2014年1月31日金曜日

土川と十川に関して

「土川」は「つちかわ」と読むことが多いです。
まあ、普通に読めばそうですよね。

他に「どがわ」、「とがわ」、「ひじかわ」という読み方があります。
全て実在を確認しました。

これまでの通り、一文字目の濁点の有無は、前の音に引きずられての変化とは別だと考えていますので、別扱いとしています。

「土方歳三(ひじかた・としぞう)」が有名ですが、「土」と書いて「ひじ」と読むこともときどきあります。
苗字限定の読み方のようですが、なぜこういう読みがあるのかは分かりませんでした。


「十川」は「そがわ」と読むことが多いですが、他に「とがわ」と「そごう」という読みもそれなりにあります。

もうひとつ、「つじかわ」という読みも稀少ですがありました。

最初は「十川」で「つじかわ」と読むのが信じられなくて、「辻川」の間違いではないのか?と思ったりしましたが、本当にありました。

「苗字の百貨店」に載っていたのはその4種類だったのですが、最も自然に読んでしまいそうな「じゅうかわ」はないのかな?と思って探したところ、見つけました。
新規の読みです。

2014年1月30日木曜日

周藤に関して

「周藤」は「苗字の百貨店」で「すとう・しゅうとう>しゅうどう・すどう(しゅとう)」となっていました。

これまでの通り、「すとう」と「すどう」、「しゅうとう」と「しゅうどう」も濁点の有無だけで同じものと考えました。

問題は「しゅとう」をどう考えるかです。
検索していくと、「しゅとう」も簡単に見つかります。
ひらがなでふりがながふってあるものがあるので、間違いないでしょう。

すなわち、「しゅとう」と名乗っている方もいるということです。

これは「すとう」とも「しゅうとう」とも異なっていると考えられます。


「狩野」のときにさんざん考えた「かの」と「かのう」の問題とはちょっと違います。
苗字の最後の一文字を伸ばすか伸ばさないかは発音してみると違いがわかりにくいですが、途中の音を伸ばすか伸ばさないかでは印象がまるでちがってきます。

五十音順に並べても、かなり異なってきます。

といったわけで、「しゅとう」は別に扱うことにします。

2014年1月29日水曜日

下島と下嶋と館山と舘山に関して

「下島」と「下嶋」に関して、まとめて調べました。

「下島」は4,800人ほどで、「しもじま>したじま・(げじま)」となっていました。

「下嶋」は940人ほどで、「しもじま・(さげしま・したじま)」となっていました。

全て実在も確認できました。
「下島」と「下嶋」では5倍ほど実数が違いますが、読みも違うのか?

「下島」で「さげしま」はないのか?
「下嶋」で「げじま」はないのか?

結論的には、そのとおりでした。
上に書いた読みしかありませんでした。

「島」と「嶋」はともにJIS第1水準にあるという理由で別の漢字として扱っていますが、本来は異体字の関係にあるので、例えば戸籍上は「嶋」となっている方が普段は「島」を用いていても別に構わないことは構わないはずなのです。

ですので、「下島」と「下嶋」の読みが異なるというのはびっくりしました。

圧倒的に実数が違う場合、稀少な読みが見つからないことはありますが、「さげしま」という読みが「下嶋」にしかないというのは驚きでした。


同じような問題で、「館山」と「舘山」もありました。

「館山」は4,300人ほどで、「たてやま・(だてやま)」となっていました。

「舘山」は2,200人ほどで、「たてやま・(たちやま)」となっていました。

こちらもそのままでした。

要するに、「館山」で「たちやま」という読みは見つからず、「舘山」で「だてやま」という読みも見つかりませんでした。

「館」と「舘」も異体字なんですが、難しいです。

2014年1月28日火曜日

原(ばる)に関して

たまたま「下原」と「棚原」を調べていたので、「原」と書いて「ばる」と読むものはどのようなものがあるのか気になりました。

http://www.shochian.com/harubaru.htm

上記のページが参考になりますが、地名としては、沖縄県を含めた九州地方に限局したものと考えて良いと思います。
そして苗字として「ばる」となるときも、まずそこの地名が元になっているのではないでしょうか?

