2017年10月21日土曜日

千木に関して

「千木」は「実在苗字(名字)辞典」で「ちぎ(大分)>せぎ★(石川)(ちき・せんき・せんぎ)」となっていました。
「★」は難読を表すマークです。

ウェブの「写録宝夢巣」で見ると、全国で35件。
大分県に11件で、石川県に8件でした。
まるで離れた地域なので、由来がふたつあるということなのでしょうね。

検討を始める前に濁点の有無を考えないことにすると、「千木」は単純に「ちぎ>せぎ」で「せんき」もしくは「せんぎ」が稀少な読みということになります。

「千木」を調べようとすると、「千木」より10倍以上も多い「千木良(ちぎら)」という苗字ばかりがヒットしてしまいます。
そのためかなり探すのに苦労するのですが、「せんき」もしくは「せんぎ」という読みは見つかりませんでした。
普通に読めば、「せんき」になりそうなので実在しても不思議ではないのですが…

「ちぎ」は下記の方など。
https://www.facebook.com/shunsuke.chigi
https://www.facebook.com/kazuko.chigi

「せぎ」は下記の方など。
https://www.facebook.com/tomohiro.segi.1
https://www.kanazawa-u.ac.jp/education/employment/instructor

「ちぎ」と「せぎ」は実在する読みであることが分かりましたが、大分県と石川県の件数を考えると半々でも良さそうですが、その他の地域の割合が不明ですからね。
とりあえず「千木」は「ちぎ>せぎ」だけとしておきます。

2017年10月20日金曜日

津梅に関して

「津梅」はウェブの「写録宝夢巣」で見ると全国で29件。
そのうち19件が石川県となっていました。

「実在苗字(名字)辞典」では「つばい★」となっていました。
「★」は難読を表すマークです。

実在も確認できます。
https://www.facebook.com/yuuji.tsubai

普通に読めば「つうめ」かなあと思って、探してみたところ発見しました。
https://www.facebook.com/tsuume.naoya
https://www.facebook.com/profile.php?id=100004990356658

上の2人とも北海道在住のようです。
「写録宝夢巣」で見ると北海道は3件だけでしたので、少数派の読みであろうというのは確かです。
新規の読みです。

2017年10月19日木曜日

立河に関して

「立河」は「実在苗字(名字)辞典」で「たちかわ(東京)>たつかわ(広島)・たてかわ」となっていました。

ウェブの「写録宝夢巣」では全国に28件。
そのうち東京都に14件。更に東京都の中でも東村山市に7件でした。
広島県に6件、岡山県に5件でした。

facebookで見ると「たちかわ」がかなり多いことが分かります。
「たつかわ」は少数派です。

広島県と隣接する岡山県が全て「たつかわ」だとすると半々くらいになりそうですが、そうではないようです。

facebookで「たてかわ」となっていた方は下記の方だけでした。
https://www.facebook.com/profile.php?id=100007829625546

同じ方が下記でも「たてかわ」となっていたので実在は確かです。
ただ全体の1割はないでしょうね。



2017年10月18日水曜日

大明に関して

「大明」は「実在苗字(名字)辞典」で「だいみょう(おおあき・おおあけ)」となっていました。

「だいみょう」という読みがほとんどのようです。
「おおあけ」は見つかりませんでした。

「おおあき」という読みで確認できたのは、facebook上では下記の方だけでした。
https://www.facebook.com/masakazu.ooaki

ひとりだけでは確信が持てないのですが、下記のページでも別の方を発見しました。
https://arx.appi.keio.ac.jp/members/alumni/

間違いないかなと思います。
備忘録として残しておきます。

2017年10月17日火曜日

凢と凡に関して

また新たに異体字の関係にある漢字を見つけてしまいました。

「凢」という漢字です。
JIS第3水準で、「凡」の異体字だそうです。
見た目も似てますね。

「実在苗字(名字)辞典」によると、苗字としては「凢」一字の姓と「凢内」という姓のふたつがあるようです。

「凡」を用いた苗字というのも少なく、「凡河内」と「凡内」のふたつしかないようです。

JIS第3水準は、ウェブの「写録宝夢巣」では載っていないので評価できないのですが、「凡河内」は全国で1件。
「凡内」は全国で17件。そのうち16件が高知県となっていました。
また「凡」一字の姓が全国で3件となっていました。

また、「実在苗字(名字)辞典」では高知県にあるのは「凡内」ではなく「凢内」だとなっていました。
読み方は「おおち」だそうです。
https://www.facebook.com/yoshizumi.ohchi

