2013年9月30日月曜日

桜と継と予と余に関して

本日は「桜」から。
旧字体は「櫻」です。

「桜」を用いた苗字は100種類以上ありました。

最もメジャーなものとしては「桜井」がありますが、読み方もほとんどが「さくら(ざくら)」です。

「浅桜」は「あさくら」と読みます。
実在も確かめられました。
重複する「さ」が省かれたんですね。

「桜木谷」は「さきや」とと読みます。
実在も確かめられました。
このように「桜」を「さ」と読むものもいくつかありました。

「桜柳」は「おうやぎ」と読むそうです。
「桜」を「おう」と読む苗字はありそうですが、他には見つかりませんでした。
「桜柳」も実在は確認できませんでした。


次は「継」。
旧字体は「繼」です。

「継」を用いた苗字は50種類ほどありました。
読み方はほとんどが「つぎ」か「つぐ」です。
ほぼ半々で存在します。

「継田」も「つぎた」と「つぐた」がありますが、「ままだ」という読みもありました。
「苗字の百貨店」によると、「つぎた」が少し多いようですが、「ままだ」も決して稀少な読みというわけではないようです。


次は「予」です。
旧字体は「豫」です。

「予」を用いた苗字は20種類ほどありましたが、読み方は「よ」だけでした。


次は「余」です。
旧字体は「餘」です。
「余」を用いた苗字は80種類以上ありました。

「余」を用いた苗字も「よ」と読むことが圧倒的に多いです。

その他には「あま」や「あまり」と読むことがあります。
「余り」という言葉があるので、それほど難しい読み方ではないでしょう。

「余目」は「あまるめ」と読みます。

「木田余」は「きだまり」と読むそうです。
実在は確認できませんでしたが、このように読む地名はありました。

「神余」は「しんよ」や「かみよ」と読むこともありますが、最も多い読み方は「かなまる」でした。

「虎余」は「とらわき」と読むとなっていましたが、実在は確認できませんでした。
「余」を「わき」と読むのはちょっと考えにくいですが、どういう理由なのでしょうか?

2013年9月29日日曜日

覚と挙と県と検に関して

本日は「覚」から。
旧字体は「覺」です。

「覚」を用いた苗字は50種類ほどありました。
読みは圧倒的に「かく(がく)」が多いです。

前の漢字に引きずられて濁点がつくということはよくありますが、「覚張」という苗字は「がくはり」と読むことが多いです。
一文字目から濁点がつくのはちょっと珍しいです。

「問覚」は「とおぼえ」と読みます。
実在も確認できました。
指摘されればその通りの読みですが、ちょっと読めないですね。

「覚方」は「おぼかた」と読みます。
「覚井」は「かくい」とも読みますが、「さめい」と読むこともあります。
「「真覚」は「まさめ」と読みます。
全て実在も確認できました。


次は「挙」。
旧字体は「擧」です。
上の部分が「覺」と似ているようで、ちょっと違います。

「挙」を用いた苗字は3種類しかありませんでした。
そのうち2種類は「あげ」と読んでいました。

残る1種類は「挙市」というもので「こいち」という読みは確認できました。
この苗字はウェブの「写録宝夢巣」では3件しかない稀少なものです。
この「こいち」以外に「ゆいち」という読みがあると「苗字の百貨店」に書いてあったのですが、どうなのでしょうか?
「挙」から「こ」は分かりますが、「ゆ」と読むのは無理じゃないかと思うのです。
カタカナで書くと「コ」と「ユ」は似ているので誤記なのではないかと思います。


次は「県」。
旧字体は「縣」です。

「県」を用いた苗字は30種類ほどあります。
読み方は「がた」が多いです。

他には濁点のつかない「かた」や「「かけ」という読み方もありました。

「県」一字では「あがた」と読みますが、これは読めますね。

「県詰」は「けんづめ」と読みます。
意外?なことに「県」を「けん」と読む苗字はこれだけでした。



次は「検」。
旧字体は「檢」です。

「検」を用いた苗字は8種類ありました。
読み方はほとんど「けん」だけです。
「検見川」だけが「けみがわ」と読んでいました。

2013年9月28日土曜日

竜と滝と篭に関して

本日は「竜」と「滝」と「篭」を一気に扱います。

「竜」の旧字体は「龍」です。
ついでにいうと、「滝」の旧字体は「瀧」です。
「篭」は常用漢字ではないのですが、異体字として「籠」があります。

「龍」はJIS第1水準ですし、いちいち新字体に置き換える必要がないのではないか?とも思いましたが…

次のふたつの理由で、結局はまとめることにしました。

・戸籍上で旧字体を用いた苗字であっても、新字体を用いて名乗ることに問題はない
・「龍」を特別扱いにすると「瀧」も「籠」も同じように考えないといけなくなる

要するに、「龍」を用いた苗字の方がわざわざ「竜」に置き換えて名乗っていることはあまりないかもしれないけれど、ゼロとも言えないのでまとめておこうということです。

では、まず「竜」から。
「竜」を用いた苗字は180種類ほどありました。
読み方はほとんどが「たつ」か「りゅう」です。

「りょう」と読む場合もあるのですが、だいたいは複数ある読み方の少数派に過ぎません。

唯一、「竜子」という苗字だけは「りょうこ」と読むことの方が多かったです。
この読みで実在も確認できました。
(「りゅうこ」という読みもあります)

