2015年7月7日火曜日

芦辺に関して

「芦辺」は「あしべ」と読みます。
他の読み方はなさそうです。


「辺」の部分を異体字に変えた「芦邊」や「芦邉」もあります。
もちろん、これらも併記します。


問題は「芦」の方です。
下記を参照してください。
http://new5g00.blogspot.jp/2013/08/blog-post_27.html


「芦」の異体字として「蘆」があるため、それは「芦」にまとめようという趣旨でした。


同じようなものとして「炉」と「爐」、「鈩」と「鑪」、「枦」と「櫨」があります。


特に「枦」と「櫨」に関しては、これまでも悩んできたところで、下記でも延々と検討しています。


http://new5g00.blogspot.jp/2015/02/blog-post_22.html


http://new5g00.blogspot.jp/2015/02/blog-post_23.html


それらを踏まえた上で、現時点では「芦」と「蘆」は分けるべきではないと考えています。


それでは「芦辺」に戻って、この苗字で「芦」を「蘆」に変えたものはあるのか?ということを検討してみます。
単純に考えると、「蘆辺」、「蘆邊」、「蘆邉」の3つがありそうです。
しかし、「苗字の読み方辞典」にはいずれも出ていませんでした。


それではと、googleで検索してみたところ、「蘆邉」だけを発見しました。


http://marunishigumi.co.jp/about/index.html


http://www.komatcci.or.jp/userfiles/soumu_files/586.pdf


「邉」と「邊」はかなり似ていて、気にしないひとはごちゃまぜにして使いがちで、幽霊苗字が出現する原因になりえるのですが、「蘆邉」は確かそうです。


これは新規に発見した苗字ということで良いでしょう。
読み方までは分かりませんが、おそらく「あしべ」なのでしょう。


「芦辺」に併記する形で載せておきます。

2015年7月6日月曜日

有瀬に関して

「有瀬」は「ありせ」と読みます。
「苗字の読み方辞典」にもそのように載っておりました。


それで疑問もなかったのですが、偶然に「あるせ」という読みを見つけてしまいました。
偶然に見つけたということはひょっとしたらある程度の数があるのかもしれません。


それはともかく新規の読みです。

2015年7月5日日曜日

阿波連に関して

「阿波連」はなかなか読めない苗字ですね。


沖縄県にほぼ限局した苗字で、「あはれん」と読みます。
言われてみればそのままですが、響きが日本の苗字っぽくないので、思いつかない読みです。


これ以外に「あなみ」という読みがあるそうです。
「連」を無視したようで、これもまた信じられない読みですが、探してみました。


東京都の美容室の方だそうです。
http://home.rasysa.com/vogua/staff/19949.html


こちらにも同じ方のことが書かれています。
http://plaza.rakuten.co.jp/shonanyoona/diary/200804120000/


これは確かですね。
沖縄県を離れたどこかの時点で、この方の何代か前のひとが読み方を変えたのでしょうか?

2015年7月4日土曜日

浅黄に関して

「浅黄」は山形県に集中している苗字です。
「苗字の読み方辞典」でみると、「あさぎ>あさおう」となっていました。


「あさぎ」は問題がないですね。
実在も確認できます。


「あさおう」はどうでしょうか?
「黄」は「き」か「おう」と読むので、「あさおう」という読みでも不思議ではありません。


ただ、例えば「中納」や「新納」といった苗字の場合、「なかのう」や「にいのう」と読むこともありますが、語尾を伸ばさずに「なかの」や「にいの」と名乗っている場合もあるのです。


このあたりは好き好きで、濁点の有無と同じような問題だと思っています。
私は、名乗っているひとが多そうな方を採用しています。




「浅黄」で「あさおう」という読みをfacebookで調べてみると、数人ですが見つかりました。
全員が「asao」という綴りでした。
これでは判断ができません。
せめてひとりでも「asaou」や「asaoh」という綴りの方がいれば良かったのですが…


日本語でも検索しました。
事件記事ですが、下記のようなものを見つけました。
http://b.hatena.ne.jp/entry/sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140603/waf14060321100025-n1.htm


