2018年7月31日火曜日

飯石に関して

「飯」で始まる苗字はいくつからありますが、これを「い」と読むか「いい」と読むかで分かれることがあります。
ある程度の数があれば、これらは分けることにしています。

具体的にいうと、
 飯泉 いいずみ≫いいいずみ
 飯土井 いいどい・いどい
 飯伏 いぶし≫いいぶし
 飯牟礼 いいむれ≫いむれ
がこれまでに挙がっています。

「い」を重ねると、発音した印象がだいぶ変わってしまうという点と、実際に読みが確定できるという点がポイントです。

「飯島」のように「いいじま」と読むと思われる姓であっても、「ijima」と「i」を重ねない方が割といます。
だからといって、「いじま」と読むわけではないようです。

「大島」のつづりを「oshima」としているような感じなのでしょうか?

なので、アルファベットだけでは確定としていません。

また、不必要に読みを増やしたいわけでもないので、あまり数が少ないのに、分けてしまうのもどうかと思っています。

「飯石」は「いいし」と読みます。
「飯泉」もそうですが、「い」が3回も連続することを避けているのかもしれません。

ウェブの「写録宝夢巣」では全国で20件。
そのうち11件が島根県でした。

そして、こちらは「実在苗字(名字)辞典」の更新情報に載っていた「いいいし」さんです。
フルネーム検索した印象でいうと、本名と考えて良さそうです。
島根県出身となっています。
https://burogumura.exblog.jp/2579780/

下記の方も発見しました。
https://bizzine.jp/person/detail/170

ただ、こちらの方はfacebookでは「iishi」となっています。
https://www.facebook.com/ai.iishi

こちらも「iishi」でした。
http://regionworks.com/team/

悩ましいですね。
結局、「いいいし」とはっきり名乗っているのは1名だけでした。
それだけであれば、それほど多い姓でもないので分ける必要はないかなと思います。

「い」が3回も続くのは「飯泉」だけとしておきます。

2018年7月30日月曜日

太良に関して

「太良」は「たら(だいら)」として載せていました。

「実在苗字(名字)辞典」の更新情報によると、最多の読みは「たいら」であるとして、「たいら(鹿児島)・たら(大阪)>だいら★」と修正されていました。
「★」は難読を表すマークです。

ウェブの「写録宝夢巣」では全国で31件。
鹿児島県が15件で、大阪府が7件でした。

「たいら」の実例として挙げられていた方です。
間違いないようです。
http://www.sagara.or.jp/doctor/index.php/nyusen/736/

他の「たいら」を探そうとしたのですが、うまく探せません。
ファーストネームや、「平良」という姓がヒットしてしまうからのようです。

それなので、それぞれの読みの割合は分かりませんでした。
鹿児島県内では「たいら」と読むのであれば「たいら≫たら」のような気もします。
ただ、鹿児島県内では「たいら」と読むことが多いという証拠も得られませんでした。

悩ましいですが、「実在苗字(名字)辞典」にならって「たいら」と「たら」は同程度としておきます。
最多の読みを追加するというのは、めったにないことです。

2018年7月29日日曜日

十徳に関して

「十徳」は「実在苗字(名字)辞典」で「じっとく」となっていました。

辞書にも「じっとく」で載っています。
https://kotobank.jp/word/%E5%8D%81%E5%BE%B3-74182

苗字としては、ウェブの「写録宝夢巣」では全国で山形県に2件のみとなっていました。

「住所でポン!」で見つけた名前をフルネーム検索すると下記のページがヒットしました。
http://www2.lib.yamagata-u.ac.jp/kiyou/kiyoue/kiyoue-13-2/kiyoue-13-2-015to030.html

つづりを見ると、「juttoku」となっています。
だから、苗字としての「十徳」は「じゅっとく」であると断定するわけではありません。
全国で2件しかない苗字なので、読みをふたつに分ける意義もないと思います。

悩みますが、本来の漢字の読みを大事にして、「じっとく」のままにしておこうと思います。

2018年7月28日土曜日

四十萬谷に関して、幽霊苗字かも?