「下原」は「しもはら」と読むことが多いのですが、他に「したはら」と「しもばる」もありました。
全て実在を確認できました。
「下原(しもばる)」は大分県にある地名です。

同じように「棚原(たなばる)」も沖縄県にある地名です。
「棚原」という苗字自体も、ほぼ沖縄県に限局しています。

「苗字の百貨店」でみると、「棚原」の読みは「たなはら>たなばる」となっていました。

しかし、実際に探してみると、「たなばる」という苗字の方が見つかりません。

「下原」と「棚原」は総数でいうと、それほど変わりがありません。

「下原」を「しもばる」と読むことは全体の1割未満の稀少な場合です。

しかし、「たなはら>たなばる」となっているということは「たなばる」は1割以上5割未満の読み方だということです。

これまで1割以上の読みで見つからなかったことはありません。
(一文字姓などで見つかりにくかったことはありますが)

ただ、「たなばる」の場合は、本当に見つかりません。
実在するとしても1割未満の読み方なのではないでしょうか?

とりあえず、「棚原」の読みとしては「たなはら」のみとし、もしも「たなばる」が見つかったときは1割未満の読みと考えようと思います。

2014年1月27日月曜日

座間に関して

「座間」は「ざま」と読むことが多いですが、稀少な読みとして「くらま」というのもありました。

なぜ、「座間」と書いて「くらま」と読むのかが分からなかったので検索したところ、下記のページが見つかりました。
http://www.ne.jp/asahi/zama/nobi/interest.htm


これを参考にすると、「座間」と書いて「ざんま」と読むこともあるとのこと。
さっそく探してみると、これま確認できました。
また新規の読みです。

なぜ「くらま」と読むのかは分かりませんでしたが、これはこれで良かったです。

2014年1月26日日曜日

神代に関して

「神代」は久しぶりに多数の読みを持つ苗字です。
「苗字の百貨店」では「こうしろ・くましろ★>じんだい・かじろ★・こうじろ(かこみ★(青森)・かみよ・かみしろ・かくみ★(石川)・こおしろ)」となっていました。

「★」は難しい読みについています。
いかがですか?
ひとつの苗字で複数の読みがあることは普通ですが、これだけ難読なものばかりというのは経験がありません。
ひょっとしたら、難しい読みが最もたくさんある苗字かもしれません。

「こおしろ」と「こうじろ」はこれまでの通り、「こうしろ」に含めましたが、残りの読みは全て実在が確認できました。

「こうしろ>くましろ・かじろ・じんだい・(かくみ(石川)・かこみ(青森)・かみしろ・かみよ)」としました。
全部で8種類。
自然に読むと「じんだい」か「かみしろ」か「かみよ」になるでしょうか?
そのいずれもが多数派の読みではないというのが驚きです。

2014年1月25日土曜日

上月と五嶋と昆野に関して

「上月」は「こうづき」と読むことが多いですが、「じょうげつ」と読むこともあります。

「上」と書いて「うえ」と読むことはないのかな?と思って調べてみたところ、ありました。
「うえづき」という読みを新たに見つけました。

実際には「うえづき」も「うえつき」もありましたが、やや「うえづき」の方が多そうでした。


「五嶋」は「苗字の百貨店」で見ると、「ごとう>ごしま」となっていました。
実際にも、このふたつの読みは見つかるのですが、既に調べてあった「五島」が「ごとう>ごしま・(いつしま)」となっていたので、「五嶋」にも「いつしま」という読みはないか探してみたところ、これも見つかりました。
またしても新規の読みです。


「昆野」は「こんの」と読むことがほとんどですが、稀少な読みとして「ひの」もありました。
実在も確認できました。
かなり難読ではないかなと思います。

2014年1月24日金曜日

久下と久家に関して

「久下」と「久家」は、ともに「苗字の百貨店」で「くげ」の欄にありました。

読み方としては「くげ」が最も多いようです。

「久下」は「くげ>ひさか(くさか・ひさした)」、「久家」は「くげ>くが・くや(島根)(きゅうけ)」となっていました。

「久下」を「くげ」と読むのは難しいようで、「ひさした」と間違われることが多いとあちこちで書かれていました。
しかし調べてみると、「久下」を「ひさした」と読んでいる方が見つかりません。
「くげ」と「ひさか」と「くさか」は確認できました。

これは不思議です。
最も自然に読めそうな「ひさした」がないのです。

「久下」を「くげ」と読むのは難しいですが、「くさか」と読むのはもっと難しいです。
「久」が「く」で、「下」を「さか」と読むというのでしょうが、これは読みにくいです。

自分だったらどうかなあと眺めているうちに、「くした」と読むことがないのが不自然に感じ調べてみました。
ありました!
新規の読みです。
「久下」で「くした」と読みます。
しかも「くさか」よりも多そうです。
なぜ見逃されていたのでしょうか?


