2013年12月31日火曜日

小舘と古藤に関して

大晦日なので集計でもしておこうかと思いましたが、多い苗字ベスト50とかをここで出しても仕方がないし、新鮮味もないのでやめました。

普通通りにやります。

「小舘」は「苗字の百貨店」では「こだて(こたて)」となっていました。
「小館」の方は「こだて(おだて)」となっていました。

以前から書いていますが、「舘」と「館」は異体字の関係にあります。
ともにJIS第1水準なので分けているのですが、実在を確認するときはまとめてやっています。

そうしたら、やはりありました。
「小舘」と書いて「おだて」という読みも!
新規の読みがぞくぞくと見つかります。


「古藤」は「ことう」と読むことが多いです。
「苗字の百貨店」によると、他には「こふじ」と「ふるふじ」がありました。
全て実在を確認できました。
「古」を「こ」か「ふる」、「藤」を「とう」か「ふじ」と読んでいるわけですね。

それならば4種類目の読みとして「ふるとう」もあるのではないかと探してみました。
やっぱりありました!
「古藤」で「ふるとう」も!



元旦は休みます。
新年も「日本の苗字を数えるHP」とともに、よろしくお願いします。
https://sites.google.com/site/ribennomiaoziwoshueruh/

2013年12月30日月曜日

上本と打越と大戸と方波美と柏谷と喜屋武に関して

年末なので、たまっていたネタをまとめて出しておきます。


「上本」は「うえもと」が多いですが、「かみもと」もかなりあります。
他に「あげもと」もありました。
「苗字の百貨店」によると「うわもと」もあるそうですが、これは発見できませんでした。

「上」という漢字を用いた苗字の場合、たいてい「じょう」という読み方があるなと思い、調べてみたら当たりでした!
「上本」で「じょうもと」という読み方を新規で見つけました。


「打越」は「うちこし」と読むことが多いですが、「うてつ」と読むこともあります。
青森県津軽地方で多くあるようです。
なぜこう読むのかまでは分かりませんでした。


「大戸」は「おおと」と読むことが多いですが、「だいと」という読みもありました。
更に「ねぎ」という読みもありました。

「大戸」と書いて「ねぎ」と読む。
これは読めません!
大分県に多いようですが、由来が知りたいです。
検索してみましたが、納得できるほどの回答は見つかりませんでした。


「方波見」は「かたばみ」と読みます。
実在を確認していたら、「かたなみ」という読みを見つけました。
新規の読みです。

ただし、「菅原」の読みで「すがわら」と「すがはら」を併記にとどめている現状で、「かたばみ」と「かたなみ」を分けるのは正しいのか?という疑問は残ります。
「菅原」や「小笠原」などは漢字の読みとしては「はら」が正しいのでしょうが、前の音につられて「わら」に変化したものと考えられます。
「方波見」の場合は、「波」を「なみ」と読むか「は」と読むかで解釈が変わってきますね。
悩ましい。
せっかく見つけたので、「かたばみ」と「かたなみ」は別記にしておきます。
後でこっそりと訂正するかもしれませんが。


「柏谷」は「苗字の百貨店」で見ると「かしわや」が圧倒的に多く、「かしたに」、「かしわだに」、「かしや」、「かしわたに」が少数の読みとして挙げられていました。
自分で調べなおしてみると、「かしや」だけが見つかりませんでした。
「かしわだに」と「かしわたに」は拮抗していますが、やや「かしわだに」が多い印象でした。
ただインターネットで検索していると、「かしわや」が圧倒的に多くて、「かしわだに(かしわたに)」と「かしたに」が少数派の読みとは思えないのでした。
実際、普通に読めば、訓訓で「かしわ・たに」になる気がしますし。
ただし手元の電話帳では「かしわたに」は見つからず。
とりあえず、全件調査は必要なのかもしれませんが「苗字の百貨店」を信じて、そのままにしておきます。


「喜屋武」は有名な沖縄苗字ですね。
全体の9割が沖縄に集中しています。
最も多い読みは「きゃん」ですが、「きやたけ」もありました。

「苗字の百貨店」では他に「きやむ」と「きやぶ」という読みが紹介されていました。
調べてみると、「きやむ」は見つかりませんでした。
「きやぶ」は実在を確認できました。
ただし、「きゃぶ」も「きやぶ」もありました。
音に漢字を合わせるなら「きやぶ」だし、最も多い「きゃん」に合わせるなら「きゃぶ」です。
これも悩ましいですね。
とりあえず、「きやぶ」としておきます。

