前回の「枳穀」からの続きです。
「枳穀」は「きこく」と読み、稀少な読みとして「げず」があるという結論にしました。
「枳穀」はウェブの「写録宝夢巣」では34件でした。
最多の広島県で9件。北海道と長崎県で7件となっていました。
「苗字の読み方辞典」では、他に「きこく」という読みを持つ苗字として「枳殻」と「扣穀」が載っていました。
いずれも「写録宝夢巣」では全国に1-2件でした。
「穀」は「穀物(こくもつ)」の「こく」ですね。
「殻」は「卵の殻(から)」の「から」です。
要するに「枳殻」で「きこく」と読むのは無理があるということです。
下記ではありそうでしたが、これまでにも「住所でポン!」だけでは誤記の可能性が捨てきれません。
https://www.jusyopon.com/data/2012/index.php/8/45/49.html
「扣」はJIS第2水準の漢字で、「扣(たた)く」とか「扣(ひか)える」という使い方をするようです。
こちらも「き」という読みはないようなので、「扣穀」で「きこく」と読むのは無理があります。
ただ、こちらはしっかりと実在が確認できました。
https://www.facebook.com/kikoku.humiya
誤記定着系の苗字なのでしょう。
もともとの「枳」もあまり使われない漢字なので、「扣」に変わっても違和感がなかったのでしょうか?
「扣」の漢字を用いた苗字はこれだけのようです。
「扣穀」という苗字が全国で2件となっているので、本当にすごく珍しい苗字であり漢字であるということです。
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