「久家」の方も調べてみました。
こちらは「くげ」と読めそうですが、他の「くが」と「くや」も実在を確認できました。
ただし、「きゅうけ」は見つかりませんでした。
代わりに「きゅうか」が見つかりました。
これも新規の読みです。

まだまだ新規の読みが出てくるんですね。

2014年1月23日木曜日

樫原と城所に関して

「樫原」は「かしはら」と読むことが多いです。

他に「かたぎはら」という読み方もあると知り、調べました。
実在は確認できました。
しかし漢字辞典を見ても、「樫」に「かたぎ」という読みがありません。

どうしてこのような読みなのかは分かりませんが、京都府にある地名だそうです。
知りませんでした。


「城所」は「きどころ」と読むことが多いです。

「城」は「しろ」と読むことが多いですが、この苗字の場合は「しろ」と読むことはなく、他の読みとしては「じょうしょ」、「きしょ」、「きっしょ」がありました。

「城所」と書いて、「きっしょ」と読む。
これも読めないですね。

しかし実在は確認できました。
「きしょ」は「きしょ」として確認できたので、このふたつは別に扱っておこうと思います。

2014年1月22日水曜日

功刀に関して

「功刀」は「くぬぎ」と読みます。
難読ではありますが、全国では4,100人ほどいると推測されているので、ものすごく珍しいという苗字ではありません。

「苗字の百貨店」では「くのぎ」という読みも載っていましたが、この実在は確認できませんでした。

それとは別に「功刀」の欄に、「㓛刀」も「くぬぎ」と読み、「功刀」と「㓛刀」の実数は伯仲しているとのコメントがありました。

「㓛」という漢字が分からなかったので調べようとしましたが、wiktionaryには載っていませんでした。

下記の文字拡大サイトを参照したところ、「功」を親字・正字とした漢字として「㓛」が載っていました。
http://moji.tekkai.com/about.html

「㓛」はJIS第3水準だそうです。

これまでJIS第3水準以上の漢字はあまり扱っていませんでした。

例えば「崎」に対する「﨑」であったり、「柳」に対する「栁」であったり、「瀬」に対する「瀨」といったものが全てJIS第3水準の異体字です。

これらは普通にインターネット上では載せられないことが多いので(ひょっとしたらこの文章もうまく見られないかもしれません)、あえて扱っていないのです。

「㓛」も「功」の異体字と考えて良いと思いますが、数が多いということなので、例外的に併記しておくことにします。

2014年1月21日火曜日

上遠野に関して

「上遠野」は「苗字の百貨店」で、「かとうの★・かとおの >かどの (かどう・ かどおの・かみとおの・かみとうの)」となっていました。

「★」は難読苗字を表すマークです。
全部で7種類。

ひとつひとつ検証していきました。

以前から繰り返しているように、私は発音がほとんど変わらない読み方はいちいち別扱いとしていません。

例えば、「佐藤」という苗字は「さとう」と読みます。
そこに自分は「さとう」ではなく「さとお」と読むというひとがいたとしても、別に構わないのですが、私としては別の読みではなく、「さとう」として扱いたいということです。

