2018年3月31日土曜日

古薮と古藪に関して

「薮」と「藪」は異体字の関係にあるので、苗字としては併記しています。
「薮」がJIS第1水準で、「藪」が第2水準です。

「実在苗字(名字)辞典」では、「古薮」は「ふるやぶ」のみでしたが、「古藪」は「ふるやぶ>こやぶ」となっていました。
ウェブの「写録宝夢巣」では「古薮」が全国で23件。そのうち兵庫県が16件であるのに対し、「古藪」は全国で6件のみ。どちらかというと関東地方に多い印象でした。

そしてfacebookでは確かに「こやぶ」という読みはあり、それは「古藪」の方でしか見つからないようでした。
https://www.facebook.com/yukio.koyabu

「薮」には「籔」という異体字もあるのですが、これを用いた「古籔」という苗字はないようでした。

2018年3月30日金曜日

峯垣と峰垣に関して

「峯垣」は、ウェブの「写録宝夢巣」で全国に30件。
そのうち14件が大阪府でした。

読み方はもちろん「みねがき」です。
これは問題ありません。

問題があるのは「峰垣」の方です。
こちらは全国で6件。
うち大阪府で3件となっているのですが、「住所でポン!」以外では確認できないのです。
ようやく見つけたのがこちら。
http://classnk-rd.com/activities/20150303.html

ただし、これも「峯垣」と変えた方がヒットします。
おそらく、この方に関しては「峰垣」は誤りです。

他の「住所でポン!」でヒットする方を全て調べましたが、確実なものは見つかりませんでした。
「峰垣」に関しては、確実にそうだといえるものが見つかるまでは保留しておきます。

2018年3月29日木曜日

味噌に関して

「味噌」という苗字を探しました。
一般的な名詞なので探しにくいです。
北海道に多いということなので、それを利用して探しました。
https://www.facebook.com/itirou.miso

妻も同姓(当然でしょうが)だったので、間違いないと判断しました。
備忘録として残しておきます。

2018年3月28日水曜日

水河に関して

「水河」は「実在苗字(名字)辞典」で「みずかわ(みずこう★)」となっていました。
「★」は難読を表すマークです。

「みずかわ」は見つかりますが、「みずこう」はやはり見つけにくいです。
https://www.facebook.com/mizukoakihiko
https://www.facebook.com/tetsu.mizuko

上記の方々が「みずこう」となっていました。
この読みもありそうです。
備忘録として残しておきます。

2018年3月27日火曜日

滿冨と滿富に関して

「富」と「冨」は異体字の関係にありますが、どちらもJIS第1水準なので別扱いとしています。
戸籍上で「冨」となっている方が、わざわざ「富」と名乗ることはないのではないかと考えていることもあります。
他の異体字と違い、画数が大幅に減るわけでもなく、「富」とするメリットがありません。
といったわけで「満富」と「満冨」は分けています。
いずれも読みは「みつとみ」です。

「実在苗字(名字)辞典」では「満冨」の方にだけカッコつきで「滿冨」が載っていました。
「写録宝夢巣」には載っていないが確認できたという意味です。
実際に見つかります。
読みも「みつとみ」で良いようです。
https://www.facebook.com/profile.php?id=100010653856120

「滿富」の方は載っていなかったのですが、探したところ見つかりました。
https://twitter.com/Rio_rio_m_1217

読み方は載っていませんでしたが、併記なので良いでしょう。
新規の苗字ということになります。

2018年3月26日月曜日

須郷多に関して

「須郷多」は「実在苗字(名字)辞典」で「すごだ★>すごた・すごうた」となっていました。
「★」は難読を表すマークです。
ウェブの「写録宝夢巣」では全国に6件で、うち石川県が3件で埼玉県が2件でした。

下記の方は石川県在住です。
https://www.facebook.com/akihiko.sugoda

ローマ字のつづりからは「すごだ」か「すごうだ」だと思います。

下記には「すごた」さんがいます。
埼玉県の病院です。
http://misato.kenwa.or.jp/senior/naika06.html

これだけ稀少な姓なので、読み方はひととおりとした方が良いでしょう。
濁点の有無はどちらでも良いのですが、「実在苗字(名字)辞典」にならい「すごだ」としておきます。