難読苗字で有名な「臥竜岡」。
これで「ながおか」と読みます。
よく紹介されているのですが、実在が確認できませんでした。
ウェブの「写録宝夢巣」では「臥竜岡」で1件、「臥龍岡」で2件しかなかったので、仕方がないのかもしれません。

「北竜」は「きたきみ」と読みます。
実在も確かめられました。
なぜ「竜」で「きみ」と読むのか?不思議です。
何かの置き換えなのでしょうか?


次は「滝」です。
「滝」を用いた苗字は更に多く、280種類ほどありました。
読み方は「たき(だき)」だけでした。


次は「篭」です。
「篭」を用いた苗字は80種類ほどでした。

本日の3種類のうちでは最も少ないようですが、読み方は最も多様です。

多いのは「かご」か「こもり(ごもり)」です。

次に多いのは「こ(ご)」という読みです。
「江篭(えご)」は鹿児島県に集中していますが、決して稀な苗字ではありません。
他にも「こ(ご)」という読み方をするものはたくさんありました。

「葛篭(つづら)」というのは読みにくいですが、竹で編んだ衣装箱が思い浮かびますよね。
「葛篭」を用いた苗字も4種類ありました。

「堀篭」は「ほりごめ」と読むことが多いです。

「篭田」は「かごた」と読むことが多いですが、「こもた」と読むこともあります。

「茂篭」は「もろ」と読みます。
これも稀少な苗字ではなく、実在も簡単に確かめられます。

「鹿篭」は「しかもり」と読むそうですが、実在は確かめられませんでした。
広島県に「鹿籠(旧字体の方)」という地名がありますが、これは「こごもり」と読みます。


「竜」と「滝」と「篭」を調べて分かったこととしては、「竜」と「篭」に関しては「龍」と「籠」を用いている苗字の方が多かったです。
「滝」は「瀧」の方が少ない印象です。

今回の中で、例えば「江篭」などは「江籠」の方が圧倒的に多いわけです。
そういった場合、まとめられてしまうと違和感を覚えると思います。
新字体と旧字体をまとめてしまえば良いというわけではなく、難しい問題です。

2013年9月27日金曜日

対と団と台と垂に関して

本日は「対」から。
旧字体は「對」になります。

「対」を用いた苗字は30種類以上あります。

読み方として多いのは「つい」か「たい」です。
ただし、「対」を用いた苗字で最も多いのは「対馬(つしま)」です。

長崎県にある島の名前なので、読むのは容易ですよね。
冷静に見ると非常に難しいですが…
「対」で「つし」と読んでいるのでしょうね。
似たようなものとして、「対尾(つしお)」などがあります。

「対田」は熊本県と青森県の2ヶ所に集積のある苗字で、熊本県では「ついだ」と読み、青森県では「つした」と読むことが多いようです。

これらから「対」を「つし」と読む苗字もいくつかあることがわかります。

「対川(つがわ)」や「対島(つしま)」というのもあり、ここでは「対」に「つ」という読み方をしています。


次は「団」。
旧字体は「團」です。

「団」を用いた苗字は20種類ほどあります。
読み方はほとんどが「だん」です。

「小団扇」は「こうちわ」と読みます。
実在も確認できました。
「団扇」を「うちわ」と読むのは、それほど難しくないでしょう。

「団栗」は苗字としてならば「だんぐり」と読むことが多いです。
「どんぐり」と読むこともあるようですが、実在は確認できませんでした。


次は「台」です。
旧字体は「臺」です。

「台」を用いた苗字は100種類以上あります。
これも読み方はほとんどが「だい」です。
稀に一文字目にくるときだけ「たい」と濁点のない読み方になることもあるようです。

「台」一字では「だい」と読むことが多いですが、「うてな」と読むこともあります。
稀少苗字ではないので、実在も簡単に確かめられます。


次は「垂」。
旧字体ではありませんが、異体字(俗字)として「埀」があります。

「垂」を用いた苗字は40種類ほどあります。
読み方としては「たれ(だれ)」と「たる」がほとんどです。

「沼垂」は「ぬまたり」と読むそうです。
実在は確認できませんでした。
「垂」を「たり」と読むのはこれだけなので誤植ではないか?と思いましたが、確証はエられませんでした。
新潟県には「沼垂」という地名があり、これは「ぬったり」と読みます。
そのため、「たり」という読みがあっても問題はないのですが。