ここでいうと、「かとうの」と「かとおの」、「かみとおの」と「かみとうの」は同じだと考えています。

漢字の読みだけを考えると、「遠い(とお・い)」ですし、やはり「とお」を正しい読みとしたいです。

そのため、まずは「上遠野」の読みは、「かとおの >かどの ・(かどう・ かどおの・かみとおの)」に減らし、考えていきます。

「かどう」は「野」を読んでいないわけですが、ちょっと見つかりませんでした。
これは保留します。
実在を確認できるまで、載せません。

「かどおの」は実在を確認できますが、濁点の有無だけなので、「かとおの」と同じものと考えます。

よって、「上遠野」は「かとおの >かどの ・(かみとおの)」となりました。
いずれも実在を確認できています。
だいぶすっきりとしてしまいました。

2014年1月20日月曜日

大日方に関して

「大日方」は簡単な漢字で構成されているのも関わらず、どう読んでも難読になってしまいそうな苗字です。

最も多いのは「おびなた」で、次が「おおひなた」です。

「苗字の百貨店」で見ると、他には「おおひかた」、「おびかた」、「おおひがた」が載っていました。

調べる前に、ちょっと大変そうだなと思いました。
「お」と「おお」の違いというのは確認するのが大変なのです。

「おびなた」と「おおひなた」はすぐに確認できます。
日本語で確認できます。

「おおひかた」と「おびかた」も確認できました。
元が難読なだけに、苗字を出すときにふりがなをふっているケースが多かったのです。

「おおひがた」も確認できましたが、これは「おおひかた」と濁点の有無しか違いがないと考えました。

2014年1月19日日曜日

長村に関して

「長村」は「おさむら」か「ながむら」と読むことが多いです。
このふたつは簡単に実在を確認できます。

「苗字の百貨店」で見ると、もうひとつ「ちょうむら」が載っています。
この実在の確認が難しいです。

googleで確認すると、福井県にある「長村自動車」というのがヒットします。
アドレスがchomuraになっていますので、おそらく「ちょうむら」と読むのでしょうが、ホームページは更新されておらず、開けなくなっていました。

こういう場合、社名は社長の苗字か地名からつけられていると思います。
地名ではなさそうなので、社長が「長村(ちょうむら)」さんだとは思いますが、確証が得られませんでした。

facebookでもひとりだけ見つかります。
この方も福井県の方のようです。

偽名ではなさそうですが、基本的にfacebookでひとりだけの場合は信用しないようにしています。
いったん載せてしまうと、後から削除する根拠がなくなってくるからです。

とりあえず保留しておきます。

2014年1月18日土曜日

大地に関して

「苗字の百貨店」で見ると、「大地」は「おおち(おおぢ・おおじ・だいち・たいち)」となっていました。

もちろん「おおち」はありました。

「地」に濁点がついたときにどうなるかというのは、よく問題となる点です。

「地面」は「じめん」というふりがながつきますので、「地(ち)」に濁点がついたときは、「ぢ」ではなく「じ」になるとしています。

要するに「おおぢ」は認めず、「おおじ」のみとしています。

「おおじ」も実在を確認できますが、濁点の有無だけの違いなので、「おおち」に統一しています。

「おおじ」と「おおち」は五十音順で並べると、少し違ってしまうのが困る点ですが…

問題は「だいち」と「たいち」です。

「大地」は一般的にもよく使われる名詞ですし、ファーストネームとしてもありふれたものです。
そのためインターネットで検索するのが、とても難しいのです。

苗字として用いられている「大地」は本名かどうか怪しいものばかりでした。

手持ちの電話帳では「た」の欄に見つかりました。
「た」の欄に載っているだけでは「たいち」か「だいち」か分かりません。

順番としては「代田→泰地→大地→大長」でした。

「代田」は既に検討してあり、「しろた>だいた・(よだ)」です。

「泰地」と「大長」はまだでしたが、「泰地」は「たいち」か「たいじ」でした。
「大長」は「だいちょう」か「おおなが」などです(「た」から始まるものとしては「だいちょう」だけなので、他の読みはまだ調べていません)。

「た」の欄に載っている苗字なので、「代田」は「だいた」という読みしかないでしょう。

「だいた」の次なので、「泰地」は「たいち」という読みしかありえません。

電話帳の順番には規則があり、同じ読みならば画数が少ないものが前になるとなっております。
すなわち、「大地」の読みが「たいち」であったなら「泰地」より前になるべきなのです。
すなわちこの場合、「大地」は「だいち」という読みであることがわかりました。