2018年3月25日日曜日

済本に関して

「済本」は「実在苗字(名字)辞典」で「すみもと」と「さいもと」のふたつが載っていました。
ウェブの「写録宝夢巣」では全国で3件。
山梨県に2件と神奈川県に1件でした。

ちなみに「済」の異体字である「濟」に変えたものは見つかりませんでした。

「すみもと」と読むのは下記の方。
https://www.facebook.com/emi.sumimoto
山梨県の方で、友達欄にも「すみもと」さんがいるので間違いないと思います。

ということは山梨県の2件は「すみもと」と読むのだと思います。

神奈川県の方はフルネームで検索したりしましたが、読み方は不明でした。

電話帳では「さいもと」と読むあたりにあったそうですが、もう少し確実な情報が欲しいところです。

2018年3月24日土曜日

実下と實下に関して

「実下」は、ウェブの「写録宝夢巣」で全国に11件しかない苗字です。
広島県に5件で、鹿児島県に4件です。

「実在苗字(名字)辞典」では、読み方は「みした>さねした・じつした」となっていました。
「みした」と名乗っている方は下記の方。
https://www.facebook.com/profile.php?id=100004023268935
東京都の方でした。

広島県に「実下(じつした)建設」という会社があります。
http://www.jitsushita.co.jp/company/
代表は「実下」さんです。
この読み方は不明ですが、同じ広島県で「実下(じつした)」さんを発見しました。
http://hiroshima-mmc.co.jp/untitled14.html

要するに11件中5件が集中している広島県では「じつした」と読むのではないかと思うのです。

下記は「実下」ではなく「實下」さんです。
新規の苗字ということになりますが、こちらは「さねした」と読みます。
愛知県だそうです。
https://www.facebook.com/saori.saneshita

実は上の「実下建設」も代表者が「實下」となっているページもありました。
http://qlear.jp/logcorporation_detail_id_36081053240010020.html

「実在苗字(名字)辞典」の更新情報によると、「実下」で「さねした」と読む苗字は「佐土原」と「実吉」の間にあることを根拠にしていました。

「じつかわ」の方は「実川」と「実谷」の間にあることを根拠としていました。

このうち、「佐土原」は鹿児島県や大分県に多い苗字です。
「実吉」は鹿児島県に多い苗字です。
「実川」は千葉県、「実谷」は広島県に多い苗字です。
どこの電話帳の情報なのか確認をとれば良いのですが、どこに特徴的な苗字であるかだけでも推測できますね。
おそらく「さねした」は鹿児島県の読みなのでしょう。

以上からまとめます。
「実下(實下)」には「じつした」、「さねした」、「みした」の3通りの読みがあります。
最多の広島県は「じつした」です。これは間違いありません。
次に多い(ほぼ同数ですが)鹿児島県は「さねした」だと思います。
こちらはおそらくです。
そして「みした」も実在すると思うのですが発見できたのは東京都の方だけです。
多数派ではないのだと思います。

2018年3月23日金曜日

狩野山に関して

「狩野山」は、ウェブの「写録宝夢巣」で全国に1件のみの苗字です。
「住所でポン!」で見ると、2007年版までは大阪府に確認できます。
女性名です。

フルネーム検索しても、「狩野山」だけで検索しても、それ以上の情報が見つかりませんでした。

2000年版の電話帳によると、「かのうやま」ではなく「かのやま」と読む可能性が大きいとのことです。
ただ、現時点での実在は不明です。
確実に実在しているといえる方がいない以上、保留にします。

2018年3月22日木曜日

三根生に関して

「三根生」は「実在苗字(名字)辞典」で「みねおい>みねお」となっていました。
facebookでは「みねおい」ばかりで「みねお」となっている方は少ない印象です。

下記の方が「みねお」となっていました。
https://www.facebook.com/shiho.mineo.1

少ないながらも、この読みもあるのかなあと思ったのですが、この方の友達欄には「みねおい」さんばかりが見つかりました。
「みねお」さんはいませんでした。
これは「みねお」さんではない気がします。

「みねお」という読みは保留します。

2018年3月21日水曜日

日本に関して

「日本」は「実在苗字(名字)辞典」で「ひのもと(ひもと・にほん・にっぽん)」となっていました。
「ひのもと」という姓は下記の方など。
https://www.facebook.com/masato.hinomoto
https://www.facebook.com/nana.hinomoto