2013年12月29日日曜日

諌に関して

うっかりとしていました。

「諌」という漢字の検討が抜けていました。
「諌」は常用漢字ではないので新旧字体表には出ていないのですが、異体字として「諫」があります。

「練」という漢字は新旧字体表に載っており、旧字体は「練」です。
「錬」も同様に旧字体は「鍊」です。

ですから「諌」も「諫」を旧字体と考えても良いと思っています。
実際に「諌」はJIS第1水準で、「諫」は第2水準なので、これまでの基準どおりでまとめてしまって問題がないと思います。

実は長崎県にあるのは旧字体の「諫早(いさはや)市」であり、苗字全体で見ても旧字体の「諫」を使っていることが多いものもありましたが…


「諌」を用いた苗字は10種類でした。
「諌田」は「かんだ」と読みますが、後は全て「いさ」という読みでした。

最も多いのは「諌山」で、新旧字体を合わせると5,000人を超えます。
私が、この漢字の検討をしていないことに気づいたのも「諌山」を見つけたからです。

2013年12月28日土曜日

出井と猪口と生野に関して

「出井」は「いでい」と「でい」が拮抗しています。
どちらもありえますが、五十音順ではまるで異なります。

他に「いずい」と「つくい」もあり、どちらも実在を確認できました。

「出井」と書いて「つくい」と読む。
難読ですが、根拠がわかりません。
どうしてこういう読みなのか、理由が知りたいですね。


「猪口」は「苗字の百貨店」では「いのくち・いのぐち>いぐち(ちょぐち)」となっていました。

「いのくち」、「いのぐち」、「いぐち」は問題ないのですが、「ちょぐち」は見つかりませんでした。
代わりに「ちょく」という読みを見つけました。
今まで指摘されていない読みです。
こういうのを見つけると本当に嬉しいです。


「生野」は読みがわかれている苗字です。
多いのは「いくの」と「しょうの」ですが、その他に「いきの」、「おいの」、「はいの」、「はえの」がありました。
「生」という漢字の読みが難しいわけです。
その一文字によって、まるで違う読みになっています。

6種類なので、それほど多いわけではないですが、これだけまるで違う読みというのも珍しいのかなと思いました。
地域性があるようで、「しょうの」は大分県、「はいの」は新潟県に集中しているようです。

2013年12月27日金曜日

熱田と浅海に関して

「熱田」は「苗字の百貨店」によると「あつた(あった・あつだ・にえた)」となっていました。

「あつた」と「あった」と「あつだ」はほぼ同じものだと考え、「あつた」で統一しました。

「にえた」ですが、検索してみると見つかるのは「にえだ」ばかり。
「にえた」はほとんど見つからず。

それなので、「熱田」は「あつた・(にえだ)」に修正しました。


「浅海」は「あさうみ・あさみ(あさかい・あさのみ★)」となっていました。
「★」は難読のときにつくマークです。

調べると、全ての読み方が見つかりました。
更に「あさのうみ」という読み方も見つかりました。
今まで見つかっていない読み方です!

「浅海」を「あさのうみ」と読むのは難しいですが、こういう読みがあることを知っていれば、「あさのみ」という読み方も不思議ではないなと思いました。

2013年12月26日木曜日

小計

7,000人以上いると思われる苗字の整理が終わりました。
併せて7,000人未満で2,000人以上いると思われる苗字のうち、読み方が単一なものも全て載せました。
ここまでの合計は5,337種類です。

最も多いのは「か」から始まる苗字で、405種類です。
まだ10種類にも満たないのが、「け」、「ね」、「め」の3つです。

だいぶ増えてきましたが、全体を考えるとまだ5-6%です。
先は遠いです。

次は7,000人未満で5,000人以上いると思われる苗字の整理をしていきたいと思います。
ここまでくると見たこともないものばかりになっています。

再宣伝。
日本の苗字を数えるHP
https://sites.google.com/site/ribennomiaoziwoshueruh/

2013年12月25日水曜日

三戸と南川に関して

「三戸」は「みと」と読むことが多いですが、青森県では「さんのへ」と読みます。
まあ、地名にありますしね。
他にはずばり「さんと」というのもありました。

もうひとつ「さんぺ」という読みもありました。濁音ではなく半濁音の「ぺ」です。
そちらの方が「さんべ」より多いと思います。
濁音より半濁音が多いというのは、意外に珍しいのではないかと思います。


「南川」は「みなみかわ」や「みなみがわ」と読むことが多いですが、「なみかわ」もかなりあります。
他には「ながわ」、「なんかわ」、「みながわ」がありました。

前回の「南谷」とほとんど同じような印象ですが、「南谷(なみや)」が実在を確認できなかったことと比較すると、「南川(なみかわ)」が割とあるというのは意外な気がしました。