2015年4月7日火曜日

祝田に関して

「祝田」は岩手県に4割ほどが集中している苗字です。
岩手県では「いわいだ」と読むことが多いようです。

他に鹿児島県と静岡県にも集積があります。
そして静岡県では「ほうだ」と読むことが多いようです。
地名としても静岡県にあったもののようです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9D%E7%94%B0%E9%A7%85

他に「いわた」という読みがありそうではあります。
「祝田秀全(いわた・しゅうぜん)」という方です。
http://www.j-n.co.jp/writer/?writer_id=2460

予備校講師の方ですが、予備校講師が本名で働いているかどうかというのはよく分かりません。
下記のページでは本名が「岩田功吉」となっていました。
http://campus.milkcafe.net/test/read.cgi/sensyu/1026812286/l50

facebookではもうひとりだけ「いわた」という方がいました。
https://www.facebook.com/mika.iwata.961

ひとりだけだとかなり怪しいです。
「いわた」という読みは除いておくことにします。

「祝田」の読みは「いわいだ>ほうだ」のみとしておきます。

2015年4月6日月曜日

一番ヶ瀬に関して

「一番ヶ瀬」は四文字姓の中で5番目に多いものらしいです。

最も多いのは「勅使河原」です。

「一番ヶ瀬」は、そのまま「いちばんがせ」と読むしかなさそうですが、「いちばかせ」という読みもあります。

「ん」が抜けてしまうわけですね。
これは小さな違いのようですが、わざわざ「ん」を無くした読みにしているので、別扱いにするしかないと考えます。
発音してみると、全く異なって聞こえますし。

2015年4月5日日曜日

明地に関して

「明地」は富山県と岡山県・広島県の2ヶ所に集中しています。

読みとしては「あけち」と「めうち」が多いです。

岡山県に「明地(あけち)峠」というところがあるので、おそらく「あけち」という読みはそこが発祥なのでしょうね。

「めうち」という読みは富山県に集中しています。
これはかなり難読ですね。

とても読めません。

素直に読んだときの「めいち」という読みもかなり少ないですが実在を確認できました。
「みょうち」という読みもありました。
おそらくこれらのふたつは「めうち」があまりにも難読なので、読み替えたのだと考えますが、いかがでしょうか?

2015年4月4日土曜日

日本人の名字の統計解析

先日、ちょっとだけ書いた「日本人の名字の統計解析」という論文を少しだけ読みこみました。

http://ci.nii.ac.jp/els/110003502725.pdf?id=ART0006203977&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1428067179&cp=

この論文は2005年に発表されたものなので、用いられているデータはそれより少しだけ前のものになります。
ここで用いられている統計学的手法に関して、私には全く分かりませんが、非常に興味深く思いました。

これによると日本人の苗字(論文中では「名字」)の総数は104,898種類だそうです。

ただしシュミレーションによると、1世代後に5,000種類弱の苗字が消失してしまうそうです。

現実には帰化姓も続々と出ているので、増減に関しては不用意に判断できませんが、帰化姓は間違いなく圧倒的に稀少姓なので、それこそ1世代後に消失してしまう可能性が大きいはずです。

全国で1件あるかどうかの稀少苗字について、曖昧な証拠で振り回されるべきでもないなと思いました。


この論文では電子電話帳のデータを参考にしているので、苗字は漢字表記のみで分類しており、「東海林」であれば「しょうじ」も「とうかいりん」も同じとしているのです。
もちろん明記はしていないのですが、「渡辺」と「渡邊」と「渡邉」は全て別に扱っているのでしょう。

これは私がこのブログで分類している方法とは異なるため、総数を鵜呑みにはできないのでしょうが、おそらく総数としてはそれに近いものになるのでしょう。

2015年4月3日金曜日

入村に関して

「入村」は「いりむら」か「にゅうむら」と読みます。
読み方は想像がつきますね。

「いりむら」の方が多いようです。

全体の4割が新潟県(特に妙高市)に集中しているのですが、そこでは「にゅうむら」と読みます。

それならば「いりむら」もどこかに集中しているところがありそうですが、はっきりとは分かりません。
ウェブの「写録宝夢巣」では東京都と神奈川県に多いとなっているのですが、その中でどこかに集中しているというわけでもなさそうです。

東京都や神奈川県の場合、そもそもの人口が多く、地方から移動してきたものも多いので、そこで多く見られるからといって、そこが発祥元だとは全くいえないとは思いますが、神奈川県大和市に「入村(いりむら)」という地名があるので、おそらくそのあたりが元ではないかと考えます。

2015年4月2日木曜日

阿閉に関して

今回も難読だけれど、あまり紹介されているのをみたことがないものを紹介してみます。

「阿閉」は富山県に半数以上が集中しており、次に滋賀県で多いです。
他は北海道などにちらほらです。

富山県では「あとじ」と読むようです。
まあ言われれば読めますかね。

滋賀県では「あつじ」と読みます。
こちらはかなり難読だと思いますが、そういう地名が滋賀県にありました。
http://yubin.senmon.net/5290252.html

「阿閉貞征(あつじ・さだゆき)」という戦国武将がいたそうです。

滋賀県と富山県は隣接しているわけではないので、由来が別なのでしょうか?

他に「あべ」という読みもありました。
こちらは特に集中しているところはなさそうです。

下記にすごいページを見つけました。
「阿閉」という姓だけに関して、延々と考察しているのです。
http://www.za.ztv.ne.jp/cfdsj8xb/kousatu.htm

ものすごく分量があり、読みきれません。
この中で「阿閉」に「あえ」や「あへ」という読みがあるというのですが、確認できませんでした。

また、この中で紹介されている「日本の名字の統計解析」という論文の中で気になる文章を見つけました。
現存する苗字が10万5000種あまりでかつ、1世帯しか存在しない苗字が12000種あまりあるという推定結果の一方で、1世帯しか存在しない苗字は非常に維持しにくく、1世代、つまりせいぜい30年程度で5150種がこの世から消え、苗字の分布が大きく変化してしまったのだ。

これは実感しますね。
ごく稀少な読みや苗字は時代を経るごとに無くなってしまうはずなので、現時点であるのかないのかということを確認しないといけないと思います。

2015年4月1日水曜日

天利に関して

「天利」は「あまり」と読みます。
「苗字の読み方辞典」にはその読み方しか載っていませんでした。

念のために調べたところ、「てんり」という読み方を発見しました。
https://www.facebook.com/yuri.tenri
https://www.facebook.com/kimiya.tenri

親族かどうかは分かりませんが、ふたりとも三重県の方のようです。
本来は「あまり」で「てんり」というアダ名の可能性もあるかとも思い、慎重に検討したのですが、大丈夫だと考えました。