2013年12月21日土曜日

逸見に関して

「苗字の百貨店」で「辺見」の読み方として「へんみ(へみ)」となっていたのですが、この「辺見(へみ)」の読みが見つからず。

あれこれと探していたら、「逸見」で「へみ」と読む苗字を発見しました。

これは「苗字の百貨店」には出ていなかったものです。

「逸見」は「へんみ」と読むことが多く、「いつみ」は少数派です。
「逸見」は「へんみ・(いつみ・へみ)」としました。

2013年12月20日金曜日

舘と館に関して

以前にも書きましたが、「舘」と「館」は異体字の関係にあります。
異体字の関係にある漢字の場合は、JIS第2水準のものを第1水準に併記するようにしています。

ただし、「舘」と「館」はどちらも第1水準なので、見た目は非常に似ていますが、別々の漢字として扱っています。
「富」と「冨」もそうです。

こういう場合は、まとめて実在を確認するようにしています。

「舘」と「館」の一字姓の場合、やや「舘」の方が多いです。
読み方はいずれもほぼ共通しています。
「苗字の百貨店」で見ると、「舘」が「たて・たち(三重) (だて・やかた)」となっており、「館」が「たて・たち(三重) >だて (やかた・たつ)」となっていました。

似ていますが、微妙に違いますね。
「館」には稀な読み方として「たつ」があるとなっています。
そして、「舘」では稀な読み方とされている「だて」が「館」ではカッコの外にあります。
要するに「館」においては「だて」は全体の1割未満の読み方ではないということです。

一字姓は調べにくいのですが、電話帳も使って徹底的に調べなおしました。

「舘」と「館」のいずれも「たち」と「たて」が拮抗しており、「やかた」という読み方が珍しいということは共通しておりました。
もとが同じ意味を持つ異体字だから当然といえば当然です。

「だて」と「たつ」は稀な読みですが、見つかりました。
しかし、それは「苗字の百貨店」とは逆で、「舘」の方でした。

「館」一字で「だて」や「たつ」と読むものは確認できませんでした。
「苗字の百貨店」に出ている読み方のうち、カッコ内に入っていない、1割以上のもので見つからなかったのは初めてです。
悩みました。

「舘」と「館」は異体字の関係にあり、読み方もほぼ一緒。
集中している地域もほぼ一緒です。
実数は「舘」が8,300人ほどで、「館」が6,400人ほど。

ですから、読み方が多いとしたら、「舘」の方かな?と考えました。
いくら探しても見つからないので、いったん「館」=「だて」という読み方は削除することにしました。

まとめると、
「舘」→「たち・たて・(たつ・だて・やかた)」
「館」→「たち・たて・(やかた)」
としました。

2013年12月19日木曜日

十河と蓼沼と田部井に関して

「十」という漢字に関してはずいぶん前に検討しましたが、正しい読み方でいうと、「じゅう」、「じっ」、「とお」です。
「じゅっ」や「とう」という読み方は正しくないことになります。

そのような読み方しかしていない場合は、それに従いますが、どちらの読み方も同じくらいの数である場合は、正しい読み方と私が思う方をメインにしておくことにしておきます。


「十河」は「そごう」と読むことが多いです。次に多いのは「とがわ」です。
その他の読みとしては、「じゅうかわ」、「そがわ」、「とおごう」がありました。
全て実在も確認できました。

「とおごう」が問題のところで、「とうごう」と名乗っているひともいました。
発音する分には変わりがないので、「とおごう」で統一してしまいました。


「蓼沼」は「たでぬま」と読むことが多いですが、「たてぬま」と読むこともありました。
「蓼」が「たで」と「たて」と2通りの読み方をしているわけです。

これは意外に珍しいことです。
普通は前の漢字の音に合わせて二文字目以降の音が変わるというパターンだからです。

まあ、「蓼科(たてしな)」という地名もありますしね。


「田部井」は「たべい」と読むことが多いですが、「ためがい」という読みもありました。
信じられないなと思いましたが、歴史のありそうな読みでした。

「田部井」で「ためがい」は相当に難読です。

2013年12月18日水曜日

城田と新家と新屋に関して

「城田」は「苗字の百貨店」で見ると、「しろた(しろだ・じょうだ)」となっていました。
もちろん濁点の有無は気にしないことにして、「しろた・(じょうだ)」としようとしていました。

しかし、「じょうだ」が確認できないのです。
代わりに「じょうた」が見つかりました。
濁点の有無だけですが、それでも訂正しておきます。

「じょうだ」を探しているとき、たまたま「じょうでん」という読みも見つけてしまいました。
更に「きだ」も見つけました!