「四十万谷」は「しじまや」と読みます。
難読ですが、facebookでは何人も見つかります。

「実在苗字(名字)辞典」では、「四十万谷」に併記として「四十萬谷」が出ていました。
これは「写録宝夢巣」では載っていなかったければ確認できた姓ということだそうです。

「四十萬谷」で検索すると下記のページが真っ先に見つかります。
https://www.kabura.jp/

ここの店主が「四十萬谷」のようですが、別のページでは「四十万谷」となっています。
https://www.kabura.jp/contents/company/
http://blog.831s.com/vegefrulife/081126_shi/

facebookにはおそらく本人だろうというものがありました。
こちらは「四十万谷」です。
https://www.facebook.com/profile.php?id=100013872048789

こちらも勤務先が同じなので、親族だと思います。
https://www.facebook.com/masakazu.shijimaya

いろいろと見ていくと、「四十萬谷」ではなく「四十万谷」なのだろうなと思います。

下記の方は別の「四十萬谷」さんです。
https://www.facebook.com/yosuke.czmy

こちらも「萬」を「万」に置きかえた方が見つかります。
稀少な姓ですし、同一人物だと思います。

「万」と「萬」は新字体と旧字体の関係にはありますが、見た目もだいぶ異なりますし別字として扱っています。
それらから考えると、「四十萬谷」は載せるべきではないと判断します。

2018年7月27日金曜日

二十軒に関して

「二十軒」は「実在苗字(名字)辞典」で「にじっけん・にじゅっけん」となっていました。
ウェブの「写録宝夢巣」では全国で2件のみ。
兵庫県と奈良県に1件ずつでした。

facebookでは下記の方がいます。
https://www.facebook.com/nijukken

友達欄に同姓の方が複数いました。
親族なのでしょう。

下記の方は漢字不詳の「にじっけん」さんです。
https://www.facebook.com/yuri.nijikken

「にじっけん」という読みを持つ苗字は他にないので、この方も「二十軒」と書くのかもしれません。

かなりの稀少性なので、「にじっけん」と「にじゅっけん」を分ける意義は乏しいと思います。

本来、「十本」は「じゅっぽん」ではなく「じっぽん」であるはずです。
https://ja.wiktionary.org/wiki/%E5%8D%81

もちろん苗字なので、本人の名乗りたいように名乗れば良いのですが、苗字としてまとめるためにはどちらかに統一しておく必要があります。

ブログを開始した当初に「十」で始まる苗字で「じゅっ」と「じっ」のふたつの読みがあった場合は「じっ」に統一することにしていました。
http://new5g00.blogspot.com/2013/07/blog-post.html

以上から「二十軒」も「にじっけん」に統一することにします。

2018年7月26日木曜日

平生に関して(訂正)

「平生」は以前にまとめました。
http://new5g00.blogspot.com/2014/09/blog-post_2.html

新たに「ひらせ」という読みを見つけ、「ひらばえ≫ひらお・(ひらせ・へいしょう・へいぜい)」としていました。

「実在苗字(名字)辞典」の更新情報によると、これ以外に「ひらう」という読みが見つかったそうです。
https://www.facebook.com/fumio.hirau

自分でも調べてみました。
https://www.facebook.com/yukari.hirau

稀少ではありますが、確かにこの読みもありそうです。
よく似ていますが、「ひらお」とは分けるべきだと思います。

この読みも加えておきます。

2018年7月25日水曜日

増馬に関して

久しぶりに「実在苗字(名字)辞典」の更新情報からです。

「増馬」は「ますま」と読むことが多いのですが、これ以外の稀少な読みとして「ますうま」が載っていました。
https://www.facebook.com/noboru.masuuma

自分でも調べてみました。
下記の方はフルネームで検索すると、いずれも「ますうま」となっていました。
http://gold.jaic.org/jaic/res2010/64marugame/MAST006.HTM

「ますま」と「ますうま」が異なるのかどうかという点は悩みどころです。
ただ、「ますうま」が実在する読みであることは確かなようです。
このふたつは分けることにしておきます。

2018年7月24日火曜日

峙に関して

「峙」はJIS第2水準の漢字です。
「峙(そばだ)つ」という動詞に用います。

「対峙(たいじ)」するというときに使いますね。

この漢字を用いた苗字は「峙」の一字姓しかないようです。
ウェブの「写録宝夢巣」では全国で25件。
奈良県が最多で8件です。

「実在苗字(名字)辞典」によると、読み方は「そわ★」となっていました。
「★」は難読を表すマークです。

facebookで見ると、「そわ」もありますが、「そば」の方が多いようでした。
https://www.facebook.com/yoshinori.soba

「そわ」と「そば」を分けるべきかどうかという問題がありますが、私は分けなくて良いと思います。
元が稀少な姓なので分ける意義が乏しいと思うのです。

2018年7月23日月曜日

萱岡に関して、幽霊苗字かも?