「たいち」という読みが実在するかどうかはわかりませんでした。

とりあえず、「大地」は「おおち・(だいち)」とします。

2014年1月17日金曜日

出雲と石河と生島と生嶋に関して

「出雲」は冷静に考えれば難読なのでしょうが、誰でも読めますよね。
「いずも」です。
地名として知られていますから。

ただし出雲国として知られるのは島根県東部ですが、苗字に限っていうと、島根県では「いずも」ではなく「しゅっと」と読むことがあります。
これは難しいです。


「石河」は「いしかわ」と読むことが多いですが、「いしこ」も割とあります。
稀な読みとして「いしこう」もありました。
いずれも実在を確認できました。

これまで通り、「いしこう」と「いしこ」はほぼ同一の発音だと考え、併記の形にとどめておきたいと思います。


「生島」は「いくしま」と読むことが多いですが、「おじま」という読みもありました。
他には稀少な読みとして「いきしま」と「しょうじま」もありました。

「生島」を調べたついでに「生嶋」も調べました。

「苗字の百貨店」では「生嶋」の読みは「いくしま>いきしま(しょうじま)」となっていました。

「生島」では二番目に多い読みとして挙げられていた「おじま」が、「生嶋」の読みには入っていないのです。
他の読みは全てありました。

不思議に思い、調べてみました。
やはりありませんでした。

これは珍しいです。
「島」と「嶋」は基本的に異体字の関係にあるので、読み方も共通のことが多いのです。

2014年1月16日木曜日

小計

5,000人以上いる苗字の整理が終わりました。
併せて1,000人以上いる苗字のうち、読み方が単一なものも全て載せました。

ここまでの合計は7,842種類になりました。

半月前に7,000人以上までの整理が終わった時点で5,337種類だったので、2,500種類も増えた計算になります。

1,000人以上2,000人未満の苗字のうち、読み方が単一なものが非常に多く、それを載せたところ、一気に数が増えてしまいました。

全ての苗字が80,000種類ほどだとしても、まだ1割にも満たないわけで、先は長いです。

次は4,000人以上5,000人未満の苗字で読み方が複数のものを全て整理していきます。
ここからは一気に数が増えるということは難しそうです。

再宣伝。
日本の苗字を数えるHP
https://sites.google.com/site/ribennomiaoziwoshueruh/

2014年1月15日水曜日

山家と山道に関して

「山家」は辞書で引くと、「さんか」か「やまが」でした。

しかし苗字となると全く違います。
多いのは「やまや」と「やんべ」、次に「やまが」と「やまか」が続きます。

稀少な読みとして、「やまいえ」と「やまべ」がありました。
これは難しいです。
最も自然な読みであろう「やまいえ」は少数派なのです。

「やんべ」は知らないと読めませんね。

「苗字の百貨店」には「さんべ」という読みが出ていて、「山」を「さん」と読むのも自然であるし、と思い、あれこれと探したのですが、ちょっと実在が確認できるものはありませんでした。


「山道」はそのまま「やまみち」と読むことが多いですが、「やまじ」と「さんどう」と読むこともありました。
実在も確認できました。
「山路」ではなく、「山道」と書いて「やまじ」と読む。
これも相当に難しい読みです。

2014年1月14日火曜日

本宮に関して

「本宮」は「もとみや」と読むことが多いですが、「ほんぐう」も割とあります。

「苗字の百貨店」では「ほんぐ」という読みもカッコつきでありました。
全体の1割以下の読み方ということです。

調べると、確かに「ほんぐ」もありました。

これまでも「狩野」を「かの」と「かのう」を併記にとどめているように、アルファベットで記載したら区別ができないような違いであれば、あえて別の読みとみなさないことにしています。

「ほんぐう」と「ほんぐ」はそれに該当します。
「ほんぐ」がある程度の数があれば良いのですが、1割以下であるので悩ましいです。

濁点の有無しか違いがなく、それにより全体の1割以下の読み方になってしまっているときは、その読み方は省略してしまっています。

とりあえず、例外的に「ほんぐ」はカッコつきの併記としておきます。

2014年1月13日月曜日

南出に関して

「南出」は「みなみで」と読みます。

「苗字の百貨店」では「みなみいで」と「みないで」が載っていましたが、どちらも実在を確認できませんでした。

「北出」も「東出」も「西出」も、いずれも「出」は「で」の方が多いですが、「いで」もありました。

「南出」だけが「みなみいで」がないのは変な気もします。
ありそうですよね。

いずれ改めて調べなおしてみようと思います。

2014年1月12日日曜日

美甘と薬袋に関して

本日はネタがありません。

ここのところは割と順調に進んでおり、もうすぐ5,000人以上の苗字の整理が終わります。

読み方が単一なものだけでいうと1,000人以上のものはほとんど載せています。

「美甘」は「みかも」、「薬袋」は「みない」です。
特に後者は難読苗字でよく紹介されていますよね。
難読なので他の易しい読み方に変えているケースもあるかと思いましたが、見つかりませんでした。

