2017年6月10日土曜日

采と釆に関して(訂正)

以前に「采と釆に関して」という内容でまとめました。
http://new5g00.blogspot.jp/2013/08/blog-post_31.html

「采」と「釆」を分けた理由は、
①異体字の関係ではない
②どちらもJIS第1水準の漢字である
の2点があります。

よりポピュラーな漢字なのが、「采」です。
「采」の部首ですが、「つめかんむり」であるという意見と「のごめへん」であるという意見があるようです。
部首の分類は難しいですね。
「愛」や「妥」、「受」は同じく「つめかんむり」なのか?というと、違うようです。
確実に「つめかんむり」のようだといえるのは「爵」くらいでしょうか。

調べた印象では「采」は「のごめへん」に分類されることが多いようです。
「のごめへん」の漢字も少なく、有名なところでは「釈」くらいでしょう。

そして「采」は漢字のなりたちからいうと、「爪」で「木」を「つかみとる」というところからきており、「つめかんむり」に分類した方が良さそうで「のごめへん」に分類されるのはおかしい気もするのですが、そのように分類されているのは「釆」に似ているからのようです。
もちろん「釆」も「のごめへん」なので、「采」と「釆」は同じ部首に分類されるといえるわけで、なぜ同じ部首に分類されるかというと、形がそっくりだからなわけです。

似たようなパターンの漢字としては「富」と「冨」があります。
これは同じ意味を持つ異体字であり、ともにJIS第1水準です。
「うかんむり」か「わかんむり」かという違いしかありません。
「冨」は苗字以外で用いられることはない漢字の筆頭ではないでしょうか。
実際に戸籍上で「冨」となっている方が、普段は「富」と名乗っていることはあまりないと考え、ふたつは分けています。
どちらもJIS第1水準ですし、「とみ」と書いて変換すればどちらも容易に出せます。
手書きであっても、書くのが面倒だということもありません。
そこは「辺」に対する「邊」や「邉」とは異なります。

また、これまでに「新タ」と「下タ村」という苗字でも以下のように書きました。
http://new5g00.blogspot.jp/2016/05/blog-post_27.html

カタカナの「タ」と、夕方の「夕」は形がそっくりなので、語源も意味も全く異なりますが、まとめてしまっています。

それらを考慮すると、「采」と「釆」はどうなのか?
改めて考察しました。
やはりポイントは「釆」をどのようにしてパソコン上で出すか?です。
「采」であれば、「さいはい」や「うねめ」と打って変換すれば確実に出ます。
「さい」だけでも出せます。
「釆」はどうでしょうか?
私のパソコンでは「さい」と打っても変換できませんでした。
「釆」を用いた熟語も思いつきませんし、お手上げです。

「冨」とは違う点です。
悩みましたが、「釆」は「采」の異体字という扱いにし、併記する方針とします。

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