残ります。
ウェブ上であれこれと探したのですが、確定できる証拠が見つかりませんでした。

とりあえず、「きちじ」は保留にします。

2014年5月8日木曜日

米野と米丸と米元に関して

今回はどれも似たような苗字です。

「米」が苗字として使われるときは「よね」と読むことが多いですが、「こめ」と読むこともそれなりにあります。

「米野」も「よねの」が多く、次に「こめの」があります。
稀少な読みとして「めの」というものもあります。
いずれも実在を確認できます。


「米丸」は「よねまる」と読みます。
「苗字の百貨店」では「こめまる」という読みも載っていましたが、こちらは実在を確認できませんでした。


「米元」は「よねもと」が圧倒的に多いようです。
「こめもと」も稀少な読みですが、確認できました。

2014年5月7日水曜日

行武と湯地と湯谷に関して

「行武」は「ゆくたけ」もしくは「ゆきたけ」、「いくたけ」と読みます。
「ゆくたけ」が少し多いですが、だいたい同じくらいです。
全て実在を確認できます。

どれも「行」をどう読むかだけで些細な違いといえないことはないですが、やはりはっきりと違うと思います。

「七」を「しち」と読むか「ひち」と読むかといった問題とは別です。
「行く」は辞書にも「いく」と「ゆく」と両方の読みが出ています。

やはり「ゆくたけ」と「いくたけ」は分けるべきだと思います。


「湯地」は「苗字の百貨店」で「ゆじ>ゆち(ゆうじ・ゆうち)」となっていました。
こちらに関しては「地」を「じ」と読むか「ち」と読むかの違いです。
これは濁点の有無の問題です。

ですので、私は「ゆじ」と「ゆち」は同じものだと考えたいです。

「ゆうじ」と「ゆうち」に関しては、これは「ゆじ」とは別だと考えています。
発音してみると、まるで別だからです。
(以前にも「遊佐」の読みとして「ゆうさ」を「ゆさ」と別にしています)

しかしながら「ゆうじ」も「ゆうち」も見つかりませんでした。
見つかるまでは削除しておきます。


「湯谷」は「ゆたに」と読むことが多いですが、稀少な読みとして「ゆや」と「ゆうや」もありました。
「ゆうや」に関しては地名としてもありますし、実際に名乗っている方も少数ながら確認いたしました。
上と同様に「ゆや」と「ゆうや」は別扱いにします。

2014年5月6日火曜日

嶺と椋本に関して

「嶺」は「みね」と読むことがほとんどです。

稀少な読みとして、「いただき」もあります。
実在の確認もできて、北海道札幌市に限局していそうです。
ちょっと読めないですね。


「椋本」は「むくもと」と読みます。
「苗字の百貨店」では「くらもと」という読みも出ていました。

「小椋(おぐら)」という苗字(全国で約27,000人)というものもありますので、「椋」を「くら」と読むのはありそうです。

しかし「椋本(くらもと)」で検索すると、「椋本夏夜」というイラストレーターの方ばかりひっかかってきます。
この方が本名だという確証がないとさすがにこれでは認められません。
他には全く見つかりませんでした。

ペンネームからの幽霊読みの可能性があります。
これは実在を確認するまで削除しておきます。

2014年5月5日月曜日

保井に関して

「保井」は「苗字の百貨店」で「やすい(ほうい)」となっていました。

「やすい」はもちろん見つかったのですが、「ほうい」が見つかりません。
ローマ字で「hoi」となっている方は何人も見つかるのですが。

「ほうい」と読む方で綴りを「hoi」としていることもあるかもしれませんが、普通は「hoi」ならば「ほい」ではないかと思うわけです。

では「houi」はいないのか?というと、これは全く見つかりません。

新規の読みとして「ほい」を加え、「ほうい」は確認できるまで削除しておきます。

2014年5月4日日曜日

真坂に関して

「真坂」は「まさか」と読みます。
そのままですね。

旧字体を使った「眞坂」もあります。

「苗字の百貨店」で見ると「真坂」が2,700人ほどで「眞坂」が80人ほどととなっていました。

「真坂」は「まさか」という読みのみでしたが、「眞坂」は「まさか>しんさか」となっていました。
旧字体の方が読みが多いというのは、ちょっと不自然です。

「しんさか」を調べなおしました。
結果、「眞坂」でも「真坂」でも「しんさか」という読みは見つかりませんでした。
あったとしてもごく少数だと思います。
とりあえず、削除しておきます。

