2016年4月11日月曜日

財と戝に関して

「戝部」という苗字があります。

ウェブの「写録宝夢巣」で見ると、全国で5件しかないようですが、実在は確認できます。

一見すると、「財部」という苗字に似ていますね。
「財部」であれば、鹿児島県や宮崎県を中心に全国で400件以上。
約2,300人もいて、それほど珍しい苗字というわけでもありません。

「戝部」の読み方は「財部」と同じで、「たからべ」か「ざいぶ」のどちらもあるようです。

http://takarabe.net/1.Takarabe.Dental.Clinic/about-takarabe.html

https://www.facebook.com/junya.zaibu.3

ちなみに「戝」を用いた苗字は、これだけなようでした。

読み方も同じで、ひとつの苗字ときれいに対応しているので、「戝部」は「財部」から派生したものと考えて良いと思います。


ここで「戝」は「財」の異体字なのか?ということが問題になります。
wiktionaryで見ると、やはり異体字のようです。
https://ja.wiktionary.org/wiki/%E8%B2%A1


難しい問題ですが、「礒」を用いた苗字というのは、だいたいが「磯」から派生したものと考えられるのと同じ理屈です。
しかし、「礒」と「磯」は形が似ていますが、異体字の関係であるとはなっていないので、別扱いとしています。

悩みますが、「礒」に比べると明らかに数が少ないですし、戸籍上で「戝部」となっていても普段は「財部」となのっている方も多いのではないかと考えます。
「戝部」は「財部」に併記する形にしておこうと思います。

新たに加えた異体字ということです。

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