実在する読みと考えて良いと思います。
以外に読めなさそうですね。

後の読みはどれも見つけられませんでした。
ないとはいえないのですが、ウェブ上で検索するのはとても無理です。
ギブアップです。

2018年3月20日火曜日

豆生田に関して

「豆生田」は「まめうだ」と読みます。
特に問題はありません。
この苗字をみると、どうしても有名な四文字姓である「大豆生田(おおまめうだ)」を思いだしてしまいます。

いわゆる「〇+生」系の苗字なので、いろいろとバリエーションがありそうですが、いちおう「大豆生田」は「おおまめうだ」で統一しています。
ウェブの「写録宝夢巣」では全国に194件ですが、そのうち123件が栃木県です。
特に下都賀郡大平町などで多いようです。

対して「豆生田」は全国で35件ですが、こちらも栃木県が16件で最多です。
やはり下都賀郡大平町には多いようです。

なにかこのふたつの苗字には関係があるのでしょうか?
ざっと調べましたが、よく分かりませんでした。

2018年3月19日月曜日

蓑毛に関して

「実在苗字(名字)辞典」の更新情報からです。

「蓑毛」は「みのも」という読みで載せていました。

「毛」という漢字が苗字で用いられるときは「け」や「もう」が多いですが、「も」という読みもないわけではありません。

「丸毛」で「まるも」と読む苗字が代表的でしょうか。

「毛井」や「毛木」のような苗字であれば、「もうい」と「もい」、「もうぎ」と「もぎ」は発音した印象がだいぶ違うので分けています。

ですが、語尾を伸ばすかどうかは些細な違いと考えているので、「蓑毛」で「みのもう」という読みがあったとしても分けたりはしません。
しかし、「みのも」以外に「みのお」、「みのけ」、みのげ」という読みがあるそうです。

「みのお」はなかなか読めません。
下記の方が「みのお」と名乗っていました。
http://www.t.u-tokyo.ac.jp/eng/engpower/departments/civil/

誤記ではないかと思いましたが、facebookでも確認できました。
友達欄にも同姓の方がいて、その方も「みのお」となっているので間違いないと思います。
https://www.facebook.com/hiroaki.minoo

後は、「みのも」と「みのお」が異なるのかどうかという問題です。
あまり違わない気もするんですが…
「毛」を「お」と読んでいるのでしょうか?
難読ですね。
いちおう分けておきます。

「みのけ」と「みのげ」もありそうです。
https://www.facebook.com/takashi.minoke.5
https://minimodel.jp/r/oGCo7lc/photo

より確実なのは「みのげ」の方なので、そちらで統一しておきます。

2018年3月18日日曜日

冨宅と富宅に関して

「冨」と「富」は異体字の関係にありますが、どちらもJIS第1水準ですので分けることにしています。
「富宅」よりも「冨宅」の方が多く、全国に42件。
そのうち大阪府柏原市に22件です。
読み方は「ふけ」が多いですが、「とみたく」もそれなりにあります。

対して「富宅」は全国で12件。
最も多いのが北海道の4件でした。
こちらは読み方としては「ふけ」のみとしていました。
以前に探したときは「とみたく」が見つけられなかったんですね。

「実在苗字(名字)辞典」の更新情報に「富宅」で「とみたく」という読みが載っていました。
http://www.city.mikasa.hokkaido.jp/hotnews/files/00006600/00006629/20170509191742.pdf

これだけだと確信が持てませんが、フルネーム検索すると確かに「冨宅」ではなく「富宅」のようです。
http://honowa.blogspot.jp/2011/

この読みも加えておきます。

2018年3月17日土曜日

古長に関して

「実在苗字(名字)辞典」の更新情報からです。

「古長」は「こちょう(ふるなが)」として載せていました。
大分県に多い苗字です。

これ以外に「こなが」という読みがあるそうです。
https://www.facebook.com/profile.php?id=100005533659508

愛知県の方です。
「古長」で「こなが」と名乗っているのを確認できるのは上記の方だけなのですが、この方の友達欄に読み方不詳の「古長」と漢字不詳の「Konaga」さんがいました。

