本日は「渋」から。
旧字体は「澁」です。
先に他の漢字も紹介してしまうと、「摂」の旧字体は「攝」です。
「轟」に関しては、旧字体ではなく異体字(俗字)という扱いですが、「軣」という漢字があります。
「渋」と「摂」の場合は似ていますね。
同じ漢字(この場合、「止」や「耳」)を3つ並べる部分を略している形になっています。
「轟」は逆で、略している形の、「軣」が俗字という扱いになっています。
「轟」はJIS第1水準の知られている漢字ですし、「軣」は第2水準なので、問題ないと思います。
では「渋」から。
苗字としては50種類ほどありました。
意外に少ないなと思いました。
10000人以上いるようなメジャーなものも「渋谷(しぶやor しぶたに)」しかありませんでした。
「渋」の読み方は「しぶ」しかありませんでした。
「渋谷」は山形県などの東北地方ではベスト100に入るほどのメジャーな苗字です。
神奈川県を中心とした関東地方にも集積があります。
大阪府に「渋谷(しぶたに)」という地名があり、「しぶたに」という読みはそちらを中心として見られるようです。
青森県周辺でも「しぶたに」が多いようです。
「摂」は6種類ほど。
どれもそれほど多い苗字ではありませんでした。
読み方は「せつ」か「せっ」でした。
「轟」は5種類ほど。
「轟」一字で「とどろき」と読む苗字が最も多かったです。
「轟之上」という苗字が「とどろきのうえ」と読みます。
「轟」と書いて「とどろき」と読むのは、実はその2つだけでした。
後の3種類(「轟井」、「轟木」、「轟原」)はいずれも「轟」で「とどろ」と読んでいます。
「轟く(とどろく)」という単語を考えれば当然の読みですが、「轟原」で「とどろはら」というのは意外に難読ではないでしょうか?
ちなみに「とどろき」というと、「等々力」という地名が有名ですね。
「等々力」という苗字もあります。
「とどろき」と読むこともありますが、「とどりき」という読みもあり、比率も半々くらいなようです。
普通に読めば「とどりき」の方が自然ですが、つい「とどろき」と読んでしまいそうです。
「舎利弗」という苗字があります。
これでも「とどろき」と読みます。
実在も確かめられました。
これは読めません!
仏教用語なのでしょうが、どうしてこのような読み方になったのか知りたいところです。
0 件のコメント:
コメントを投稿