これだけなのですが、わざわざ「浅黄」に「あさお」とカッコつきでふりがなを付けてあるので信用して良いのかなと思います。


「あさおう」と名乗っている実例が見つからなかったので、「あさおう」ではなく、「あさお」としておきます。
(「あさおう」と名乗っているひとがいないと言っているわけではなく、どちらかしか表には載せないという方針なので、確認ができた「あさお」だけを載せるという意味です)

2015年7月3日金曜日

小計


600人以上いる苗字の整理が終わりました。

ここまでの合計は17,798種類になりました。



800人以上いる苗字の整理が終えた辞典で15,108種類だったので、それから2,600種類ほど増えました。

全国で600人程度の苗字というと、私にとってはほとんどが出会ったことがないものばかりです。
改めて日本の苗字の多様性に驚きます。


そして、ここまで載せてきたものだけでは、まだ全体の2割程度にしかならないという事実に驚きます。



この後は500人以上600人未満の苗字を整理していこうと思います。


2015年7月2日木曜日

明井に関して

「明井」は「苗字の読み方辞典」で「みょうい・みよい・あけい(あかい・めいい)」となっていました。


この中では「めいい」だけは見つけられませんでした。
後は全て実在を確認できました。


問題は「みよい」です。
検索すると、「明井」で「みよい」という読みもたくさん出てくるのです。


ちょっと思いつかない読みです。
「明」が「みょう」ならば分かりますが、「みよ」とは読めないと思うのです。


「みょうい」と「みよい」はよく似ていると思います。
実際に発音してみると、かなり似ているなと感じました。
これを同一としてしまうかどうか?
悩みます。


これまで、似たようなパターンがあまりなかった気がします。
とりあえず、「みょうい」と「みよい」は分けておこうと思います。


数がかなりあるという点と、「みよい」と名乗っている方は「みょうい」と読み替えることはしないのではないかと思う点からです。

2015年7月1日水曜日

翠に関して

本日は「翠」という一字姓に関してです。


「苗字の読み方辞典」では「みす★(岐阜)>みどり(あおい★)」となっていました。
「★」は難読を表すマークです。


下記のページに「翠」姓の説明がありました。
http://blog.livedoor.jp/namepower/archives/2713976.html



岐阜県本巣市。①藤原御楯が751年(天平勝宝2年)に美濃守として来る際に翠(ミドリ)の御簾(ミス)を持っていたことにより、後裔が翠でミスの発音にしたと伝える。②鹿児島県の奄美群島の一字姓。鹿児島県奄美市名瀬朝戸に分布あり。発音はミドリ。


まず、「翠」で「あおい」と読む姓ですが、こちらに関してはあまり検討していません。
1割未満の読み方なので、見つからなくてもそんなに気にはしていません。


facebookではひっかかってきますが、1件だけでは実在するとまではいえません。


「みす」という読みは簡単に見つかります。
こちらは問題ありません。


残るは「みどり」です。
「翠」で「みどり」という読みを持つ苗字を探すのが大変でした。
手持ちの電話帳には載っておらず、facebookではファーストネームばかりがひっかかってきたからです。


こういう一字姓に関しては、「苗字の読み方辞典」の方に問いあわせて、相談することが多いです。
いくつか電話帳で「みどり」の欄に載っている「翠」姓を教えてもらいました。
香川県高松市や福井県あわら市で複数件確認できるとのことでした。


ただ、私はできるだけ自分の目で実在を確認したいのです。
ウェブ上で何とか見つからないか、探してみました。


下記の方がfacebook上で「翠(みどり)」と名乗っていました。
https://www.facebook.com/profile.php?id=100006068640188
この方は出身地も福井県あわら市なので、電話帳とも一致します。


おそらく大丈夫だと思うのですが、これだけでは心許ないです。


こちらは”高松市”というキーワードをかけて探したものです。
http://www.monohouse.org/yamanami/artist/MidoriSayaka/index.html
アーティストの方なので、確実に本名であるという自信が持てません。


同じ方の名前で検索すると、下記のページが見つかりました。
http://www.monohouse.org/organization/index.html
ここを見ると、本名のようです。


更にダメ押しをしてみたいです。
http://www.pref.kagawa.lg.jp/kocho/sanukino/2008/autumn/13_14.htm


きました!
これは確実です。
「翠」で「みどり」という姓はあります。


「翠」は「みす>みどり」で良いと思います。