「おうち」ではないのかという疑問もありますが、「凡そ(おおよそ)」と書いたりもしますから、「おおち」としておきます。

「凡」もしくは「凢」という一字姓は見つかりませんでした。
一字姓なので見つけにくいのかもしれません。

「凡河内」は全国で1件。下記の方のみでした。
https://www.jusyopon.com/data/2012/index.php/10/3/82.html

これもまた女性名です。
女性名で1件だけだと、独居なのではないかと思ってしまうんですよね。
子供がいないと、苗字が消滅してしまうのではないかという危惧があります。

長くなっていますが、ここでまとめてしまいます。
「凡河内」に関しては、改めて調べることにします。
そうすると現在のところで確実なのは「凢内」のみということになります。
「凡内」と名乗っている方はいなさそうです。
そうすると、まとめるというよりは「凢内」のみとした方が良さそうです。
つまり「凢」は「凡」に併記する形ではなく、単独で載せるべき漢字ということです。

「凢内」をJIS第3水準を用いた新たな苗字ということにします。

「﨤町」のときも、「﨤」は「返」の異体字だったのですが別字という扱いにしたので、それに次ぎます。

最後に、ここまでで見つけたJIS第3水準と第4水準の漢字を用いた苗字のまとめです。

【JIS第3水準】
草彅(くさなぎ)…秋田県 3,000人
棈松(あべまつ)…鹿児島県 1,500人
鮏川(すけがわ)…茨城県 600人
橳島(ぬでじま)…群馬県 510人
罇(もたい)…新潟県 420人
棈木(あべき)…鹿児島県 380人
晴柀(はれまき)…富山県 330人
﨤町(そりまち)…長野県 310人
魵沢(えびさわ)…福島県 300人
粠田(すくもた)…福島県 220人
鰀目(えのめ等)…石川県 190人
乙咩(おとめ)…大分県 180人
枻川(かじかわ)…埼玉県 160人
嶧田(えきだ)…島根県 140人
桵沢(たらさわ)…福島県 120人
嵓(いわお)…京都府 90人
凢内(おおち)…高知県 80人
棈野(あべの)…鹿児島県 50人
長嶧(ながえき)…島根県 50人
大嶧(おおえき)……? 40人

【JIS第4水準】
蓜島(はいしま)…埼玉県 2,200人
鸙野(ひばりの)…宮崎県 520人
悦覟(えつみ)…? 20人

2017年10月16日月曜日

阜松に関して

「阜松」という姓に関して、たまたま調べていました。

「阜」という漢字は「岐阜」という地名以外ではまず使わない気がします。

ここまでで載せたものとしては「新阜」というものだけです。
「にいおか」もしくは「におか」と読みます。

「阜」には「おか」という読みがあるのです。
「阜松」という姓も「おかまつ」と読むそうです。
それを確かめようと調べました。
ウェブの「写録宝夢巣」では全国で1件。
「住所でポン!」で見ると、女性名で載っていました。
https://www.jusyopon.com/data/2012/index.php/15/18/62.html

だんだんと稀少姓を調べていくと、こういうものを検討していかねばならなくなるんですね。
2000年から2012年までずっと同じ方が載っていました。
ストリートビューで見ると一戸建てのようです。

この姓を名乗っている方が他にいないと、近々に消滅してしまう可能性があるのではないでしょうか?
読み方が「おかまつ」であるという確証も得られませんでしたので、この姓を表に載せるのはためらいます。

2017年10月15日日曜日

千條と千条に関して

「条」と「條」は異体字の関係にあります。

「條」は「条」の旧字体であるとなっていますが、実際には全く分けて考えられていると思います。

「渡邊」さんが正しくても、手書きだったら「渡辺」さんとされてしまうことはありえるのではないでしょうか?
「齋藤」さんや「澤田」さんであっても同じです。

しかし「上條」さんが「上条」さんと書かれたらどうでしょうか?
これは間違っているなと思ってしまいます。


本題に入ります。
「千條」は「実在苗字(名字)辞典」で「ちじょう>せんじょう」となっていました。
ウェブの「写録宝夢巣」では全国で29件。
そのうち20件が岩手県に集中していました。
facebookで見ると、半々か「せんじょう」の方が多いのではないかと思いましたが詳細は不明です。
電話帳にあたるしかないでしょう。
最多の岩手県でもどちらの読みが多いか分かりませんでした。

対して「千条」はほとんど見つかりませんでした。
2012年版の「住所でポン!」には載っていましたが、「千條」の集中している地区でした。
https://www.jusyopon.com/data/2012/index.php/20/30/62.html

同じ方が別のページでは「千條」となっていました。
http://www.i-agri.or.jp/media/Rakude/chukanKanriKoubo/20171002092728-jname59d187f055ad3.pdf

こうなると「千条」の実在は怪しいです。
この苗字は載せないことにしておきます。