2014年2月7日金曜日

井に関して

本日は「井」一文字の苗字に関してです。

「苗字の百貨店」によると、「井」一字で「い>いい(わかし(鹿児島)・いのもと)」となっていました。

このうち、「いのもと」は実在を確認できませんでしたが、「わかし」は確認できました。

本当かどうかはわかりませんが、井戸の水を沸かして飲んでいたことからの読みだそうです。

もちろん「わかし」は別扱いの読みですが、「い」と「いい」をどうするかは問題だと思いました。
両方とも実在は確認できました。

これまでも「狩野」に対して「かの」と「かのう」の読みを分けるかどうかなどで悩んできましたが、これも同じことだと思います。

例えば、「李」という苗字の場合、「り」と読む方と「りー」と伸ばす方がいます。
個人個人のことであれば、そのひとが名乗っているように読むのが当然ですが、この場合、「り」と「りー」を別の読み方とするのは違うのではないかと考えています。

「井」一字で「い」と読むのは漢字だけから見ると当然ですが、日常生活の中で発音する(名前を呼ぶ)ということを考えると、やや難しいです。
どうしても「いー」という発音になってしまう気がします。

そう考えると、私としては「い」と「いい」を分ける意味はないのではと考えます。

とりあえず、苗字の最後を長音符(「ー」)に置き換えられる場合は、それを除いたものとほぼ同じと考えます。


これは例えば、「飯塚」という苗字で「いいづか」という読みがあるけれど、稀少な読みとして「いづか」があるというのとは別の話です。
あくまで最後の一文字の話です。

2014年2月6日木曜日

小計

4,000人以上いる苗字の整理が終わりました。

ここまでの合計は8,412種類になりました。

 20日ほど前に5,000人以上までの整理が終わった時点で7,842種類だったので、600種類しか増えていない計算です。

 全ての苗字が80,000種類ほどだとしてら、ようやく1割を超えたところです。

次は3,000人以上4,000人未満の苗字で読み方が複数のものを全て整理していきます。
大幅に増えていくことはないでしょうが、ゆっくり進めていきます。

2014年2月5日水曜日

古館と古舘と光山に関して

本日で当ブログも200回になりました。
特に変わったことも予定していませんが。


「古館」と「古舘」はどちらもほぼ同じような読み方をします。

最も多いのは「ふるだて」もしくは「ふるたて」です。

「ふるたち」という読みは「古舘」の方ではかなりあるようですが、「古館」の方では稀少です。

「館」と「舘」は異体字の関係にある、ともにJIS第1水準の漢字ですが、「たち」と読むのは「舘」の方が圧倒的に多いようです。

「こだて」という読みも両方でありましたが、どちらも1割未満の読みでした。

「こだち」という読みもあり、これは「古舘」だけに認めました。

「こやかた」という読みもあり、これはどちらでもありそうな読みですが、「古舘」でしか認めませんでした。

まとめると、「ふるだて(ふるたて)」、「ふるたち」、「こだて」は両方である読み方ですが、「こだち」と「こやかた」のふたつは「古舘」でだけ認めます。
実数としてはともに4,800人ほどの苗字なのですが、「古舘」の方だけに読み方のバリエーションが多いというのは面白いところです。


「光山」は「みつやま」という読み方が多いですが、「こうやま」もかなりあります。

「苗字の百貨店」では「みちやま」と「はぶやま」という読みも出ていたのですが、どちらも実在を確認できませんでした。

「光山」で「はぶやま」と読むのは、普通ではとても無理で、あまりにも無理すぎて幽霊読みとも思えないのですが、地名でもなさそうだし、どこから出てきたのでしょうか?

これほどまでに読めないものは、たいてい実在しているものなのですが…

2014年2月4日火曜日

蛭川と藤生に関して

「蛭川」は「ひるかわ」と読みます。

「苗字の百貨店」には「えびかわ」という読みがありましたが、実在は確認できませんでした。

「蛭子」で「えびす」と読むのはよく知られていますね。
「えびす」は「恵比寿」だったり「戎」だったり、いろいろな書き方があります。

「蛭」という漢字だけでは生物としての「ヒル」以外の意味はなさそうです。

調べてみると、「蛭」で「えび」と読む場合は、「蛭子(えびす)」に絡んだ場合がほとんどです。
もしくは「蛭」一字で「えびす」と読む場合もあります。

基本的に「えびす」という読みと全く関係なく、「蛭」を「えび」と読むケースは稀なようです。
ただ、「蛭名(えびな)」という苗字もあるので、「蛭川」で「えびかわ」と読む場合もないとはいえないとは思います。