「萱」と「萓」は、これまでも検討してきています。
http://new5g00.blogspot.com/2014/02/blog-post_2.html
http://new5g00.blogspot.com/2015/11/blog-post_25.html

このふたつは極めてよく似ていますが、別字です。

「萱岡」は「かやおか」と読み、ウェブの「写録宝夢巣」では全国で24件。
最多は福井県の7件でした。

対して、「萓岡」はゼロでしたが、「実在苗字(名字)辞典」ではカッコつきで載っていました。
要するに「写録宝夢巣」では載っていないけれども確認ができたというものです。

自分でも調べてみました。
「萓岡」で検索してヒットした方をかたっぱしから調べてみました。
http://mvib.mech.kyushu-u.ac.jp/member.html
https://www.facebook.com/kazushi.kayaoka

上記のふたつは明らかに同一人物です。
それであれば、やはりfacebookで本人が名乗っている漢字が正しく、もうひとつは間違いであるといえます。
他も同じです。
要するに「萓岡」は幽霊苗字である可能性が、かなり高いです。

現在まで「萱」を用いた苗字は10種類以上も見つかっていますが、「萓」はゼロです。
ひょっとしたら「萓」の入ったものは全て幽霊苗字なのかもしれません。

2018年7月22日日曜日

倉辺に関して

「倉辺」は「くらべ」と読みます。

ウェブの「写録宝夢巣」では全国で24件。
うち石川県で10件でした。

旧字体を用いた「倉邊」はゼロとなっていましたが、「実在苗字(名字)辞典」には載っていました。
この違いは、「写録宝夢巣」のバージョンによるものだそうです。

「倉邊」は下記の方など。
https://twitter.com/ktst0526?protected_redirect=true

もうひとつの異体字である「邉」を用いた「倉邉」は「実在苗字(名字)辞典」にも載っていませんでしたが、実在を確認できました。
https://www.facebook.com/mkurabe

新規の苗字です。

2018年7月21日土曜日

市場谷に関して

「市場谷」は「実在苗字(名字)辞典」で「いちばや>いちばたに」となっていました。

facebookで見ると、「いちばや」ばかりで「いちばたに」は見つかりません。
下記の方が「いちばたに」となっていました。
http://landis.jp/sumai/archi/index.html

この読みがあることは確かなようです。
備忘録として残しておきます。

2018年7月20日金曜日

尾根に関して

「尾根」は、ウェブの「写録宝夢巣」では全国で26件。
兵庫県が6件で、和歌山県が5件でした。

facebookでは何人か見つけられました。
https://www.facebook.com/profile.php?id=100010791427837
https://www.facebook.com/profile.php?id=100005478487721

いずれも読み方が分かりませんでした。
「尾根」が一般的な名詞のため、検索が難しいのです。

まあ、「おね」以外に読み方はないでしょうね。
「実在苗字(名字)辞典」でも、「おね」となっていたので、そのまま載せておきます。

2018年7月19日木曜日

笈木と及木に関して

「笈」と「及」はともにJIS第1水準の漢字です。
分けて扱っていますが、なるべくまとめて検討しています。

「笈木」は「おいき」と読みます。
ウェブの「写録宝夢巣」では全国で23件。
うち福岡県で19件です。

対して「及木」は全国で11件。
うち長野県で10件です。
つまり、由来が全く異なるのです。

そして「及木」の方は「およびき」と読みます。
「おいき」という読みはありませんでした。

2018年7月18日水曜日

遠地に関して

「遠地」は「実在苗字(名字)辞典」で「おんじ>えんち(高知)(えんじ)」となっていました。

濁点の有無は気にしないことにしているので、「おんじ>えんち」で検討します。

「ち」と「じ」では五十音順に並べたとき、だいぶ異なってしまうのではないかという意見もあるのですが、それは仕方がないかなと思っています。

調べた印象では「えんじ」は見つからず、「おんじ」と「えんち」だけでした。

それらとは別に「とおち」という読みを発見しました。
https://www.facebook.com/keigo.tochi
https://www.facebook.com/misato.tochi