おそらく3人は親族です。
親子だと思います。

「こなが」という読みを持つ他の漢字を用いた苗字がそれほど多いわけではないので、たまたま友達にいたというのも考えにくいです。

「古長」で「こなが」という読みはあると考え、追加します。

2018年3月16日金曜日

伏野に関して

「実在苗字(名字)辞典」の更新情報からです。

「伏野」は「ふしの」という読みで載せていました。
兵庫県と大分県に集中があります。

これ以外に「ふせの」という読みがあるそうです。
https://www.facebook.com/tomokazu.fuseno.3
https://www.facebook.com/fuseno.riku

確かにありそうです。
追加します。

2018年3月15日木曜日

小梁に関して

「実在苗字(名字)辞典」の更新情報からです。

「小梁」は「こはり」という読みで載せていました。
これ以外の稀少な読みとして「こやな」があるそうです。
https://www.facebook.com/natsumi.koyana

「小梁」は静岡県焼津市に多い苗字ですが、この「こやな」さんは石川県在住となっています。

上記の方をフルネーム検索すると、下記のページが見つかります。
http://docsplayer.net/25665202-121-%E5%8D%92%E6%A5%AD%E7%A0%94%E7%A9%B6-%E4%BD%9C%E5%93%81.html

「こはり」と「こやな」は間違いようがないので、誤記ではないでしょう。
この方以外は見つからなかったのですが、追加します。

2018年3月14日水曜日

御堂岡に関して

「御堂岡」は「実在苗字(名字)辞典」で「みどおか★>みどうおか」となっていました。
「★」は難読を表すマークです。

ウェブの「写録宝夢巣」では全国に10件。
うち6件が広島県でした。
これだけ稀少な姓の読み方なので、できれば読みは統一したいところです。
「みどおか」と「みどうおか」はそれほど大きな違いだとは思えません。

以前に「石郷岡」で「いしごおか」という読みがあることは確かだが、「いしごうおか」との差異はあまりないと判断する、としました。

それと同様に「みどうおか」と「みどおか」はほぼ同様のものと考えたいです。
(これほどの稀少姓でなく、ある程度の数があれば分けても良いかとはおもいますが)

「みどおか」という読みはいくつも見つけられます。
http://www.onomichi.ed.jp/mukaihigashi-e/c-tayori/gakunen-tayori/2nen/no.1.pdf


2018年3月13日火曜日

郡楽と郡樂に関して

「郡楽」は、ウェブの「写録宝夢巣」で全国に5件のみ。
全て石川県でした。
旧字体を用いた「郡樂」は該当なしでした。

「実在苗字(名字)辞典」で、読み方は「ごうら★>ぐんらく」となっていました。
「★」は難読を表すマークです。
全国に5件のみで、かつ石川県に集中している姓で読み方が分かれているというのは信じられませんでした。

ただ、調べると確かにありますね。
下記の方は「ぐんらく」さんです。
https://www.facebook.com/fumikazu.gunraku
群馬県の方でした。
偽名ではないでしょう。
友達欄に旧字体の「郡樂(ぐんらく)」さんもいるので、戸籍上は旧字体だけれども、家族内で新字体を使うひとと旧字体を使うひとがいるということなのでしょう。

下記の方は「ごうら」となっていました。
https://ci.nii.ac.jp/naid/110006619424

だいぶ古いですが、下記のものが見つかりました。
http://d.hatena.ne.jp/umiyamabusi/20170214/1486998505

これらから考えるに、石川県では「ごうら」なんでしょうね。
石川県外に出たとき、難読なので読み方を変えた方が「ぐんらく」になっていると考えた方が自然です。

「郡」は、ふつう「こおり」もしくはと読むはずで。そこから考えると「こおら」、あるいは濁点がついても「ごおら」であるはずで、「ごうら」となるのは不自然な気がするのですが、どうでしょうか?
そうはいっても姓なので、名乗っている方が「ごうら」としているのであれば問題はないのですが…

2018年3月12日月曜日

嵓田に関して

「嵓」はJIS第3水準の漢字です。

すでに「嵓」という一字姓は載せています。
(「いわお」と読みます)

それと同様に「嵓田」という苗字がありました。
https://jpon.xyz/m/2012/%E5%B5%93%E7%94%B0
https://twitter.com/masatakaiwata

