2020年10月16日金曜日

鬮に関して

 前回、「加鬮(かくち)」と「加鬮山(かくちやま)」という苗字を調べました。


「鬮」は「鬥」の中に「龜」です。

「龜」は「亀」の旧字体ですが、「鬥」は「門」の異体字というわけではないようです。


「鬮」はJIS第2水準で、 「䦰」と「䰗」はいずれもJIS第3水準の漢字です。

部首は「もんがまえ」ではなく、「たたかいがまえ」もしくは「とうがまえ」だそうです。


「鬮」を用いた苗字はすでにひとつだけ表にも載せています。

「鬮目」で「くじめ」です。


漢字としても「鬮」は「くじ」と読みます。

不思議だなと思って改めて調べましたが、やはり「加鬮」と「加鬮山」では「くち」のようでした。


それではと、この漢字を用いた苗字を全てチェックしました。

ポイントとしては、「くち」か「くじ」かという点と、「䦰」や「䰗」に置きかえた苗字はあるのかという点です。


「鬮」を用いた苗字としては他に「江鬮」と「鬮橋」、「鬮台」の3種類がありました。

それぞれ「えぐち」、「くじはし」、「くじだい」だそうです。

「くち」と読むほうが特殊だということでしょうか?


「実在苗字(名字)辞典」では「江䰗」と「鬮臺」が載っていました。

「臺」は「台」の旧字体ですね。


「江鬮(えぐち)」さんです。

https://hokuohkurashi.com/note/category/tokushuu/tokushuu-active/madorizukan_201711


「鬮橋(くじはし)」さんです。

https://redcross.repo.nii.ac.jp/index.php?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_snippet&pn=1&count=20&order=16&lang=japanese&creator=%E9%AC%AE%E6%A9%8B+%E9%80%B2%E5%90%BE&page_id=13&block_id=17

http://kobayashiganka.co.jp/?p=714


「鬮台」は、ウェブの「写録宝夢巣」で全国に1件のみ。

徳島県でした。

https://library.tokushima-ec.ed.jp/digital/webkiyou/59/163-172.pdf

https://www.instagram.com/kujipan0223/?hl=ja


下記は「鬮臺」さんです。

やはり徳島県です。

読み方は「くじだい」ですね。

https://www.facebook.com/ayumi.kujidai


結論としては「加鬮」と「加鬮山」はそれぞれ「かくち」と「かくちやま」ですが、それ以外で「鬮」は全て「くじ」と読むということです。

基本的には「鬮」が正しく、「䦰」や「䰗」はJIS第3水準なのであったとしても表には載せません。

「臺」はJIS第2水準なので併記扱いです。

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