新規の読みです。

2018年7月17日火曜日

大椛に関して

「大椛」は「おおなぎ」という読みで載せていました。
「実在苗字(名字)辞典」では、これ以外に「おおかば」という読みも載っていました。

自分でも調べてみました。

「大椛」自体は千葉県に多い苗字ですが、「おおかば」は九州地方で見られる読みのようです。
それほど多い読みではなさそうですが、追加します。

2018年7月16日月曜日

扇浦に関して

「扇浦」は「実在苗字(名字)辞典」で「おおぎうら・おうぎうら・おぎうら」となっていました。

漢字辞典では「扇」は「おうぎ」であるので、「おおぎ」とはせずに「おうぎ」で統一します。

facebookでは「ogiura」も「ougiura」もありました。
ただ、「おうぎうら」であっても、アルファベットで「ogiura」としている可能性もあるので、それだけでは判断できません。

「おぎうら」は下記の方など。
http://www.i-ougi.com/tantan.html

「おぎうら」が実在することは確かですが、その割合までは分かりません。
発音した印象が違うので「おうぎうら」と「おぎうら」は分けます。
「おうぎうら≫おぎうら」としておきます。

2018年7月15日日曜日

温泉に関して

本日は「温泉」という姓に関してです。
ウェブの「写録宝夢巣」では全国で24件。
北海道に9件で、兵庫県に8件でした。

読み方は「おんせん」ですが、これは探すのが大変ですね。

下記の方など。
いずれも北海道出身でした。
https://www.facebook.com/saori.onsen
https://www.facebook.com/profile.php?id=100004336416544

他の読みはなさそうですし、このまま載せておきます。

2018年7月14日土曜日

音頭に関して

「音頭」という姓に関してです。
ウェブの「写録宝夢巣」では全国で26件で、そのうち10件が富山県でした。

「実在苗字(名字)辞典」では「おんどう」という読みで載っていました。

漢字の音だけを考えたら問題なさそうですが、普通の名詞と考えると「おんど」ですよね。

facebookで調べてみました。
https://www.facebook.com/yuka.ondou

https://www.facebook.com/yutaro.ondo

https://www.facebook.com/noriyasu.ondo

https://www.facebook.com/masakazu.ondo

「ondou」よりも「ondo」が多いことが分かります。
ただ、「佐藤」さんなどでもアルファベットは「sato」が多く、「satoh」にすることはあっても「satou」とはしないとは思います。

下記に「音頭」さんがいます。
メールアドレスは「ondo」ですが、ふりがなはカタカナで「オンドウ」です。
https://jp.indeed.com/%E4%BB%95%E4%BA%8B?jk=2645869e133adaff&qd=PKQYRMUy71fk8mAoaNY05r2UJyoArl2yNMPPfDox3Hfk3Hbpwjhwvhdo6ySV64OzRS4RF20PDxShLmZGVMjR8RhlaNsypJ_Wj-sepEW8bQu-16v7q5rqQIthPS6K0pk0t8JkQc0FSzioQJhONaouwn0evDvqCGR_eomyp202eXNnFqf_AAak8COlGbug4h8ZkIcIIFlGRLx7TeTnA7QD2w&atk=1chuah7bmbqt6bbm&jsa=2517&inchal=jswresults&utm_source=publisher&utm_medium=organic_listings&utm_campaign=affiliate