こちらは「いわた」と読むようです。

「嵓(いわお)」は京都府に多い苗字でしたが、「嵓田」は「住所でポン!」では大阪府にあるようでした。

またJIS第3水準以下の苗字をまとめておきます。
少しずつ増えていきます。

【JIS第3水準】
草彅(くさなぎ)…秋田県 3,000人
棈松(あべまつ)…鹿児島県 1,500人
鮏川(すけがわ)…茨城県 600人
橳島(ぬでじま)…群馬県 510人
罇(もたい)…新潟県 420人
棈木(あべき)…鹿児島県 380人
晴柀(はれまき)…富山県 330人
﨤町(そりまち)…長野県 310人
魵沢(えびさわ)…福島県 300人
粠田(すくもた)…福島県 220人
鰀目(えのめ等)…石川県 190人
乙咩(おとめ)…大分県 180人
枻川(かじかわ)…埼玉県 160人
嶧田(えきだ)…島根県 140人
桵沢(たらさわ)…福島県 120人
嵓(いわお)…京都府 90人
羽刕(うしゅう)…北海道 80人
凢内(おおち)…高知県 80人
棈野(あべの)…鹿児島県 50人
長嶧(ながえき)…島根県 50人
遠刕(えんしゅう)……? 40人
大嶧(おおえき)……? 40人
明刕(めいしゅう)……? 40人
奥刕屋(おうしゅうや)……? 10人
木刕(きしゅう)……? 10人
大刕(たいしゅう)……? 10人
嵓田(いわた)……? 10人

【JIS第4水準】
蓜島(はいしま)…埼玉県 2,200人
鸙野(ひばりの)…宮崎県 520人
上㹦(かみはざ)…富山県 40人
悦覟(えつみ)…? 20人

2018年3月11日日曜日

丸碆と平碆に関して

「碆」はJIS第2水準の漢字です。

語源に関しては下記のページに書いてありました。
http://www.geocities.jp/geo_net21/chimei/arekore/hae.html

「碆」(ハエ)は、九州、四国南部、和歌山県の海岸付近に多く見られる地名で、海岸付近の岩礁、暗礁に付けられています。一説によれば、「ハエ」は岩礁や海食台など海岸付近の浸食地形を指すことから、日食や月食を起こす意味の「ハユ」(蝕)が語源ではないかといいますが定かではありません。
「ハエ」に「碆」の文字を当てたのは、「ハエ」が岩すなわち石に関係することから「石」に関する漢字でありかつ発音がにている「碆」(ハ)の字を当てたのではないでしょうか。
このほかにも、石へんに并の字を当てたものが見られますが、この字も旁の「并」(ヘイ)の音が似ていることから使用されたものでしょう。
「碆」は四国地方に多く用いられていますが、石へんに并の文字は大分県に多く見られます。

「碆」を用いた苗字は「丸碆」と「平碆」しかありませんでした。
「丸碆」はウェブの「写録宝夢巣」で全国に10件。
最多は愛媛県に5件でした。

「平碆」は全国で8件。
愛媛県と福岡県が2件ずつでした。

すなわち、どちらもかなり稀少な姓だということです。

「丸碆」の方は「まるばえ」と読みます。
facebookでも確認できます。

「平碆」の方は地名としては「ひらばえ」があるようですが、苗字としては「ひらはや」もしくは「ひらばや」しか見つかりませんでした。

2018年3月10日土曜日

龍薗と龍園に関して

「薗」と「園」は異体字の関係にあります、分けています。
理由はどちらもJIS第1水準だからです。

「竜」と「龍」も新字体と旧字体の関係にありますが、こちらも分けています。
理由は、戸籍上で「龍」となっていた場合、そのまま「龍」となのるだろうと考えたのと、実際に分けるしかないという例が見つかっているからです。

「龍薗」は全国で24件。
そのうち鹿児島県で15件です。
類似のものの中で、これが最多なので「龍薗」を基準に考えます。
読み方は「りゅうぞの」です。

「龍園」は全国で5件。
九州地方に計4件。最多はやはり鹿児島県で2件でした。

「実在苗字(名字)辞典」では、「りゅうぞの>たつぞの」となっていました。
全国で5件なのに読み方が分かれているということがあるのか?と思ったのですが、下記の方々が見つかりました。
いずれも本名のようです。
https://www.facebook.com/tatsuya.ryuzono.9
https://www.facebook.com/tatsuzono.hayato