こういった難読苗字も載せるようになってきたんだなあと思うと、予定よりも早く進んでいるのかなと思います。
まあまだ全体の10%程度しか載せていないのですが…

2014年1月11日土曜日

外尾と外間に関して

「外尾」は「苗字の百貨店」によると、「ほかお」のみとなっていました。

普通に読めば「そとお」なのにな、と思いながら探したら「そとお」もありました。
新規の読みとしておきます。


「外間」は「ほかま」が最も多いようですが、「そとま」もかなりありました。
他には稀少な読みとして「げま」と「とま」がありました。
いずれも実在を確認できました。

4種類の読みが全て一文字目から異なるというのは珍しい気がします。


「外間」が「ほかま」だけでなく、「外間」も1割以上はあるようなので、同じように考えると「外尾」も「ほかお」ばかりではなく、「そとお」も1割以上はありそうですが、実際にはどうなのでしょうか?

2014年1月10日金曜日

樋田と不破と古里に関して

「樋田」は「ひだ」と読むことが多いようですが、「といだ」と「とよだ」という読みもかなりあります。

「樋(とい)」というのは雨水を地面に流す筒状のものなので、「とい」という読みは自然です。
「樋口一葉」という例を出さなくても「樋口(ひぐち)」は150,000人ほどもいる苗字なので、「樋(ひ)」という読みも分かります。

しかし、「樋口」で「とよだ」は難しいですね。
と、思っていたら稀少な読みで「とゆだ」もありました。
これも実在を確認できました。
更に難しいです。


「不破」は「ふわ」と読むことが多いですが、「苗字の百貨店」では他に「ふば」と「ふは」がありました。

「破」を「は」と読むのは自然なので、そう考えると「ふは」という読みもあって良いと思いますが、これも前の音とのつながりを考えると「は」と書いてあっても発音は「wa」になる気がします。

これまでの法則からすると「ふは」は「ふわ」にまとめてしまって良い気がします。
「ふば」は明らかに違いますので、別記とします。


「古里」は「ふるさと」と読むことが多いです。
「苗字の百貨店」では他に「こさと」と「こうり」が出ていました。

「こさと」はないわけではないですが、調べた印象では「こざと」の方が多いようです。

「こうり」は分かりません。
明らかに本名だと分かるひとが見つかりませんでした。

地名としては「こり」があるし、「古里」を「こうり」と読むのはちょっと難しいのかなと思い、「こり」でも調べましたが、実在の確認はできませんでした。

疑わしいときは除いておきます。
「古里」は「ふるさと・(こざと)」とします。

2014年1月9日木曜日

西海と早藤に関して

「西海」は「苗字の百貨店」で「にしうみ>さいかい・にしがい・にしかい)」となっていました。
最後のカッコが問題なのですね。
要するに、
「にしうみ>さいかい(にしがい・にしかい)」
「にしうみ>さいかい・にしがい(にしかい)」
「にしうみ>さいかい・にしがい・にしかい」

カッコがつくのか、つかないのか?
カッコがつくのは全体の1割以下の稀少な読みのときです。
自分で全国の電話帳にあたれば良いのですが、相当に大変です。
仕方がないので、facebookで代用してみました。
「にしかい」も「にしがい」も割と数がありそうでした。
「西海」自体が全部で5,200人ほどなので、仮に1割の読みだとしても500人ほどはいる計算なので、これだけでは何とも判断ができません。

手持ちの電話帳でも確認してみた結果、カッコはないものと判断しました。
どちらかというと「にしがい」の方が「にしかい」より多そうでした。
濁点の有無だけならば無視するという原則に沿って、「西海」は「にしうみ>さいかい・にしがい」としました。


同様に「早藤」が「はやふじ>はやふじ」となっていました。
これはミスなのでしょう。
おそらくもうひとつの読みは「はやとう」なのだろうなと推測しました。

実際に「はやとう」という読みは見つかりました。
後は、他に読みがあるのか?という点ですが…
思いつきません。

次に「はやふじ」と「はやとう」はどちらが多いのでしょうか?
これも難しい問題ですが、やはり同じようにfacebookと手持ちの電話帳で判断しました。

「早藤」は「はやふじ>はやとう」といたしました。

2014年1月8日水曜日

戸嶋と新嶋と生田目に関して

「戸嶋」は「としま」か「とじま」と読みます。

以前にも書きましたが、「嶋」も「嶌」も「島」の異体字です。

「嶌」はJIS第2水準ですが、「嶋」と「島」は第1水準です。
新旧字体表に入っているものであれば、旧字を新字に併せていますが、そうでなければJISでの分類を参考にしています。