以上から、読みは「おんどう」なのでしょうね。
「おんど」と読みかえている方がいるかもしれませんが、「おんどう」で統一しておきます。

2018年7月13日金曜日

石家に関して

「石家」は「実在苗字(名字)辞典」で「いしや・いしいえ>せっか」となっていました。

ウェブの「写録宝夢巣」では全国で23件。
北海道、和歌山県、大阪府が4件ずつで、割と全国に散在しているようです。

「いしいえ」が多いような印象でしたが、「いしや」も確認できます。
はっきりと多いとまではいえなかったので、「実在苗字(名字)辞典」のとおりに半々としておきます。

「せっか」はfacebookで下記の方しか見つかりませんでした。
友達欄を見ると、おそらく愛媛県近傍の方だと思います。

下記は愛媛県の高校の陸上記録です。

これらから「せっか」という読みがあると判断して問題ないでしょう。
愛媛県には2件のみとなっており、隣接する他県は全てゼロです。
これらから「せっか」という読みは稀少な読みなのではないかと推測します。

他、「いしか」や「いしけ」、「せきいえ」なども試しましたが、見つかりませんでした。

2018年7月12日木曜日

石生に関して

本日は「〇+生」型の苗字です。

「石生」は「実在苗字(名字)辞典」で「いしお>いしこ★・いしぶ(いしゅう)」となっていました。

「★」は難読を表すマークです。

「石生」で「いしこ」と読むということは、「生」を「こ」と読んでいるということです。
これは難読ですね。
ただ、この読みはある程度の数が確認できます。
https://www.facebook.com/chihiro.ishiko

他の読みも全て確認できました。
よく問題になる「いしう」か「いしゅう」かというところですが、「石生」に関しては「いしゅう」しかなさそうでした。
https://www.facebook.com/miho.ishu

2018年7月11日水曜日

改井に関して

「改井」は「実在苗字(名字)辞典」で「かい>かいい」となっていました。
ウェブの「写録宝夢巣」では全国で26件。
うち富山県で15件でした。

facebookで探しましたが、「かい」と「かいい」のどちらの読みも見つかりました。

何度も検討してきましたが、例えば「狩野」であれば「かりの」は分けていますが、「かのう」と「かの」は分けないことにしています。
ともにかなり数があることは分かっていますが、分けるほどの意義が乏しいと考えているからです。
「能」で終わる苗字の場合、「の」と読む場合と「のう」と読み場合があります。
それらも実際にどちらが多いかを調べて多い方に統一しています。

耳で聞いた印象がそんなに変わらない場合はどちらかに統一することにしています。
その意味で「かい」と「かいい」は悩みますね。
異なって聞こえる気もするし、同じように聞こえる気もするし。

漢字を普通に読んだ「かいい」の方が少ないというのもポイントです。

悩みますが「かい」のみにしておこうと思います。

2018年7月10日火曜日

頴娃に関して、幽霊苗字かも?

「頴」と「穎」のつく苗字に関しての検討を続けます。

「頴川(穎川)」はすでに載せました。
鹿児島県に多い苗字です。
読み方は「えがわ」が多いですが、稀少な読みとして「えいかわ」もあります。

次に多いのが「頴原(穎原)」です。
「えはら」と読みます。
ウェブの「写録宝夢巣」では全国でそれぞれ21件と4件でした。
どちらの漢字でも実在は確認できます。
最多は長崎県でした。

「和頴(和穎)」はだいぶ少なくなります。
「わがい」と読みます。
それぞれ4件と2件でした。
どちらの漢字でも実在は確認できます。

「頴河」は全国で3件のみ。
これだけは「穎」に置きかえた「穎河」が見つかりませんでした。
「えがわ」と読みます。

最後が「頴娃」です。
難読ですね。
「頴」のつく苗字としては、他に、「頴娃(えい)」、「頴河(えがわ)」、「頴姓(えい)」が載っていました。

「穎」のつく苗字としては、、「穎娃」がありました。
「娃」はJIS第1水準ですが、苗字として用いられるのはこれが唯一のようです。
鹿児島県を中心として全国で19件となっていました。