といったわけで、「城田」は大幅に訂正します。
「しろた・(きだ・じょうた・じょうでん)」にします。


「新家」は1,0000人もいない苗字ですが、読みが多かったので記載しておきます。

「しんや」が最も多く、「しんけ」と「にいのみ」が続きます。
「新家」と書いて「にいのみ」と読むのは相当に難しいです。
愛知県に多いとのことです。

他には、「あらいえ」、「あらけ」、「あらや」、「しんか」、「にいや」がありました。
「あらいえ」は石川県に多いそうです。
全部で8種類。
これは混乱します。


似たようなもので、「新屋」もありました。
こちらも最も多い読みは「しんや」です。
うっかりすると「新家」と間違えそうです。

「新屋」で次に多い読みは「あらや」と「にいや」です。
「屋」は常に「や」としか読んでいないわけです。

他には「あたらしや」と「みいや」という読みがありました。
もちろん実在も確認できました。

「あたらしや」は山口県萩市に、「みいや」は沖縄県に多いそうです。
「新屋」を「みいや」とはとても読めません。
難しいです。

2013年12月17日火曜日

佐々と寒川に関して

「さ」から始まる苗字のうち、7,000人以上のものの整理が終わりました。

「佐々」は「ささ」と読むことが多いですが、「さっさ」もかなりあります。
他に「さざ」も確認できました。

「さざ」は「ささ」にまとめることで問題はないと思いますが、「さっさ」は違う気がします。
これは新しいパターンです。
悩ましいですが、「さっさ」は「ささ」とは別扱いとしました。


「寒川」は「さむかわ」と読むことが多いですが、「そうがわ」と読むこともそれなりにあります。
「そうがわ」は難読ですね。

「寒川」は他にも読み方がいくつかあります。
「かんがわ」、「さがわ」、「さんがわ」、「そがわ」です。
(濁点の違いだけのものは省いてあります)

このうち、「そがわ」があるのか?
悩みました。

結局、地名として存在するということと、下記のページでふりがながあったということから実在すると判断しました。
http://www.kamiyasohei.jp/?itemid=1450

地名にある読み方だからといって、苗字の読みとしてあるかというと、そんなことはないし、ホームページ上でふりがなが書いてあるからといって、それが正しいとも限らないのですが。

今回のページは「講師紹介」として出ているので、さすがにふりがなを間違えることはないだろうと考えています。

2013年12月16日月曜日

木幡と高に関して

どんどん進んでいます。

「木幡」は「苗字の百貨店」で見ると、5種類の読み方がありました。

「こわた」、「こはた」、「こばた」、「きはた」「きばた」です。

「こわた」と「こはた」がほぼ同数で、次が「きはた」。
「こばた」と「きばた」が稀少な読みです。

ほぼ同数ということなので、漢字の読み方に準ずる形としました。
「こはた」に「こわた」を併記する形にしました。

「きはた」はもちろん別扱いです。

濁点の有無は無視しているので、読み方としては「こはた・こわた」と「きはた」だけにしています。
「こはた」をトップにしたほうが、「こばた」で探したとしても見つけやすいかなという思いもあります。


「高」は「こう」と読むことが多いですが、石川県では「たか」と読むことが多いようです。

「たかし」という読みもあるとなっていましたが、これは実在を確認できませんでした。
一文字姓は確認が難しいということと、ファーストネームとの鑑別ができないという2点からです。

2013年12月15日日曜日

栗栖と久我に関して

「栗栖」は「くりす」が多い読み方ですが、「くるす」もかなりありました。

「久我」は「くが」が多い読み方ですが、「ひさが」と「こが」という読みもありました。

「栗栖」で「くるす」、「久我」で「こが」。
いずれも漢字からは想像できない読みで、ちょっと信じられないですが、実際には由緒ありそうな苗字でした。
難しいですね。