「嶋」は第1水準なので、「島」とは別に集計しています。

他には「富」と「冨」、「峯」と「峰」、「園」と「薗」、「刈」と「苅」などがあります。
これらは別に集計しているのですが、基本的には同じ意味の漢字なので、ほぼ読みも一緒です。

そういう意味で、念のために「戸島」を調べてみると、「としま」と「とじま」の他に「こじま」という読みもありました。
「戸嶋」でも調べてみると、やはり「こじま」という読みが見つかりました。


「新嶋」はどうでしょうか?
「新島」は主に「にいじま」と読みますが、「しんしま」という読みもありました。
「新嶋」は「苗字の百貨店」では「にいじま」という読み方しか出ていませんでしたが、「しんしま」はないのでしょうか?
探してみましたが、これは見つかりませんでした。

思うに「新島」は5,500人ほどいるのに、「新嶋」は180人ほどしかいない苗字だからではないでしょうか?
さすがに全国で180人ほどしかいない苗字では読み方が複数にならなくても仕方がないと思います。
ただし、基本的には「島」と「嶋」のように異体字だけの違いの苗字というのはほぼ同じ読みを持つと考えて良いと思っています。
そして実数が少ない方の苗字では読みが少ない可能性はあるのだと思います。


話題は変わります。
「生田目」は「なまため」と読むことが多いですが、他に「いくため」と「なばため」という読みもありました。
「いくため」はもちろん全く異なる読みですが、「なばため」と「なまため」はどうでしょうか?
悩ましいなと思いましたが、「生田目」で「なばため」という読んでいる場合は、「吉原」や「小笠原」の「原」を「はら」と読むか「わら」と読むかよりもはっきりとしたこだわりがあるのではないかと思いました。

特に「なばため」は全体の1割以下の稀少な読みなので、ここでまとめてしまうと存在が消えてしまいます。
考えた末、「なばため」は別扱いとすることにしました。

そのため、以前に「円谷」の読みで「つむらや」を「つぶらや」と別記にしないで、併記にとどめたのですが、やはりこれも分けることにしました。

2014年1月7日火曜日

鳥生と富塚と冨塚に関して

「鳥生」は「苗字の百貨店」によると、「とりう>とりゅう」となっていました。

私が調べた印象では、ほぼ半々かな?と思いました。

「柳生」や「瓜生」のところでも検討しましたが、これらの「◯+生」は一文字目の最後の母音を除いて「yu」に置き換えることが多いようです。
「やぎう」や「うりう」ではなく、「やぎゅう」や「うりゅう」が通常のようです。

そうでないと、「羽生」を「はにゅう」や「はにう」と読むことがうまく説明できません。

例えば「大豆生田」という苗字に関しては、「おおまめうだ」が「おおまみゅうだ」より多い印象です。

「鳥生」の読みとしては「とりう」か「とりゅう」を分ける意味はないと思います。
後はどちらをメインにするかということなのですが、ほぼ同程度なら他の苗字に揃えて、「とりゅう」にした方が良いのかなと思いました。

これも難しい問題なのですが。


「富塚」と「冨塚」は「とみづか」や「とみつか」と読みます。
数でいうと「富塚」が全国で5,300人程度で、「冨塚」が1,800人程度と大きく差がありました。

「苗字の百貨店」で見ると、ともに「とづか」という読みも出ていました。

ただし改めて調べて見ると、実数の少ない「冨塚」の方には「とづか」の読みがありましたが、「富塚」の方では見つかりませんでした。
数の多い方で読みが少なくなるとは考えにくいので、きっとあるのでしょうが、とりあえずは結果を尊重しておきます。

2014年1月6日月曜日

築地と円谷に関して

またまた悩ましい読みの苗字です。

「築地」は「つきじ」と読むことが多いですが、「ちくじ」や「ついじ」もありました。

実際には「苗字の百貨店」では「つきじ>つきぢ(ちくち・ついじ・ついぢ・ちくじ)」となっていました。

「地」に濁点がついたときは、「じ」だったり「ぢ」だったりすることがあるのですが、「地面(じめん)」というので、「じ」で統一してしまっています。

「ついじ」をどうするかは悩ましいところですが、やはり明らかに「つきじ」とは異なるものだと考え、別扱いとしておきます。


「円谷」はどうでしょうか?
こちらは「苗字の百貨店」で「つむらや・つぶらや(えんたに・まるや・えんや)」となっていました。

全て実在も確認できました。
更に「まるたに」も見つけました!