ウェブの「写録宝夢巣」では「穎娃」も全国で1件のみとなっていました。
これは併記という形で載せて良いでしょう。

後、「頴姓」も全国で1件のみとなっていました。
「住所でポン!」でみると、2000年版と2007年版では大阪府に在住されています。
その方を「穎娃」に変えてフルネームで検索すると、facebookで見つかります。
ただ、滋賀県在住となっているので、別人かもしれません。

facebookでは下記の方が見つかりました。
https://www.facebook.com/akie.kunioku

ただ、友達もひとりしかおらず情報が乏しく、日本の方かどうかも不明です。
これは保留としておきます。

2018年7月9日月曜日

頴と穎に関して

また新たな異体字を発見してしまいました。

「頴」と「穎」です。
どちらもJIS第1水準でした。
大辞林によると、”①イネ科植物の花序にある小形でうろこ状の苞葉ほうようの総称。花を包む内・外花穎と小穂を包む二個の苞穎ほうえいより成る。②  稲の穂を田租とするときの呼び名。”だそうです。

すでに「頴」としては、「頴川」という苗字を載せています。
「えがわ」と読むことが多いですが、稀少な読みとして「えいかわ」もあります。

「頴」のつく苗字としては、他に「頴原(えはら)」、「頴娃(えい)」、「和頴(わがい)」、「頴河(えがわ)」、「頴姓(えい)」が載っていました。

「穎」のつく苗字としては、「穎川」、「穎原」、「穎娃」、「和穎」がありました。
要するにほとんど同じようであるということが分かります。

wiktionaryで見ると、「頴」は簡易慣用字体で、「穎」は印刷標準字体だそうです。
苗字に用いられるものとしては「頴」の方が圧倒的に多いようなので、そちらに統一するとして良いと思います。

ひとつひとつの苗字の検討は、日を改めます。

2018年7月8日日曜日

円口と圓口に関して

「円」と「圓」は、新字体と旧字体の関係にあります。
これは間違いないです。

ただ、これをまとめて良いかどうかというと、かなり悩むところです。
見た目がだいぶ違うからです。

「円口」は「実在苗字(名字)辞典」で「えんぐち」となっていました。
ウェブの「写録宝夢巣」では全国で20件。
最多は長崎県で12件で、次に多いのが大阪府の3件でした。

「圓口」は全国で滋賀県に1件のみの苗字です。
ただし、「実在苗字(名字)辞典」では読み方が「えんぐち」と「まるぐち」となっていました。

facebookでも探してみました。
「円口」は「えんぐち」のみで、「まるぐち」も「まるくち」もありませんでした。

「圓口」で見つかった方を挙げていきます。

京都府出身、京都府在住…
https://www.facebook.com/takuji.maruguchi

京都府出身、滋賀県在住
https://www.facebook.com/yoshiaki.maruguchi

愛知県出身、神奈川県在住…
https://www.facebook.com/chika.maruguchi

京都府付近…
https://www.facebook.com/koji.maruguchi

福岡県出身、東京都在住…
https://www.facebook.com/yuhei.enguchi

京都府出身、京都府在住…
https://www.facebook.com/aya.enguchi

出身地不明…
https://www.facebook.com/noriko.enguchi

以上です。
もう少し見つかるのですが、読み方が不明なものは除きました。
これでみると、「まるぐち」と「えんぐち」は半々であることが分かります。
そして全国で滋賀県に1件だけということもなく、ある程度の数で「圓口」さんがいることが分かります。
これはどういうことかというと、おそらく電話帳には「円口」で載せているけど、実際には「圓口」であるという方がいるのではないかと思うのです。
「圓口」という苗字の方が電話帳に載せる率が極端に低いということもないと思うのです。

よって、やはり「円」と「圓」は分けない方が良いのではないかと思います。
現時点での結論です。

2018年7月7日土曜日

荻布に関して

「荻布」は「実在苗字(名字)辞典」で「おぎの★」となっていました。
「★」は難読を表すマークです。
確かに難読ですね。
ウェブの「写録宝夢巣」では全国で30件。
うち富山県で22件でした。

「おぎの」は下記の方など。
富山県富山市出身となっています。
https://www.facebook.com/tetsuji.ogino.9

新たに「おぎぬの」という読みを発見しました。
https://www.facebook.com/yuko.oginuno
https://www.facebook.com/takako.oginuno