「龍薗」の方は鹿児島県の中でも、いちき串木野市に多いとなっていましたが、上記の「龍園(たつぞの)」さんの方は奄美市出身のようです。

「龍園(りゅうぞの)」さんの出身は分かりませんでした。
鹿児島県ではなさそうでした。

「龍薗」には「たつぞの」という読みは見つかりませんでした。

以上から、実数の少ない「龍園」の方が複数の読み方を持つというちょっと珍しいパターンであると分かりました。

「龍園」における「りゅうぞの」と「たつぞの」の比までは判断できません。

2018年3月9日金曜日

立古に関して

「立古」は「実在苗字(名字)辞典」で「りゅうこ・りゅうご(たてふる)」となっていました。

「たてふる」は下記の方など。
見つけたのはいずれも福岡県の方だったので、そちらにしかない読みなのかもしれません。
ちなみにウェブの「写録宝夢巣」では福岡県には1件のみ。
近隣では熊本県に3件のみ。
https://www.facebook.com/eri.tatefuru

全国では31件。
最多は岡山県の18件でした。
すなわち岡山県に由来があると考えられ、九州地方の全てが「たてふる」だったとしても1割程度だと考えられます。

次の問題点は「りゅうこ」か「りゅうご」かという点です。
私自身は濁点の有無はどちらでも良いと思うのですが、どちらかに統一する必要があります。
facebookで見た印象では「りゅうご」の方が多そうで、岡山県でもそうでした。

「立古」は「りゅうご・(たてふる)」としておきます。

2018年3月8日木曜日

東道に関して

「東道」は「実在苗字(名字)辞典」で「ひがしみち(和歌山)>とうどう(兵庫)」となっていました。

facebookではいずれも見つかります。
https://www.facebook.com/akihito.higashimichi
https://www.facebook.com/kimito.todo

ウェブの「写録宝夢巣」では全国で25件。
最多が和歌山県の7件。
次いで徳島県が5件で、兵庫県が4件。
後は大阪府や京都府など。

facebookで見ると、「ひがしみち」の方が「とうどう」よりも多いのは確かなようです。
2番目に多い徳島県でも「ひがしみち」さんを発見しました。

「とうどう」さんはやはり兵庫県を中心として見つかります。

以上から、やはり「ひがしみち>とうどう」で良いのではないかと思います。
「とうどう」は1割以上だと思います。

2018年3月7日水曜日

久蔵に関して

「久蔵」および旧字体の「久藏」に関して調べました。

旧字体の方の「久藏」は全国で千葉県に2件のみ。
ただしfacebookで見ても実在は確かです。

「久蔵」はウェブの「写録宝夢巣」では全国で36件。
富山県が11件で最多ですが、2番目が北海道の10件、3番目が千葉県の9件でした。
この3ヶ所で30件というわけです。

「実在苗字(名字)辞典」で、読み方は「ひさくら・きゅうぞう(富山)」となっていました。
ただ、富山県の「久蔵」が全て「きゅうぞう」でも全体の3割に過ぎません。

実際、facebookで見つかるのは「ひさくら」が圧倒的に多いです。
このあたりは実際に調べてみないと分からないことですね。

2018年3月6日火曜日

加籠六と加篭六に関して

「加籠六」は「かごろく」と読みます。
facebookでもヒットしますし、間違いありません。

ウェブの「写録宝夢巣」では全国で3件のみ。
鹿児島県に2件と熊本県に1件です。

「加篭六」の方は全国で茨城県に1件のみです。
「住所でポン!」では2007年版に載っているだけです。
フルネーム検索ではそれ以上の情報が得られず。
おそらく「かごろく」で良いとは思いますが…

「篭」はJIS第1水準で、「籠」は第2水準。
異体字の関係にあるので、まとめています。
実際には「籠」を用いた苗字の方が多いのですが、「鵜篭」のように「篭」が多いこともあります。

以上から、「加篭六」は読み方もはっきりしませんし、現存するかどうかもはっきりしませんが、併記として扱うため、そのまま載せておきます。

2018年3月5日月曜日

原垣内に関して

「原垣内」は「実在苗字(名字)辞典」で「はらがきうち・はらごうち >はらがうち・はらがいち」となっていました。
「〇+垣内」という苗字はどうしても読み方が多様になってしまいがちです。

