2013年8月14日水曜日

礒と渓や舗に関して

「礒」という漢字がありますよね。
私はこの漢字をてっきり「磯」という漢字の異体字だと思っていたのです。

苗字で用いられるときは常に「いそ」だし、見た目も同じようだし。
でも音読みが異なっていて別の漢字のようですね。

当然ですが、「磯」と「礒」は別集計にします。

同じような作業を続けていると、どれを別集計にするか悩ましいものがいっぱいでてきます。


本日は「渓」から。
旧字体は「溪」になります。

wiktionaryで見ると、「渓」の正字として「谿」が挙げられています。
実際に読みは全て一緒で、「けい」や「たに」です。
要するに、本来は統一すべきなんでしょうね。

しかし、悩みましたが「溪」を「渓」の併記とするにとどめました。
理由としては、以下のようなものになります。

「渓」を用いた苗字は70種類以上あります。
読み方は圧倒的に「たに」が多いです。
そのうち50種類ほどが「渓」を「溪」に変えても見つかります。


「谿」を用いる苗字は10種類ありました。
読み方は全て「たに」でしたが、「谿」を「渓」に変えても見つかるものはそのうちの4種類だけでした。
「谿」を「渓」と置き換えているひとはいないだろうという根拠です。
まあ、形が全く違いますしね。


「舗」という漢字にも似たようなことがあります。
「舗」の旧字体は「舖」になります。
読み方は圧倒的に「しき」です。
「新旧字体表」を見ると分かりますが、「常用漢字表」ではこの組み合わせが出ていないそうです。
http://www.asahi-net.or.jp/~ax2s-kmtn/ref/old_chara.html

「舗」と「舖」は一見するとそっくりですし、統一すべきでしょうね。


「舗」も正字として「鋪」が挙げられています。
ただし、これも別集計としました。
「舗」を用いている苗字は全部で31種類ありました。
「舖」を用いたものは2種類しかありませんでしたが、どちらも「舗」に変えても見つかるものでした。

「鋪」を用いている苗字は33種類ありました。
「鋪」を「舗」に変えても成立するものは半数ほどでした。
こちらは「谿」と「渓」に比べるとかなり類似していますが、やはり別字と考えた方が良いだろうと思い、別集計としました。


0 件のコメント:

コメントを投稿