富山県以外では平易な読みに変わったのかもしれません。
割合までは分かりません。

新規の読みです。

2018年7月6日金曜日

燕昇司に関して

「燕昇司」は三文字姓です。
「実在苗字(名字)辞典」で「えんしょうじ>つばくろしょうじ★」となっていました。
「★」は難読を表すマークです。

ウェブの「写録宝夢巣」では全国で26件。
富山県に15件でした。

facebookでは「えんしょうじ」しか見つかりませんでした。

「つばくろしょうじ」と名乗っている方は下記の方がいました。
http://www.jac.or.jp/info/iinkai/jigyou/tengi.htm

横浜市港南区となっていたので、該当する電話帳にあたってみました。

津波倉~燕昇司~津波古
で載っていました。

数は少なそうですが、「つばくろしょうじ」という読みがあることも分かりました。
かなり難読だと思いました。

2018年7月5日木曜日

栄前田に関して

「栄」や「永」から始まる苗字で「えい」と読んだり「え」と読んだりすることがあります。
それぞれの数がある程度あれば、それらは分けています。

極端に少なかったら分けるほどでもないのかなと思っています。

「栄前田」は「実在苗字(名字)辞典」で「えいまえだ>えまえだ(富山)」となっていました。
ウェブの「写録宝夢巣」では全国で25件。
北海道が16件で、富山県は5件でした。
つまり富山県の5件が全て「えまえだ」であって、他の地域でなければ「えまえだ」は2割ということになります。

「えまえだ」は下記の方が見つかりました。
https://www.facebook.com/minoru.emaeda.1

友達欄に「emaeda」さんがいます

下記のものも発見しました。
「えまえだ」という読みがあることは分かりました。
割合はどうでしょうか?
富山県以外ではなさそうな印象です。

2018年7月4日水曜日

栄嶌と榮嶌に関して

「栄島」と旧字体である「榮島」は「えいじま」と読みます。
濁点のつかない「えいしま」もありますが、「えいじま」の方が多いようです。
「えじま」もしくは「えしま」、や「さかえじま」といった読み方はないようです。

同じく「栄嶋」と「榮嶋」も「えいじま」が多いようですが、なぜかこちらは「えしま」という読みがあります。
https://www.facebook.com/yuki.eshima.965

実数としては「栄島(榮嶋)」の方が「栄嶋(榮嶋)」よりも多いのに、「栄島(榮嶋)」は読み方が分かれていないというのは不思議ですね。

「栄嶌」と「榮嶌」はそれぞれウェブの「写録宝夢巣」で全国に1件ずつでした。
「実在苗字(名字)辞典」では「榮嶌」しか載っていませんでした。

下記は「栄嶌」さんです。
http://www.u-hi.net/100thbunkasai3.html

下記は「榮嶌」です。
https://www.facebook.com/profile.php?id=100009347791153

実在は確かなんですが、読み方が確認できませんでした。
濁点を考えなくても、「えいじま」と「えしま」のどちらかがありえるとなると悩みます。
「栄嶌」と「榮嶌」は保留します。

2018年7月3日火曜日

栄元に関して

「栄元」は「実在苗字(名字)辞典」で「えいもと>えいげん(さかもと・さかえもと・えもと)」となっていました。

「さかもと」と「さかえもと」は見つけられませんでした。

旧字体を用いた「榮元」もあります。
こちらも読みは同様のようです。

facebookでは「えいもと」が多いようですが、「えいげん」も見つかります。
下記は「榮元」の「えいげん」さんです。
https://www.facebook.com/yasuhiro.eigen

下記は「栄元」の「えいげん」さんです。
https://www.facebook.com/profile.php?id=100008245446909

下記は「榮元」の「えいもと」さんです。
https://www.facebook.com/ai.eimoto

「えもと」さんも見つかります。
https://www.facebook.com/kyohei.emoto
https://www.musbi.net/sys/syoutorihiki.php?id_i=11904004

アルファベットだけだと確定できないのですが、カタカナでも「エモト」となっていると安心です。
実数次第なのですが、「えい」と「え」ははっきりと違っていれば分けることにしています。
いちおう分けておきます。
ただ、「吉原」で「よしはら」と「よしわら」を分けていないのに「えいもと」と「えもと」を分ける必要があるのか?という疑問が残ります。
「宿」という漢字の入った苗字では「しゅく」と「しく」を分けていません。

