2013年12月20日金曜日

舘と館に関して

以前にも書きましたが、「舘」と「館」は異体字の関係にあります。
異体字の関係にある漢字の場合は、JIS第2水準のものを第1水準に併記するようにしています。

ただし、「舘」と「館」はどちらも第1水準なので、見た目は非常に似ていますが、別々の漢字として扱っています。
「富」と「冨」もそうです。

こういう場合は、まとめて実在を確認するようにしています。

「舘」と「館」の一字姓の場合、やや「舘」の方が多いです。
読み方はいずれもほぼ共通しています。
「苗字の百貨店」で見ると、「舘」が「たて・たち(三重) (だて・やかた)」となっており、「館」が「たて・たち(三重) >だて (やかた・たつ)」となっていました。

似ていますが、微妙に違いますね。
「館」には稀な読み方として「たつ」があるとなっています。
そして、「舘」では稀な読み方とされている「だて」が「館」ではカッコの外にあります。
要するに「館」においては「だて」は全体の1割未満の読み方ではないということです。

一字姓は調べにくいのですが、電話帳も使って徹底的に調べなおしました。

「舘」と「館」のいずれも「たち」と「たて」が拮抗しており、「やかた」という読み方が珍しいということは共通しておりました。
もとが同じ意味を持つ異体字だから当然といえば当然です。

「だて」と「たつ」は稀な読みですが、見つかりました。
しかし、それは「苗字の百貨店」とは逆で、「舘」の方でした。

「館」一字で「だて」や「たつ」と読むものは確認できませんでした。
「苗字の百貨店」に出ている読み方のうち、カッコ内に入っていない、1割以上のもので見つからなかったのは初めてです。
悩みました。

「舘」と「館」は異体字の関係にあり、読み方もほぼ一緒。
集中している地域もほぼ一緒です。
実数は「舘」が8,300人ほどで、「館」が6,400人ほど。

ですから、読み方が多いとしたら、「舘」の方かな?と考えました。
いくら探しても見つからないので、いったん「館」=「だて」という読み方は削除することにしました。

まとめると、
「舘」→「たち・たて・(たつ・だて・やかた)」
「館」→「たち・たて・(やかた)」
としました。

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