2015年3月31日火曜日

明日に関して

「明日」というの珍しい苗字のような気がします。
全国で600人ほどなので、すごく稀少ということもないですが。
それでもいわゆる”珍しい苗字”として紹介されているのを見たことがないので、いちおう備忘録的な意味で書いておきます。

読み方としては「あけひ」か「ぬくい」が多いようです。
「あけひ」は愛媛県、「ぬくい」は山形県に多く見られます。

他に稀少な読みとして「みょうが」があります。
これは宮城県に多いようです。

「あけひ」と「ぬくい」は全く異なりますね。
集中している地域も異なりますし。
このふたつは元から異なるのだと思います。

「みょうが」はそういう意味では、よく分かりません。
宮城県は山形県に隣接していますし、「ぬくい」姓が山形県から宮城県に移った際に難読なので読み方を変えたという可能性もあります。
しかし、それならば「あした」とか「あす」とかいった読みやすいものになるはずです。
「みょうが」では難読であることに変わりがなく、不自然ではあります。

こういう姓のルーツ探しも面白そうなので、時間があるときにしてみようと思います。

2015年3月30日月曜日

稲と稻に関して

「稻」は「稲」の旧字体です。
形がよく似ていることから、分かると思います。

だから例えば「「稻垣」という苗字を見たら、すぐに「いながき」と読めるでしょうが、よく見ると「あれっ?なんか変だな」と思うかもしれません。
他にも「浅」の旧字体である「淺」なんかも同じようなものかもしれません。

パッと見がほとんど同じで、でもちょっと書きにくくて…という漢字は、印象として新字体に置き換わりやすいです。
逆なのが、「万」の旧字体の「萬」とか、「岳」の旧字体の「嶽」とかでしょう。

要するに戸籍上は「稻」となっていても、日常的には「稲」を使う方の方が多い気がするという話です。

現在まで調べてきた800人以上の苗字のうち、「稲」という漢字の入った苗字を全て調べてみたところ、「苗字の読み方辞典」にもウェブの「写録宝夢巣」にも載っていないものをたくさん見つけました。
一気に紹介します。

稻上 http://www.miekosei.or.jp/2_sch/renkei/info161.htm
稻子 https://www.facebook.com/yasushi.inako
稻崎 http://twpro.jp/e1739
稻澤 https://www.facebook.com/toshiaki.inazawa
稻月 https://www.facebook.com/people/Masaya-Inatsuki/100004190194665
稻野辺 https://www.facebook.com/inanobe.manabu
稻福 https://www.facebook.com/izumi.inafuku.3
稻邊 https://www.facebook.com/sayaka.otake.549
稻山 https://www.facebook.com/atsuko.inayama

(「稻邊」だけは「写録宝夢巣」で1件ありました)

2015年3月29日日曜日

曲に関して

以前に「曲山」を「かねやま」と読むこともあるが、その理由がわからないと書いたところ、掲示板の方で教えていただきました。

「曲尺」と書いて「かねじゃく」と読むのだそうです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8C%87%E7%9F%A9

また、下記のページのように
http://www.kinsokyo.com/kanemi/
http://www.kanesa.co.jp/


「カネ(┐)+文字」形式の屋号というのがあり、その「カネ」にあたるのが「金」や「兼」の他に「曲」もあるのだそうです。

これは大工が使う曲尺の形に由来するもので、
「曲尺のような物事の手本となるように」「おカネがたまるように」
といった意味も込めて、商人らが屋号に使っていたそうです。


これは勉強になりますね。
他に「曲」で「かね」と読む苗字がないかと探してみたところ、「曲渕(かねぶち)」というのを見つけました。
https://www.facebook.com/yukilko.kanebuchi

「曲」のつく苗字はそれほど数がないので、全て調べましたが、「曲」を「かね」と読むのはそれくらいなようです。

2015年3月28日土曜日

雨堤に関して

「雨堤」は「あまづつみ」と読むことが多いようです。
濁点がつかない「あまつつみ」と読むこともありますが、これは同じものと考えます。

「苗字の読み方辞典」では「あめつつみ」という読み方も出ていました。
微妙な違いですが、別扱いとしたいところです。

「あめつつみ」は下記の方しか見つかりませんでした。
https://www.facebook.com/kazuki.ametsutsumi

実在は確かそうですが、facebookの1件だけでは認めるわけにいきません。

「あめつつみ」は1件しか見つかりませんでしたが、「あめづつみ」という読みも1件だけ見つかりました。
こちらも実在していそうなので、ふたつ合わせて「あめつつみ(あめづつみ)」を載せることにします。


2015年3月27日金曜日

愛宕に関して

「愛宕」は「あたご」と読むことが多いです。

そしてもうひとつの読みとして「おたぎ」というのもありました。

いずれも実在が確認できる読みですが、どちらもかなり難読です。

全く読みが異なるのですが、下記のページを見る限り、元は同じようです。
http://okwave.jp/qa/q1977174.html

源氏物語に出てくるほど前からある「おたぎ」という地名が元にあり、そこから「あたぎ」に変わっていったようです。
どちらも難読ですが、「おたぎ」の方がより難読なのはそういうことなのでしょう。

2015年3月26日木曜日

安心院に関して

「安心院」は大分県と福岡県に多く、それだけで8割を占めるほど集中しています。

大分県に「安心院町」という地名があります。
ここが元になっているのでしょう。
「安心院町」は「あじむ町」と読みます。
難読ですね。
地名の由来は下記にあれこれと書いてありました。
http://blogs.yahoo.co.jp/fumi32003/58994013.html

しかし苗字としては、「あじみ」という読みの方が多いようです。
もちろん「あじむ」もあります。

「あんしんいん」と読んでしまいそうですが、そういう読みは存在しなさそうです。

上の参照ページとして挙げたものの中では松本清張が初めて唱えたという「安曇(あずみ)から安心院(あじむ)に転化した」というのが印象に残ります。
かなり古くからある地名のようで、最初は「あずみ」から「あじみ」のように転じたのではないでしょうか?
それが地名としては「あじむ」に固定され、苗字としては「あじみ」という読みに固定されたという推測はどうでしょうか(もしかしたら「あずみ」もあったのかもしれません)?
苗字としては「あじみ」という読みで始まったけれど、あまりにも難読であるということと、地名として「あじむ」が有名になったことで、読み替えをしたものもいて、ふたつの読み方になったのではないでしょうか?

2015年3月25日水曜日

小尾に関して

本日は「苗字の読み方辞典」の「更新情報」からです。

「小尾」は「おび」と読むことがほとんどで、他に稀少な読みとして「こお」と「こび」があります。
見慣れないと、どの読み方もちょっと難しい気がします。

これ以外に「おのお」という読み方が載っていました。
実在も確認できましたので、追加しました。