「垂」一字でも「たれ」と読みますが、「たるみ」と読むこともあります。
実在も確認できました。

「垂髪」は「うない」と読みます。
難読ですね。
髪をうなじのあたりまで垂らしておく小児の髪型のことだそうです。

2013年9月26日木曜日

発と涼に関して

本日は「発」から。
旧字体は「發」です。

「発」を用いた苗字は20種類ほどありました。

読み方は「はつ」が多いですが、「ほつ」も多いです。
また後に続く漢字によっては「はっ」や「ほっ」になることもあります。

半濁点がついて「ぱつ」となるものもありました。

新潟県に「新発田(しばた)」市がありますが、「発」と書いて「ば」と読む苗字としては「新発田」もありますが、もうひとつ「花新発(かしば)」というものもありました。

「安発」は「あわ」と読みます。
これはそれほど稀少苗字というわけではなく、実在も確認できます。


次は「涼」です。
異体字(簡体字)として「凉」があります。
「凉」はJIS第2水準なので、まとめてしまいます。
(「沖」と「冲」の関係と同じです)

「涼」を用いた苗字は10種類ほどあります。
読み方は「すず」が多いですが、「りょう」もありました。

2013年9月25日水曜日

焼と点と函と留に関して

本日は全くランダムに。
「焼」から。
旧字体は「燒」です。

「燒」を用いた苗字は30種類ほどありました。

静岡県に「焼津(やいづ)」市がありますが、「焼津」という苗字はありませんでした。
これはすごく意外な気がします。

かわりに「尾焼津(おやいづ)」という苗字がありました。
「焼」を「やい」と読むのはこの苗字だけだったのですが、「焼津」が有名なので、さほど難読ではないのかもしれません。

「焼」の読み方は「やき」が多く、次に「やけ」でした。

「香焼」は「こうたき」と読みます。
実在も確認できました。


次は「点」。
旧字体は「點」です。

「点」を用いた苗字は4種類しかなく、いずれも読み方は「てん」です。


次は「函」。
旧字体ではありませんが、俗字として「凾」があります。
「凾」はJIS第2水準です。
「函」を用いた苗字は4種類あります。

「函館」という地名が有名ですが、苗字としてもあります。
ただし、かなりの稀少苗字です。
「はこ」と読むのは「函館」と「函城(はこぎ)」の2種類でした。

「了函」は「りょうがん」と読みます。
実在も確認できました。

「高函」は「たかさき」と読むそうですが、実在は確認できませんでした。
「函」で「さき」と読むというのは信じられませんが、なにかの置き換えなのでしょうか?


次は「留」。
旧字体ではありませんが、俗字として「畄」があります。
「畄」はJIS第2水準です。
「留」を用いた苗字は200種類以上あります。

読み方はほとんどが「る」か「とめ(どめ)」です。

例外的な読み方もいくつかあります。
「留目」は「とどめ」と読みます。
「侍留」は「しとみ」と読みます。
「久留生」は「くりゅう」と読みます。
これらはいずれも実在を確認できました。

「守留」で「「もりずみ」と読む苗字もあるそうですが、これだけ実在が確認できませんでした。

2013年9月24日火曜日

仏と払と顕に関して

本日は「仏」から。
旧字体は「佛」です。
「仏」を用いた苗字は60種類ほどあります。

読み方ほほとんどが「ぶつ」です。
(濁点のつかない「ふつ」という読みはほとんどありませんでした)

「ほとけ」と読むのは「仏坂(ほとけざか)」などだけで少数派です。
「木仏寺(きぶでら)」や「仏師田(ぶしだ)」のように「ぶ」という読み方もありました。

「仏木」は「ほてぎ」か「ほとぎ」と読むそうですが、どちらも実在を確認できませんでした。

「小仏」は「こぼとけ」と読むそうですが、「大仏」は「おさらぎ」と読みます。
「大仏(大佛)次郎」という作家がいましたが、これはペンネームです。
「小仏」も「大仏」も実在は確認できませんでした。


次は「払」です。
旧字体は「拂」です。
「払」を用いた苗字は9種類ありました。

読み方はほぼ「はらい(ばらい)」だけです。

「払井」という苗字は「はらい」と読むので、「払」だけに限ると「はら」と読んでいることになりますが、これは別に難しい読み方ではないでしょう。


次は「顕」。
旧字体は「顯」です。
「顕」を用いた苗字は7種類ありました。

「顕」は音読みでは「けん」ですが、訓読みでは「あきらか」とか「あらわ・す」です。

苗字としては「けん」と読むものは3種類しかありませんでした。

「顕山」と「高顕」はそれぞれ「あきやま」と「たかあき」と読みます。
「顕木」と「顕谷」はそれぞれ「あらき」と「あらや」と読みます。

「けん」と読まないとなると、たちまち難読です。