2014年5月3日土曜日

壬生と王生に関して

「壬生」は「みぶ」と読みます。

調べてみると、栃木県、京都府、広島県で「壬生(みぶ)」という地名があります。

下記の説明が詳しいです。
http://dic.nicovideo.jp/a/%E5%A3%AC%E7%94%9F

」の字は十干の一つ「みずのえ()」であり、壬生は「辺」の意味を持つ言葉という説が一般的である。また、古代の職業部に壬生部があり、これはもともと「御(みぶ)」で皇族皇子の養育をっていたものとされる。壬生部の居住地に壬生という地名が付けられたともされ、諸説ある。
 
となっています。
難読のようだけれど、みんなが読めてしまう苗字のひとつではないでしょうか。
 
もうひとつ「壬生」には「いくるみ」という稀少な読みがあります。
実在も確認できます。
 
なぜこんな全く違う読みが出てきたのでしょうか?
「壬生」で「いくるみ」と読む方は京都府に集中しているようです。
 
あれこれ調べていると、「王生(いくるみ)」という苗字を発見しました。
ウェブの「写録宝夢巣」で見ると全国で57件なので、かなり珍しい苗字だと思います。
石川県に集中していますが、他に北海道と京都府にも多いようです。
 
 
読み方を問わなければ「壬生」はウェブの「写録宝夢巣」で503件。
長野県で全体の3割を占めますが、他に高知県と青森県が多いです。
全国に散見されますが、京都府に多いというわけではないです。
 
「壬生」で「いくるみ」と読む方は「王生」で「いくるみ」と読む方より更に少ないようです。
実在は確認できるので、スキャンミスではなく、おそらく誤記定着系なのではないでしょうか。
(推測なので違ったらすいません)
 
ではなぜ「王生」で「いくるみ」なのかは分かりませんでした。

2014年5月2日金曜日

真栄城に関して

「真栄城」は「まえしろ」と読むことが多いです。
漢字の並びと読み方から想像がつくかもしれませんが、やはり沖縄県に集中している苗字です。
全体の8割以上が沖縄県です。

他に「まえき」という読み方もあります。
ともに実在は確認できます。

「苗字の百貨店」では他に「めしろ」という読みも紹介されていました。
「真栄城」と書いて「めしろ」と読むことがあるのか?
分かりませんでした…

facebookでひとりだけ見つけました。
ただ、ひとりだと綴りの間違いをそのままにしているだけかもしれないという疑念が残ります。

ひょっとして地元の発音では「めしろ」が正しいのか?なんて思ったりもしました。

判断がつきませんが、とりあえず「真栄城」は「まえしろ>まえき」だけにしておきます。

2014年5月1日木曜日

銘苅と銘刈に関して

「銘苅」は「めかる」と読むことが多いです。

これも読み方から分かるかもしれませんが、沖縄県に集中した苗字です。
2,100人程度の苗字ですが、全体の9割が沖縄県です。
(ウェブの「写録宝夢巣」では385件でした)

他の読み方として、「めかり」と「めいかり」があります。
全て実在を確認できました。
「めいかり」は稀少な読みです。


「銘刈」は「銘苅」に比べると、ずっと少なくなります。
ウェブの「写録宝夢巣」で見ると、「銘苅」が385件なのに比べて、「銘刈」はわずか4件でした。
こちらもほとんどが沖縄県でした。
これだけ少ないと、ほとんど1-2家系しかないのではないかと思います。

「苗字の百貨店」では「めかる>めかり」となっていましたが、「めかる」しか見つかりませんでした。
とりあえず、「銘刈」は「めかる」のみとしておきます。