「えもと」が少ないというようであれば、他と合わせて再検討します。

2018年7月2日月曜日

上峠と上垰に関して

「上峠」は「実在苗字(名字)辞典」で「うえたお(広島)>うえとうげ・かみとうげ」となっていました。
「上垰」は「うえたお」です。

ウェブの「写録宝夢巣」で、「上峠」は全国で27件。うち、広島県で10件、和歌山県で9件、大阪府で6件でした。
その3ヶ所だけで25件なので、ほぼ全てということでしょう。

「上垰」は全国で8件。うち6件が島根県でした。

「峠」と「垰」の異同に関しては、これまでも何回か検討してきました。
http://new5g00.blogspot.com/2015/02/blog-post_4.html
http://new5g00.blogspot.com/2016/12/blog-post_16.html
http://new5g00.blogspot.com/2017/12/blog-post_6.html

どうやら、「垰」を用いた苗字は広島県を中心として見られることが多いようです。

「峠」には「たお」という読みはないようですが、苗字では普通に見つかります。

「上峠」でも「うえたお」という読みが多いことは事実のようです。
これは「上垰」からの誤記定着なのかもしれません。
島根県に隣接する広島県で多いということがその理由です。

「上峠」で「うえとうげ」は下記の方。
和歌山県の方で、友達欄に漢字不詳の「uetoge」さんがいました。
https://www.facebook.com/yuta.uetoge

下記は「上峠」で「かみとうげ」となっている方。
大阪府出身となっています。
https://www.facebook.com/Hiro.Kamitoge

こちらも大阪府の「かみとうげ」さん。
https://www.kensetumap.com/company/371279/profile.php

「上峠」に関しては、きれいに読み方が分かれているのかもしれませんね。
電話帳にあたれば、はっきりするのでしょうが。

広島県は「うえたお」、和歌山県は「うえとうげ」、大阪府は「かみとうげ」と。
「写録宝夢巣」での人数比を参考に分けておきます。

2018年7月1日日曜日

戸籍の重箱

今更ながら、「戸籍の重箱」(山下敦子著、日本加除出版)という本を読みました。

手書きから始まった”戸籍”の記載で発生した辞書に載っていない”誤字”がたくさん発生していました。
それを平成2年10月から”誤字”の解消を行っていくわけです。

”誤字”ではない、”正字”とは、次のようになっていました。
・常用漢字表の通用字体
・戸籍法施行規則別表第二の一の文字
・戸籍法施行規則別表第二の二の文字
・平成16年改正の平成2年10月20日民二第5200号通達別表の文字
・康煕字典、その他辞書に正字として掲載されている文字

下記のPDFに「氏名又は名の記載に用いることのできる俗字表」や「通用字体に準じて整理した字体表」が載っています。
参考になります。
「氏名又は名の記載に用いることのできる俗字表」を見ていると、私の分類で分けているものもあるし、分けていないものもあります。
基本的には分けているのですが、JIS第3水準・第4水準の漢字はできるだけ用いないことにしているので分けられないことがあるのです。

下記は「戸籍法施行規則別表」から見つけたPDFです。

相互の漢字が同一であると示されているものがいくつかあります。

例えば「晃」と「晄」、「桧」と「檜」、「萌」と「萠」です。
「晃」と「晄」は知りませんでした。
これは検討が必要です。
「萌」と「萠」に関しては以前に検討しており、苗字としては「萠」がほとんどであると結論が出ています。
「桧」と「檜」は分けるかどうか悩んでいるもののひとつでした。

また、上でみると、「常用漢字表の通用字体」と「戸籍法施行規則別表第二の一の文字」は変更できないが、「戸籍法施行規則別表第二の二の文字」、「平成16年改正の平成2年10月20日民二第5200号通達別表の文字」、「康煕字典、その他辞書に正字として掲載されている文字」は、本人の希望があれば、「常用漢字表の通用字体」と「戸籍法施行規則別表第二の一の文字」に変更が可能であるとなっていました。
分かりやすくいうと、いわゆる”俗字”的な漢字が苗字で用いられている場合、正字に変更することはできるということです。
それは知っていましたが、その漢字がどれであるかという細かなことは知りませんでした。
これらも参考にしていきたいと思います。