ざっと調べた印象では「はらごうち」が多い印象でした。
https://www.facebook.com/yosihiro.haragouti

「はらがきうち」もしくは濁点のつかない「はらかきうち」は見つけられませんでした。

「はらがうち」は下記の方など。
https://www.facebook.com/profile.php?id=100004987299342
https://gauchi1969.wixsite.com/etax/blank-1

「はらがいち」は下記の方だけが見つかりましたが、30年前の論文なので、これだけでは何ともいえません。
https://ci.nii.ac.jp/naid/110009766279

以上から「原垣内」は「はらごうち>はらがうち」としておきます。
他の読みは実在がはっきりしません。

2018年3月4日日曜日

保正に関して

「保正」は「実在苗字(名字)辞典」で「ほしょう・ほうしょう(ほうじょう)」となっていました。
「ほうじょう」は「ほうしょう」に含まれると考えると、「ほしょう」と「ほうしょう」だけを検討すれば良いことになります。
発音した印象でいうと、「ほしょう」と「ほうしょう」は別と考えた方が良いかなと思います。
五十音順で並べてもかなり異なりますし。

「ほうしょう」とはっきり名乗っているのは下記の方がいました。
https://www.facebook.com/kyouko.housyou

アルファベットで「hosho」や「hosyo」となっていた場合、「ほしょう」か「ほうしょう」かは区別できません。
ただ「ほしょう」とふりがながふってある方ならば見つけられます。
http://www.kgpro-ac.com/riuhp/KgApp?kyoinId=ymiiygodggy

割合までは分かりませんが、どちらの読みもあるということが分かりました。

2018年3月3日土曜日

宝官と寶官と寳官に関して

「宝官」は「ほうがん」と読みます。
岡山県や兵庫県に多い苗字です。

ウェブの「写録宝夢巣」では「寶官」も「寳官」も該当なしなのですが、「実在苗字(名字)辞典」ではカッコつきで「寶官」だけが載っています。

「寶官」となっている方です。
https://www.facebook.com/ryo.hougan

それとは別に「寳官」も見つけました。
https://www.facebook.com/profile.php?id=100004058466804

いちおう新規の苗字です。

2018年3月2日金曜日

穂浪と穗波に関して

「穂浪」は「ほなみ」と読みます。
愛知県に多い苗字です。

「穂」の異体字である「穗浪」を発見しました。

ウェブの「写録宝夢巣」では該当なしですが、「穂浪」に併記する形で載せておきます。
いちおう新規の苗字ということになります。

2018年3月1日木曜日

宝船に関して、幽霊苗字かも?

「宝船」は「ほうせん」と読みます。
ウェブの「写録宝夢巣」で全国に25件。
鹿児島県に11件で、群馬県で9件となっていましたので、由来は2ヶ所で、そのふたつの地域以外にはほとんどない苗字であることが分かります。

「宝」の異体字である「寶」を用いた「寶船」も九州地域に3件ありました。
「宝」のもうひとつの異体字である「寳」を用いた「寳船」は見つかりませんでした。

ところで、「船」にも「舩」という異体字があります。
「宝舩」という苗字は見つかりませんでしたが、「寶舩」であればウェブの「写録宝夢巣」で全国に1件だけ見つかりました。
東京都豊島区です。
2012年版の「住所でポン!」でも見つかりました。

そこで、「宝」のもうひとつの異体字である「寳舩」も探してみました。
下記の方が見つかりました。
https://twstat.org/AyanonDora0903/
http://www-cc.gakushuin.ac.jp/~19920096/toshima/2013/sum-kumin13/HTML_13sum/rel123.html

こちらも東京都豊島区です。
年齢を考えると、「住所でポン!」で見つかる方の下の世代のようです。
娘か孫娘かといったところなのでしょう。
親族であっても新字体を使うか旧字体を使うかは自由なのですが、さすがに別の異体字を用いるのはおかしいでしょう。
どちらかが間違っているとおもいます。
そうであれば、本人が名乗っている「寳舩」が正しく「寶舩」が誤記であると考えた方が良いのかなと思います。