問題は「つむらや」と「つぶらや」は別扱いにすべきか?ということです。

「目をつぶる」と「目をつむる」の使い分けみたいなもので、分ける必要はないのではないのかな?とも考えます。
濁点の有無の違いと同様に考えると、別に分けなくても良いのではないかと。

分けないのであれば、「つむらや」と「つぶらや」のどちらを主にすべきか?

このへんはまだまだ結論が出ません。
とりあえず、分けないことにしておきますが、後で結論を変えるかもしれません。


(追記)
「生田目」という苗字で「なまため」と「なばため」を分けることにしました。それと同様に「円谷」も「つぶらや」と「つむらや」は分けることにしました。

2014年1月5日日曜日

田子と田平に関して

「田子」は「たご」と読むことが多いです。

「苗字の百貨店」では他に「たこ」と「たっこ」が載っていました。
どちらも実在を確認できました。
「たこ」は濁点の有無だけなので「たご」と統一しました。

「たっこ」は別記しました。


「田平」は「たひら」か「たびら」と読むことが多いです。
他には「でんひら」と「たいら」がありました。

「でんひら」は簡単に実在を確認できました。

「田平」と書いて「たいら」と読むことはあまりないようですが、実在していそうです。
ひとりだけなら誤記かもしれないなと思ったのですが、複数人(おそらく親族)で確認できたので、間違いないと判断しました。

問題は「たいら」をどう扱うかです。

「ひ」や「ほ」と書いてあっても歴史的仮名遣いのような場合、「い」や「お」と読むことがありますよね。
それと同じようなものではないか?と考えたのです。
それであればわざわざ別記にしなくても良いのではないかという気がしますし、これまでも併記にとどめています。

例えば、「土肥」という苗字であれば、「どい」と読み、「どひ」を併記にとどめています。
これは「どひ」と書いてあっても、「h」は発音していないのではないかと思ったからです。

もうひとつ考えたのは、「田平」の「田」を読まずに「平」だけを発音している可能性です。
それであれば「たいら」で問題ない気がします。
その場合は、「たひら」とは分ける方が良い気がするのです。

悩ましいですが、いちおう実在は確実そうであるので、別記にしておきます。

2014年1月4日土曜日

春原に関して

ネタがないので、ちょっとムリヤリな感じですが…

「春原」は「すのはら」と読むことが多く、次が「はるはら」です。

他に「すはら」という読みもありました。

「苗字の百貨店」によると「かすはら」もあるそうですが、これは実在を確認できませんでした。

「かすはら」は「春日(かすが)」から考えれば、ありそうですが。


「春原」と書いて、最も多い読みが「すのはら」というのは知らないと難読です。
ただし、全体で5,000人以上はいましたので、出会う機会はありそうです。

もとは難読であっただろう「長谷川」や「服部」が、実数が多いために誰でも読める苗字となっているみたいなものかもしれません。

2014年1月3日金曜日

覧に関して(訂正)

以前に「覧」の旧字体として「覽」を紹介しました。

「覧」を用いた苗字は全部で7種類ありましたが、多いものとしては「瑞慶覧(ずけらん)」と「加覧(がらん)」くらいです。
旧字体の「覽」を用いていそうなのもこの2種類だけだったのですが、改めて調べてみると、実在を確認できませんでした。

以前に「覇」の異体字としての「霸」を紹介しておきながら、後で結局は見つからなかったといって訂正してしまったことがありますが、これも同じです。

現時点では「覧」は新字体だけと考えておきます。
 

2014年1月2日木曜日

三宮に関して

あけましておめでとうございます。

特に新年だからといって、特別なこともしません。

「三宮」に関してです。

「さんのみや」と読むことが多いようですが、「さんみや」と「さんぐう」もそれなりにあります。

他には「みみや」もありました。

「苗字の百貨店」で見ると、「みつみや」という読みもありました。
いかにもありそうな読みです。

ただし、探してみると、小説の主人公や芸名としてはありますが、はっきりと本名というのが見つかりませんでした。
とりあえず確実なものが見つからない限り、はずしておこうと思います。