実在する読みかどうかの判断は慎重にしたいので、怪しい場合はとりあえず、保留にしておきます。


「藤生」は「ふじゅう」、「ふじう」、「ふじお」、「ふじせ」と読みます。
全て実在を確認できました。

問題は「ふじゅう」と「ふじう」です。
これは発音だけで判断すると、ほとんど同じです。
要するに濁点の有無と同じように名乗っている方が自由に変えても、さほど問題がないのです。
そのため、 私はこれらはこれまでの通り、まとめてしまっています。

これまでも「柳生」や「羽生」で考えてきた問題です。
他にも「桐生」や「瓜生」が知られています。

「柳生」は「やぎゅう」と読むことが多いですが、「やぎう」と名乗っている方もいます。

これまでの例外的なものとして、四文字姓として有名な「大豆生田」は「おおまみゅうだ」よりも「おおまめうだ」と名乗っているケースが多そうですが、他の場合は、たいていが「ゅう」という読みをしていました。

「藤生」だけをとると分かりにくいかもしれませんが、これまでの多数例に従い、「ふじゅう」という読みをメインとし、「ふじう」は併記にしておこうと思います。

2014年2月3日月曜日

東本と東口に関して

「東本」は「苗字の百貨店」で「ひがしもと・とうもと(あずもと・とおもと)」となっていました。

もちろん、これまでの通り、「とおもと」は「とうもと」に含めて考えます。

「ひがしもと」と「とうもと」は簡単に実在を確認できました。
しかし、「あずもと」は見つかりません。
代わりに、「あずまもと」が見つかりました。
その方が、より自然ですしね。


「東口」は「苗字の百貨店」で「ひがしぐち>とうぐち・あずまぐち・とうこう(とぐち)」となっていました。
こちらは全て実在が確認できました。

「とぐち」は無理かなと思っていましたが、これも確認できました。
これは「とうぐち」と別扱いにします。
調べた感触でいうと、「とうこう」は少なさそうでしたが、「苗字の百貨店」を信じて、1割以上あると考えておきます。

2014年2月2日日曜日

萱と萓に関して

「萱」と「萓」は非常に似ていますが、別の字のようです。

以前に異体字をまとめたとき調べてあったのですが、このふたつの漢字は異体字の関係にはないようで、特に紹介はしませんでした。

「萱」は「かや」と読みます。
苗字として用いられるときは、ほぼ「かや(がや)」というよみしかありません。

「萓」も苗字として用いられるときは「かや(がや)」という読みしかありません。
ただし漢字辞典では「萓」には「かや」という意味はなさそうで、「かや」と読むのは誤記の定着のようです。
(このあたりは正確なところは分かりませんが…)

先日、この「萓」を用いた苗字の方に会いました。
高齢の方でした。
珍しい苗字なので、はっきりとは書きませんが「◯萓(△△かや)」というものでした。
これは「苗字の百貨店」にも載っていないものでした。

新規の苗字だ!と大喜びしました。
その方の場合、保険証にもそのように印刷されていたので、間違いがないと思いました。
しかし、手書きで書かれた苗字はどうも「萱」となっているように見えます。

不思議に思って息子さんとお孫さんの名前も確認しました。
こちらは保険証に「◯萱」となっていました。
要するに同じ苗字でありながら、異なる漢字を用いているのです。

どうしてなのか尋ねると、「本当は『◯萱』が正しいんですよ。『◯萓」は古い字なんだと思いますよ」と特に気にしていないような返事がありました。

私としては、以前に調べてあり、「萓」が「萱」の旧字体でも異体字でもないことを知っていましたが、そんなことをしつこく聞いても仕方がないので、それ以上は追求しませんでした。

普通は本人たちでも気にしないんだなと思いました。

とりあえず、今回の「◯萓」は新規の苗字とは認めないことにします。
あくまで息子や孫が名乗っている「◯萱」が正しいものと考え、「萓」の方は誤りなのだと考えておきます。
「かや」を変換しても「萓」は出てきませんし。

2014年2月1日土曜日

西宮に関して

「西宮」は「苗字の百貨店」で「にしみや>にしのみや」となっていました。
全体で4,200人ほどの苗字です。

要するに「にしのみや」という読み方をする方が4,200人のうち1割以上5割未満である。
おおよそ420人以上2,100人未満ということです。

私の経験でいうと、500人くらいの苗字なら簡単に見つかるはずなのです。

しかし、「にしみや」は見つかりますが、「にしのみや」は見つかりません。

「西宮(にしのみや)」というと地名関連のものばかりがヒットして、人名にたどりつきません。
見つからないので、とりあえず削除します。

少なくとも1割以上いるということはなさそうですが…