2013年9月14日土曜日

祢と称と袮と宜と冝と宣に関して

本日は「祢」と「称」と「袮」に関してです。
「祢」はシメスヘン、「称」はノギヘン、「袮」はコロモヘンです。
コロモヘンの「袮」がJIS第2水準で、後のふたつは第1水準です。

シメスヘンの「祢」に関しては、9月10日に紹介したばかりです。
以下、そのときの内容を載せておきます。

次は「祢」です。
旧字体は「禰」です。
 「祢」は「角川新字源」では新旧字体表に載っていないそうですが、「弥」と同様に考えれば、「禰」を旧字体と考えても良いでしょう。
ちなみに、この「禰」はJIS第1水準でした。意外ではないですか?

「祢」を用いた苗字は60種類以上ありましたが、読み方は「ね」しかありませんでした。

そもそも「祢宜(禰宜)」という単語があります。これは神職の名称のひとつです。

これが相当にややこしく、「宜」に関しても、見た目が似た漢字で「宣」や「冝」があります。
これらが混じって「祢宜(ねぎ)」という単語に似た苗字がたくさんあるのです。

「祢宜」のつく苗字は「祢宜」、「祢宜沢」、「祢宜田」、「祢宜田谷」、「祢宜洞」、「祢宜元」、「祢宜谷」などですが、これらの中にちょっと漢字が異なるものが混じっているのです。

コロモヘンの「袮」を用いた苗字は「苗字の百貨店」でひとつだけありましたが、これも「祢宜」に似たものでした。
誤記定着かスキャンミスかどちらかだと思いますが、実在が確かめられなかったので、いったん削除することにしました。


ノギヘンの「称」には旧字体があります。
旧字体は「稱」です。
こちらも「祢宜」に似たものがいくつかありましたが、いずれも実在が確認できませんでした。
「称」は「祢」に比べると圧倒的に少ないのですが、その読み方としては「しょう」が多いです。

ただし、「小刀称(ことね)」と「刀称(とね)」に関しては実在が確認できました。
「小刀祢」と「刀祢」の誤記定着系なのでは考えております。
(「刀祢」も昔の役人の名称だそうです)
実在が確認できれば、もちろん残しておきます。


「冝」にも同じようなことが言えます。
「袮」を用いた苗字は「苗字の百貨店」でいくつかありましたが、これも「祢宜」に似たものが多く、いずれも実在が確かめられませんでした。


ちなみに「宜」は「ぎ」か「よし」と読むことがほとんどです。
「宜」を用いた苗字は40種類くらいありました。


「宣」は「のぶ」か「せん」ですね。
「宣」に関しても「ぎ」と読む苗字がたくさん「苗字の百貨店」には載っていて、ひととおり探したのですが、確認はできませんでした。
「宣」で「ぎ」と読む苗字があるとしたら「宜」からの誤記定着だと思いますが、見つからない限りはいったん削除しておきます。

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